脱東大式―3D思考とHARZZ法

発刊
2012年12月21日
ページ数
206ページ
読了目安
220分
推薦ポイント 2P
Amazonで購入する

Amazonで購入する

もはや東大式だけでは通用しない
東大出身の著者が、「東大」をアピールした本にもの申す。変化の激しい時代には、東大生が得意とする「答えが決まっている事に対する解決法」だけでは通用しないと説き、これからの時代に必要な著者独自の持論を説く。


■「東大式」だけでは通用しない
試験型エリートである東大生は、「圧倒的なスピードラーニング能力」に優れる。どんな分野でも、身に付けるべき内容が文書で解説され、「その理解力を試験で判断する」といったケースの場合、東大生のような受験秀才は、次のプロセスで、必要十分な知識と問題解決方法を習得してしまう。

①テストで求められる「最も好ましい解答」は何か
②記述されている内容のうち、何を覚え、何を捨てればよいか
③覚えるべき事項の優先度&覚えやすい順番はどうなっているか
④身に付けるための「覚え方のコツ」はどうするのがよいか
⑤どんな形で出題されるかのシュミレーションが可能か

以上の「最短ルートでの理解方法&習得方法」については、プロ中のプロなのである。しかし「ゴールが明確な課題の解決能力」というのは、ある決まったパターンでの課題解決や、それに必要な知識・ノウハウの習得には、ずば抜けた効力を発揮するかも知れないが、昨今のビジネスの世界では通用しない。

3D型解析法

「3D型解析法」とは、自分を中心とした主観的な眼と、相手や場(環境)の制約によって自分のポジショニングが大きく変わる事を意識できる客観的な眼を養う方法である。市場自体が成熟し、かつ変化のスピードが速い現代社会においては、常に新たな方向性を自分で考え抜き、そのベクトルを定めて進んでいく必要がある。さらに、そのベクトルを定めた際に、正確に自分の立ち位置や特性を客観視する事が、重要な判断基準となる。

①X軸:自分の進む軸のベクトル
自分のルーティーンを見直し、どんな流れが襲ってきても生き残るための実力を養っておく事が必要だ。そのためには、「自分自身の将来像」を重ね合わせた上で、今の仕事、数年後に進んでいくべき仕事の姿を明確にする。

②Y軸:競合の進む軸のベクトル
自分のビジネス領域で競合はどこの会社や組織なのかを明確に定義しなければならない。そのためには、「競合の立場で考える」事が大切である。また、「第三者の目で平等に比較し、コメントしてもらう」事でも、競合と自分の姿を明確に捉える事ができる。

③Z軸:環境が変化していくベクトル
変化の激しい時代においては、次に何が起こるか予測して、あらかじめ手を打っておく、数年後に自分が有利になるための施策を講じておくという視点が必要である。変化する世界情勢の中で、規制やルール、国家の枠組み等がどのように変化していくのかを戦略的に考えていく事が重要になる。

HARZZ方式

HARZZ方式は「東大方式」からさらに進んだ、日本人の今後のビジネススキルアップ施策である。HARZZ方式は、次の通り、各頭文字を取って命名した。

H=広く、A=浅く、R=論理的に、Z=ずる賢く、Z=図太く

HARZZ方式とは、フレキシブルに様々な職能を身に付けて自らのスキルとする日本人が、今後、国際社会において生き抜く力・技術である。

①HとA
単純に「広く、浅く」ではなく、幅広く「血の通った経験値」を身に付けた力こそが日本人の底知れぬパワーとなる。HとAは日本人に本来備わる「美徳」や「特性」といった特長を伸ばしていく事で、武器とする事ができる。

②R
日本人に最も欠けているのは、徹底的に粘り強く語り合い、YES/NOをクリアにしながら、お互いの合意ポイントを探り合う精神力である。まずは自分がいつも、面倒で厄介な人と思い込んでいるキャラクターである「理屈っぽくなる」事から始める必要がある。

③ZとZ
大陸の連中は欧米人に限らず、勝負に対して「結果重視」の露骨な対応を厭わない。ビジネスの現場では日本人同士であっても、外国人相手であっても、まずは「気持ちで負けない」事が重要である。ずる賢く、クレバーになるためには、法務や経理のスペシャリストと仲良くなること。

 

あわせて読みたい