21世紀のキャリア論―想定外変化と専門性細分化深化の時代のキャリア

発刊
2012年4月13日
ページ数
259ページ
読了目安
466分
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変化の激しい時代、これからどのようにキャリアを形成していくべきか
リストラ、グローバル化など、環境変化の激しい21世紀におけるキャリアの課題と解決策を提示している。
事業撤退、倒産、リストラによって、これまでのキャリアが全く役に立たなくなるリスクがある。これからどのようにキャリアを形成していくべきかを論じている。


■21世紀のキャリア環境
21世紀のキャリア環境は、次の2つが同時進行する点を特徴とする。

①想定外変化によって生じる予期せぬキャリアチェンジ
日本経済はもう右肩上がりには成長しない。そうなると、事業や人員のリストラなど、思い切った手を打たざるを得なくなる。また、グローバル化の波によって、従来のビジネスモデルや求める人材像の大きな変更を迫られるような変革が起きている。

②専門性の細分化深化
今起きている変化によって、多くの分野で深い専門性が求められるようになってきた。

この2つはある意味矛盾する。想定外変化に対応するには、スーパー・ジェネラリストになれば良い。深い専門性が必要であれば、一生をかけて1つの専門性を深堀りすればいい。しかし、2つが同時に進行すると、専門性の深堀りをしてる間に、その専門性が必要でなくなってしまう問題に直面する可能性がある。

このような環境では、会社任せではなく、自分でキャリアを切り開く「キャリア自律」が求められる。

自分らしいキャリアを自分で切り開くためには、3つのポイントがある。

目標より習慣

長期的具体的な目標を先に決めてキャリアを作り込む設計逆算型ではなく、大体の方向性のみで、正しいと思うことをその都度やり続けること。その方向性自体も柔軟に修正していく。

長期的に自分らしいキャリアを切り開き続ける人たちが持っている行動特性、思考特性には次のものがある。

①主体的ジョブデザイン行動
・自分の価値観やポリシーを持って仕事に取り組んでいる
・社会の変化、ビジネス動向について、自分なりの見解を持っている
・部署やチームを超えて、積極的に周囲の人を巻き込みながら仕事をしている

②ネットワーキング行動
・新しいネットワーク作りに常に取り組んでいる
・自分の問題意識や考えを社内外のキーパーソンに共有してもらうようにしている

③スキル開発行動
・今後どのようなスキルを開発していくか、具体的なプランを持っている
・能力開発のために自己投資している

普遍性の高い学び

想定外変化が起きると、それまでの仕事とは一見無関係な仕事に就かざるを得なくなる。その時、一から学んでいては大変である。普段から、普遍性の高い能力を蓄積していくことが重要である。

普遍性の高い学びをするには、原理原則、基礎理論、歴史的背景をよく勉強すること。丸暗記ではなく「地アタマ」を鍛えることが求められる。

明確な仕事観

想定外変化に振り回されないためには、主体的に自身の役割や仕事、なすべきことを再定義していくために、「仕事観」という普遍性の高い価値観を持つ事が大切である。
仕事観は次の3つに分類される。

①内因的仕事観
仕事は、やりがい、成長、関係性、仕事内容など、自分にもたらされる心理的報酬だという考え方

②功利的仕事観
仕事自体は手段であり、現実的な何かを得たいとする考え方。次の2つの型に分けられる。
・成功獲得手段型:出世、金銭的成功などを獲得するために仕事をする
・損失回避手段型:家族を路頭に迷わせないなどのために仕事をする

③規範的仕事観
仕事は人のためにするものだという考え方

これらの内、損失回避手段型以外の仕事観を明確に持つことは、仕事キャリアの満足に結びつく。

キャリアを切り開くために個人がすべきことは、内因的仕事観と規範的仕事観を自ら学ぶために外へ出る。それによって、自分らしい仕事観を確立することである。

 

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