ワンクリック―ジェフ・ベゾス率いるAmazonの隆盛

発刊
2012年10月18日
ページ数
283ページ
読了目安
362分
推薦ポイント 14P
Amazonで購入する

Amazonで購入する

amazonの起業から成功までの物語
アマゾン創業者ジェフ・ベゾスがどのようにして起業し、どのようにして成功したのかがよくわかる本。ベゾスの経営哲学や、電子書籍問題、アマゾンと書店との関係など、参考になる内容が満載。


■起業するまで
ジェフ・ベゾスは最初、大学卒業後にそのまま起業家になるつもりだったが、最終的には、まずはビジネスや世界の仕組みを勉強した方がいいと考えた。そこで新興企業がいいと、できたばかりのファイテルに飛び込む。ファイテルは、証券会社や銀行が持つコンピューターをネットワークでつなぎ、株取引を行える仕組みを構築しようとしていた。ベゾスはコンピューターコードを扱う能力を買われて金融企業で仕事をした。

1年もしない内にベゾスは、実質的なNO2に昇格し、弱冠23歳で10人あまりのプログラマーを統括する立場についた。しかし、ベゾスは1カ所に落ち着くタイプではなく、2年で退社。通信ネットワーク開発会社バンカーズ・トラストを経て、26歳で最新の株取引システムを開発するD・E・ショーの副社長に就任する。

チャンスをつかむきっかけを与えたのは、創業者デビッド・ショーだった。ショーは、これからはインターネットの時代だと考え、インターネット関連の事業機会を探す仕事をベゾスに与えた。こうしてベゾスは、1994年にインターネットの研究を始め、年率2300%で成長しているという統計を見つけた。

本販売を選んだ理由

起業家は、事業に情熱を感じて会社を興した人が多い。ベゾスは例外で、インターネットの成長から一財産も二財産も築く人がいるはずで、自分もその一人になりたいというのが彼の望みだった。ベゾスは本好きだが、だから地球最大の書店を作ろうとした訳ではない。可能性さえあれば、どのような事業でも良かった。

今後インターネットには多くの人が集まる。人が集まる場所があった時、その特性を理解し、上手に利用する方法を発見できれば、集まった人たちに何かを売ることができる。こうして、ベゾスは世界最大のインターネット小売店を作りたいと考えた。

同時にベゾスは、スタート時は一つの市場に集中するべきだとも考えていた。一つの市場で成功できれば、他の市場も同じようにできるはずだ。ここで、どういう製品を販売するべきなのか、検討するため、以下の基準でディールフローチャートを作成した。

①よく知られた製品であること
②市場が大きい
③競争が激しく、参入余地がある
④仕入れが容易
⑤販売書籍のデータベース作成が簡単
⑥価格面で優位に立てるチャンスがある
⑦送料が安い
⑧オンラインの可能性がある

検討の結果、電子商取引に書籍がダントツで最適だとわかった。

後悔最小化理論

ベゾスはしばらく悩んだ末、自分でこの事業を始めることにした。結論はこうだった。「1994年の半ばでウォールストリートの会社を辞め、ボーナスをもらい損ねても、80歳になった時、それを後悔することは絶対にないと思った。逆に、あの時やっておけばと心から後悔する可能性があると思った。」

アマゾンの誕生

ベゾスは退職後、2人のエンジニアを雇った。そして、大手取次店の倉庫が近いなどの条件を満たすシアトルに移住。社名を魔法の言葉「アブラカダブラ」をもじった「カダブラ」とした。ところが、会社登記の依頼をした弁護士に「え?カダバー(死骸)ですか?」と聞き返されてしまう。7ヶ月後、社名をアマゾンに変更した。

資金はベゾスが自前で用意した。数ヶ月は会社を運営できるだけの貯金があったのだ。書籍販売の入門コースの知識、コンピューター1台、エンジニア2人、妻、そしてガレージ、これだけを手に、ベゾスはオンライン書店の構築に乗り出した。

顧客のニーズを重視する

立ち上げ時期のアマゾンは、試行錯誤、推測、チャンス、そして臨機応変な対応に満ちていた。その間、少人数のアマゾンチームが重要な点を見失うことはなかった。顧客の財布から少しでも多くしぼり取ろうとするのではなく、顧客のニーズを重視し続けたのだ。顧客が気に入る点と気に入らない点に注目した。

アマゾンが幸先のいいスタートを切れたのはこのアプローチのおかげであり、これはその後も灯台としてアマゾンの進む道を照らしていった。

 

あわせて読みたい