戦略を、実行できる組織、実行できない組織。

発刊
2013年6月1日
ページ数
417ページ
読了目安
606分
推薦ポイント 12P
Amazonで購入する

Amazonで購入する

組織が戦略を実行するためのフレームワーク
戦略は策定するよりも、実行する方がはるかに難しい。どのようにして、従業員を戦略目標に向けて動かせば良いのか。

『7つの習慣』で著名なフランクリン・コヴィー社が開発した戦略実行のフレームワークが紹介されている1冊。


■戦略を実行できない原因は日常業務にある
戦略、目標、改善活動。リーダーがチームや組織を大きく前進させるためにとるイニシアチブは、2つに分けられる。

①サイン型戦略(金と権限さえあれば実現できる戦略)
設備投資、増員、手順の変更、広告展開など

②行動変革型戦略(人々に行動を変えてもらう必要がある戦略)
顧客体験の向上、品質改善、対応の迅速化、接客販売など

ベイン&カンパニーは「戦略の約65%は従業員の行動の大転換を必要とするが、多くの経営者は事前にその事を考慮していない」という。リーダーは部下に問題があると思っている。しかし、問題は人ではない。

実行力破綻の原因は、目標の曖昧さ、コミットメント、協力、アカウンタビリティの欠如などにある。しかし、その根本原因は「日常業務」にある。日々の業務を回らせ続けるには、とてつもないエネルギーが要る。そのせいで、チームを前進させるための焦点から目が離れてしまうのだ。

実行の4つの規律(4Dx)

多くのリーダーは、日常業務と戦略目標を区別していない。どちらも組織の存続に必要だからである。しかし、日常業務と戦略目標は、時間、資源、労力、注意を奪い合う敵対関係にある。日常業務は急を要する仕事だ。緊急の仕事と重要な仕事が衝突すれば、毎回必ず緊急の方に軍配が上がる。

行動変革型戦略に取り組む時は、日常業務と闘うため、「実行の4つの規律」を取り入れる必要がある。

①最重要目標のフォーカスする
第1の規律を導入する時は、本当に重要な目標を1つ(多くて2つ)を選ぶ。これを最重要目標(WIG)と名付けて、何よりも重要な目標である事をチームにはっきり示す。最重要目標を決める時は「他のすべての業務が現在の水準を維持するとして、変化する事で最大のインパクトを与えられる1つの分野は何か?」と問う。

チームの焦点を1つか2つに絞れば、本当の最優先事項と日常業務の見分けがつきやすくなる。チームの焦点を絞るためには、良いアイデアに「ノー」と言う勇気を持つ必要がある。

第1の規律では、戦略をコンセプトからターゲットに置き換え、曖昧な戦略目標を明確なフィニッシュラインに置き換える作業が必要である。すべてのWIGに「いつまでにXからYにする」とフィニッシュラインを決める。

②先行指標に基づいて行動する
遅行指標は、そのデータを手にする時には、すでに結果がでている売上や利益、顧客満足度などの指標のこと。一方、先行指標とは、目標の達成に直結する活動の測定基準であり、2つの特徴がある。

・結果を予測できること
・影響を及ぼせること

先行指標がなければ、遅行指標でマネジメントするしかないが、それでは望む結果は得られない。先行指標には、WIGの達成に最大のインパクトを与えると思う活動を選ぶ。

ex.点検リストを100%守る、品切れを減らす、新規取引先へのコンタクトを増やす

③行動を促すスコアボードをつける
勝っているのかどうか全員がわかるように、常にスコアをつける。先行指標と遅行指標の推移をビジュアルなスコアボードで記録し定期的に更新しなければ、指標はたちまち日常業務に吹き飛ばされる。スコアがわからなければ、人はやる気をなくす。

④アカウンタビリティのリズムを生み出す
報告する責任がなければ、自分が重要だと思う事をやり、メンバーがばらばらの方向へ行ってしまう。第4の規律では、チームは最低でも週1回、20〜30分程度のミーティングを持つ。その際のルールは2つ。

・目標を中心議題に、毎週同じ曜日の同じ時間に行う
・日常業務の議題を入れない

ミーティングでは、上司に報告するだけでなく、チームのメンバー同士でも報告し合う。

 

あわせて読みたい