なぜビジネス書は間違うのか ハロー効果という妄想

発刊
2008年5月15日
ページ数
310ページ
読了目安
398分
推薦ポイント 6P
Amazonで購入する

Amazonで購入する

大ヒットビジネス書の多くは「妄想」に支配されている。
「ハロー効果」とは、業績のよい企業が、その企業の文化やリーダーシップや価値観など、すべての面で高く評価されがちな妄想を、後光(ハロー)になぞらえた表現である。
マネジメントに関する本の大半が「企業パフォーマンスを向上させるにはどうすればよいか」をテーマにしているのに対し、著者は「こうすれば成功する」というような公式は存在しないと主張。
経営戦略のプロやコンサルタント、教授、記者などの専門家がなぜ頻繁に間違いを犯すのかを示し、ベストセラー本などに見られる妄想を鮮やかに暴く。

妄想①ハロー効果

ハロー効果とは、企業全体的な業績を見て、それをもとにその企業の文化やリーダーシップや価値観などを評価する傾向のことである。一般に企業パフォーマンスを決定付ける要因だといわれている多くの事柄は、たんに業績から後づけた理由に過ぎない。

妄想②相関関係と因果関係の混同

2つの事柄に相関関係があっても、どちらがどちらの原因であるかはわからない。社員が仕事環境に満足していると、会社の業績が上がるのだろうか。調査結果は逆のことを示している。つまり、会社が成功しているから、社員はそこで働くことに満足感を覚えるのである。

妄想③理由はひとつ

特定の要素、たとえば望ましい企業文化や顧客志向や優れたリーダーシップによって業績が向上することは、多くの調査によって示されている。だが、これらの要素の多くは相互に強く関係しており、個々の影響は調査者が主張するほど強くない。

妄想④成功例だけを取り上げる

成功した企業を数多く取り上げて、それらに共通するパターンを探しても、成功した理由を浮かび上がらせることはできない。成功の要因を知るためには、成功していない企業と比較しなくてはならない。

妄想⑤徹底的な調査

どんなにたくさんのデータを集めようと、どんなに厳密な手法で分析しているように見えようと、データの質が悪ければ意味がない。

妄想⑥永続する成功

好業績をあげている企業も、時がたてばほぼ例外なく業績が低下する。永続する成功を約束するビジネス書は魅力的だが、現実的ではない。

妄想⑦絶対的な業績

企業パフォーマンスは相対的なものであり、絶対的なものではない。業績を向上させても、競合企業にははるかに遅れをとっているということもありうるのである。

妄想⑧解釈の間違い

成功した企業が戦略を絞り込んで、それに力を集中させているのは本当かもしれないが、だからといって戦略を一つに絞り込めば必ず成功するということにはならない。

妄想⑨組織の物理法則

企業パフォーマンスは自然界の不変の法則に支配されてはいない。いくら私たちが確実性や秩序を求めても、科学のような正確さで業績を予測することは不可能である。

 

あわせて読みたい