書店経営者向けの月刊誌『日販通信』の8月号はビジネス書特集。
面白いデータがあったので、ご紹介したいと思います。
上位の本は、男女共通のものが多いのですが、それ以外では明確に男女で売れているものが違います。
女性に強いのが「ディズニー」です。
「ディズニー ありがとうの神様が教えてくれたこと」
「ディズニー 神様が教えてくれたこと」
「ディズニー そうじの神様が教えてくれたこと」
「ディズニーランドであった心温まる物語」
実に20%がディズニー本。この4冊は男性では20位に入っていません。
また、女性に特有なのが、人間関係やコミュニケーションに関する本が売れているということ。
職場での人間関係などにストレスが多く、悩む人が多いということでしょう。
一方で男性の11位以下には、経済に関する本が多い。
「株バブル勃発、円は大暴落」
「ひとたまりもない日本」
「いよいよ、韓国経済が崩壊するこれだけの理由」
「これからすごいことになる日本経済」
「データで読み解く 安倍政権でこうなる! 日本経済」
「中国台頭の終焉」
「浮かれバブル景気から衰退させられる日本」
ここにはデータを掲載していませんが、こうした経済の本は、圧倒的に60歳以上で売れています。
60歳未満では、仕事に直結するようなビジネス書が主流なのに対し、60歳以上には経済。
しかも、男性全体の中でこれだけ経済の本が登場するということは、60歳以上の男性層がビジネス書を支えているとも言えます。
もう1つ、このデータから男性の特徴が見て取れます。
「一流役員が実践している仕事の哲学」
「7日間で突然頭がよくなる本」
「マッキンゼー流 入社1年目問題解決の教科書」
ここに共通するのは、「自分をよく見せたい」という心理です。
この3冊は女性のランキングには入っていません。
やはり、いつまでも男性は「見栄」の生き物だということでしょうか。
ビジネス書で10万部を超えるヒット作になるには、女性にも売れることが不可欠だと言います。
ビジネス書というジャンルでも、女性を意識した本づくりは大切なようです。