企業参謀ノート[入門編]

発刊
2012年7月28日
ページ数
185ページ
読了目安
123分
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戦略的思考を身に付けよう
大前研一氏がマッキンゼーの現役コンサルタント時代に書いた名著『企業参謀』を超訳と図解によって、わかりやすく編集し直したもの。

戦略的思考を身に付けるための方法が書かれており、改めて『企業参謀』の内容を復習するのに適した内容になっている。


■完全主義を捨てよ
日本人の多くは決断することへの恐怖心が強すぎる。確かに決断には責任が伴う。失敗すれば非難もされる。そういう重責への耐性が、日本人には足りない。だから問題は常に先送りされる。

日本人の決断を阻害する大きな要因は、完全主義である。完璧な解答を求め過ぎて、決断のタイミングを逸してしまうのだ。ビジネスという刻々と変わる市場の中で、勇断を引き延ばしにしたり、問題に毅然と立ち向かわなければ足元をすくわれる。そこではむしろ「どのくらい完全主義を捨てられるか」が勝負を分けるカギとなる。

「What’s if〜?」と考えよ

日本人は「What’s if〜?」(もし〜だったら、どうするの?)という思考法が苦手である。理由は2つ。1つは1000年以上の間、中国や欧米という手本をなぞり続けたため、自分の頭でゼロから考える癖がない点。2つめは言霊信仰。悪いことはなるべく考えない。悪いことを言ったら本当にそうなってしまうという強迫観念がDNAに組み込まれてしまっている。

まず、「What’s if〜?」を考えることが、戦略的思考力を磨く第一歩となる。

「何ができないか」を考える前に「何ができるか?」を考えよ

コンサルタントとして、会社の幹部と話をしている時に一番気になるのが、「それはうちの会社では無理でしょう」という言葉である。戦略立案において、「あれもダメ、これもダメ」「では、残った手はなんだ?」というような思考法をしていたら、いつまでたっても現状打破など不可能だ。

そういう時にはまず「あなたが『何もできない』という思いに至った制約事項とは、具体的に何と何ですか?」と尋ねる。すると制約条件の具体的な定義づけができる。次に「これらの制約条件が一切ないとしたら、どんな可能性が出てきますか?」と聞く。この2つの質問で、従来、制約条件となっていた事が浮き彫りになる。そうなると、今度はその制約条件をどのようにして取り除けば良いかという事を集中的に考えることができるようになる。

記憶力に頼らず、分析力に頼れ

日本人は成長過程で「分析力」と「概念を創り出す能力」の開発がおろそかにされてきた。これが日本人の思考を展開する空間を狭めている。意識してこの思考の「制約条件」を解消する努力をしていかないと、戦略的思考を手にする事は不可能である。日常生活で戦略的思考を養う方法には次の2つがある。

①新聞やネットからの情報を意識的に制限してみる
②「しょうがない」と諦めずに、代案を考えるクセをつける

KFS(成功のカギ)を見つけよ

勝負に勝つために「ココはハズしてはならない」というキーポイントがある。それがKFSだ。一般人は勝負がついた後、KFSが何であったかを知る。KFSを見抜くには、設問に対する仮説を立て、それを立証または反証を繰り返すこと。拡散したまま思考を重ねても、決して他人の知り得なかった領域まで思索を深めることはできない。

KFSを見つけ出すためには、一度自分の仕事の流れを企業活動のステップに分けて考えてみると良い。

原料確保→生産設備→設計→生産技術・技術特許→品揃え→販売力・販売網→サービス

すべてのステップにおいて完全であろうしてはいけない。なぜなら、経営資源が足りないからだ。KFSを理解すれば、何を生かし、何を切り捨てるべきかの判断がつくようになる。

 

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