クリエイティブ思考を学べる参加型の読書会

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9月25日(日)、渋谷ヒカリエ7階のFlowers Commonで読書会が開催されました。お題となる本は「クリエイティブ思考の邪魔リスト」。著者の瀬戸和信さんをお迎えしての開催です。

瀬戸さんにとって今回の読書会は2回目とのことでしたが、前回とは少し趣向を変えてみたいとのこと。

前回は主に瀬戸さん自身がフリートークをするというスタイルだったそうですが、今回は参加者全員が発言するような読書会にしたいとのことでした。

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あなたにとってのクリエイティブとは何?

瀬戸さんによる読書会の趣旨の説明が終わり、さっそく瀬戸さんから、参加者に質問が投げかけられました。

1つめのお題は、「皆さんにとってのクリエイティブ思考とは何か?」

今回の読書会では、本を購入して参加するのが条件でしたが、事前に読むことは求められていませんでしたので、参加者のほとんどは予備知識なく「クリエイティブ思考」について考えることになりました。

シンキングタイムが終わり、参加者全員が順番に発表していきます。

瀬戸さんからはあらかじめ「回答は1分でお願いします」と時間制限が設けられましたが、この時間制限が厳密!

時間が少しでも余ると、「あと5秒ありますよ」と回答の続きを促されますし、時間が過ぎると発表中でも「お時間です」ということで打ち切られます。

参加者としてはプレッシャーを感じつつも、時間制限のおかげで、参加者はみな回答を必死に考えることになります。結果として、参加者から出た回答も多様なものとなりました。

クリエイティブとは…
 新しい問いを立てること
 新しいものを生み出すこと
 既存のものに新たな価値を加えること
 組み合わせを考えること
 最先端であること

「クリエイティブ思考の邪魔リスト」の1つ目に「制約を侮ってはいけません」というものがあります。制約があるからこそ、面白いものが生まれる。そんなことを実感させられました。

著者を目の前にして、何でも質問できる

質問の2つ目は「この本を読んで、著者に聞いてみたいことは何でか? その質問に自分なりに答えるとしたらどうなる?」というものでした。

シンキングタイムは3分間。これにはなかなか苦戦しました。漠然と分からないことがあっても、それを質問という形で言語化するのは難しいですよね。しかも自分なりの回答を考えるのは、さらにハードルが高く感じました。

しかし、参加者から出てきた質問は、これまた多様で、瀬戸さん自身も想定していないようなものも飛び出しました。

 何が影響してこの本が生まれたのか?
 慣れをどうやって克服するのか?
 仕事の楽しさを見つけるには?
 新しい環境に飛び込む時の心理的な抵抗感をどう克服する?
 ITって何が面白いの?
 2020年に仕事が激減するというけれど、私はどうしたらいい?

そうしたユニークな質問に対し、瀬戸さんはひとつひとつ丁寧に回答をしてくださいました。そんな質問の中に、著書の本質につながるような質問がありました。

「タイトルをなぜこれにしたのですか?」

クリエイティブ思考の邪魔リスト…たしかに一見すると分かりにくいタイトルかもしれません。

しかし、瀬戸さんに話を伺うと、そこには「セールスブロックを1つずつ潰していく」という発想が根底にあるとのことです。

セールスブロックとは、サービスを売るにあたって生じる心理的な抵抗や障害のことを言います。それらのブロックを解消していくことで、成果を上げることができるとのことです。

瀬戸さんが著書を出す前から、書店にはクリエイティブに関する本はたくさんありました。そのどれもが「こうしたことをやるべき」というメソッドになっていることに気づいた瀬戸さんは、そうした革新的なことをするよりもまず、障害をひとつひとつ地道に解消していく方が、かえってクリエイティブな発想ができるのではないか、と感じたそうです。

他の参加者からはイチローの例が出てきました。イチローが、小さな習慣を積み重ねていることはよく知られています。打席に入ってから構えるまでの動作や、道具の手入れなど。そうした小さな習慣により、心理的な障害を潰していった結果、あれだけのパフォーマンスが生み出せたという考え方もできます。

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読書会に参加することで、より深い「読書」ができる

質問の2つ目が終わった時点で、既に予定の2時間を少しオーバーしていましたが、本当にあっという間に時間が過ぎたという感じでした。

著者である瀬戸さんの気さくなキャラクターもあり、参加者の方々の間にも、打ち解けた雰囲気が生まれていました。

著書にも「周囲からの影響を軽く見てはいけません」と書かれていて、いつもの内輪の世界を飛び出す価値について書かれていますが、読書会はそうした機会を得る場として最適だと感じました。

読書とは、読んだだけで終わるものではなく、読んだことを経験として誰かと分かち合うことで、さらに価値を増すものなのかな、と考えさせられた読書会でした。

※ この本の要約

http://www.bookvinegar.jp/book/13156/

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