パーミッション・マーケティング

発刊
2011年9月26日
ページ数
287ページ
読了目安
419分
推薦ポイント 14P
Amazonで購入する

Amazonで購入する

10年以上読み継がれるマーケティングのバイブル
10年以上前に発刊されながら、ソーシャル時代の今こそ注目されているマーケティングの名著。特定の顧客にフォーカスして、双方向で信頼関係を構築することの重要性を10年以上前に提唱している先見性が凄い。

従来型のマスマーケティングの限界を指摘し、これからのマーケティングに必要とされる基本的な考え方が示されている。

■インタラプション・マーケティングの限界
CM、バナー、空港の広告、街角の看板。これをインタラプション・マーケティングと呼ぶ。インタラプション(邪魔・中断)と呼ぶのは、消費者がその時やっている事に割り込んで商品のことを考えさせる広告だからである。

しかし、インタラプション・マーケティングは次の問題に直面している。
①情報の氾濫
クライアントが広告費をすさまじい勢いで増やしてきた結果、情報の氾濫がひどくなり、広告の効果が薄れている。

②消費者の満足
製品の質が飛躍的に向上し、消費者が以前と比べて何を買うか気にしなくても良くなった。周囲にあるブランドは何年ももつものばかりで、消費者は熱心に新しい製品やサービスを求めなくなった。

インタラプション・マーケティングのジレンマ

マーケターはこの90年間、CMなどのマス広告だけに頼ってきた。しかし、従来型の広告は、次の問題に直面している。

①人間が払える関心の量には限度がある
②人間が使える金額には限度がある
③提供される製品が増えるほど、自分に回ってくる金は減る
④マーケティング担当者は出費をどんどん増やさざるを得ない
⑤露出を増やすには、大金を要する
⑥お金を注ぎ込んで利益を得ようとすればするほど、クラッター(混雑)化が進む
⑦お金を使うほど、効果は薄れる。効果が薄れるほど、お金を使うことになる

パーミッション・マーケティングとは

商品が溢れるほど豊富な時、その商品価値は下がるが、慢性的な供給不足に陥っている重要な資源がある。時間である。消費者は今、時間を節約するために進んでお金を支払う。一方でマーケターは、関心を得るために多大なお金を投資している。つまり、インタラプション・マーケティングは、時間を節約しようとする人たちの敵である。

そこで登場するのが、パーミッション・マーケティングである。これは、これまでのように不特定多数の消費者に働きかけるのではなく、何らかのパーミッション(同意)を得た人たちをターゲットとし、そこから長期にわたって多大な利益を獲得する。そして、次の特徴を持つ。

①期待されている:皆が連絡を楽しみにしている
②パーソナルである:個々人に合わせたメッセージがダイレクトに伝えられる
③適切である:潜在顧客が関心を持っているものを提案できる

パーミッション・マーケティング5つのステップ

パーミッション・マーケティングには次の5つのステップがある。

①潜在顧客が自らその気を起こすようなインセンティブを提供する
②関心を利用し、時間をかけて製品やサービスを説明していく
③インセンティブを強化し、潜在顧客がパーミッションを与え続けるようにする
④追加のインセンティブを提供する
⑤パーミッションを活用し、顧客の行動を変化させて利益を生み出す

パーミッション・マーケティングは情報の氾濫をかいくぐり、マーケターが潜在顧客に対して同意を求め、赤の他人ではなく友達として話しかける。

「リーチ」より「フリクエンシー」を意識せよ

テレビCMが翌日になっても記憶されている割合は、10%以下である。広告は、いくら説得力があっても、一回見ただけでは、商品を買わせるには十分ではない。広告効果を上げる唯一の方法は数多く広告を打つこと、つまり、フリクエンシー(接触頻度)が重要である。

フリクエンシーを高める鍵は、パーミッション・マーケティングである。潜在顧客に関心を向けさせることから生まれた効率性を活用し、フリクエンシーを高めることができる。

 

あわせて読みたい

この本を紹介している書評