仕事に役立つ統計学の教え

発刊
2013年4月4日
ページ数
231ページ
読了目安
249分
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身近なところから考える統計学超入門
統計学の考え方をどのようにビジネスに活かすのか? 
営業活動における成約率、マーケティング活動に使われている回帰分析などの仕組みをわかりやすく紹介。
身近なところから統計学を理解する統計学の超入門書。


■555メカニクス
販売活動は「訪問」「提案」「クロージング」の3ステップに分解される。企業を訪問しても、決定権を持つ担当者に会えるとは限らない。提案内容が相手の心に響くかもわからない。最終ステップに進んでも、条件が合わないとクロージングできない。商談が成立するには、3つのステップを順番にクリアする事が必要がある。

すべてをクリアできる確率は、3ステップの突破率を掛け合わせた数字になる。各ステップの突破率を「コンバージョン・レート」と呼ぶ。3つのコンバージョン・レートがそれぞれ50%だとしたら、商談成功率は次のようになる。

訪問成功率(50%)×提案成功率(50%)×クロージング成功率(50%)=商談成功率12.5%

100回訪問しても成約できるのは13回。残り87回の商談は失敗である。現実は厳しい。

888メカニクス

某コピー機販売会社では、多くの営業マンが飛び込み営業をしていた。そんな中、1人の営業マンは、担当エリアの事業所を回り、使用中の事務機器のメーカーとリース料、契約期間、1日のコピー枚数を調べた。データが完成した後は、更新期が来た事務所を訪問し「この機会にコピー機を変えると、こんなに節約できます」と切り出すだけで、面白いほど契約が取れた。コンバージョン・レートを8割と見積もると、成功率は次のように想定できる。

訪問成功率(80%)×提案成功率(80%)×クロージング成功率(80%)=商談成功率51.2%

相手のニーズが顕在化するタイミングがわかる。自社の商品やサービスに競争力があり、顧客の意思決定者にアプローチできる。顧客から信頼を得ている。こうしたインフラが整うと、効力を発揮する。

とにかくアポ数と訪問数を増やすのが近道

3ステップをクリアできる成功率は、業界や販売スタイルによって、一定の確率に収斂する。この標準モデルのメカニクスを応用すれば、営業やマーケティングの確率計算ができる。

ルートセールスや法人営業は、成約確度が高い。それでも最終的な成功率は約13%ほど。555メカニクスと呼べる標準モデルである。ここで結果を出すには、何よりも訪問数を稼ぐこと。事前にアポ数を積み上げる事が肝心となる。

335メカニクス

小売店での販売、ネット販売、飛び込み営業など、不特定多数相手の商売では、購買まで辿り着ける確率は悲しいぐらい低い。

訪問成功率(30%)×提案成功率(30%)×クロージング成功率(50%)=商談成功率4.5%

よって最初から5%しか成功しないと割り切り、行動をする事が求められる。また、それを支える心の持ち方や姿勢も重要。飛び込み営業の場合には、訪問の前に「面会させてもらう」というさらに高い壁もある。成果を出すには、とにかくアタック数を増やすしかない。

物事を正規分布で考える

テストの成績、身長や体重、株価の上下など世の中の多くの物事は正規分布になる。

偏差値70〜80:2.3%
偏差値60〜70:13.6%
偏差値50〜60:34.1%
偏差値40〜50:34.1%
偏差値30〜40:13.6%
偏差値20〜30:2.3%

正規分布で身の回りを理解すると、過剰な期待や不必要な悲観論で一喜一憂せず、冷静に可能性を感じられる。この正規分布を前提に決まるのが偏差値。基準点となる平均値は50である。

自分が売る製品やサービスの偏差値を把握しておけば、何を伝えるべきか道筋が見える。偏差値が低い商品ならば、値下げやメンテナンスや対応力で補うなど、売るアイデアを考える必要がある。

 

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