ナリワイをつくる:人生を盗まれない働き方

発刊
2012年7月2日
ページ数
241ページ
読了目安
242分
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会社に属さずに食べていくための働き方
会社に就職して、時間と健康を犠牲にしてまで働くことはおかしい。スモールビジネスを複数組み合わせることで、十分に生活していく事が可能であるとする脱会社のススメ。

著者自身が実験台として、小さな仕事(ナリワイ)を実践することで、新しい働き方を紹介している。


■かつて職業には多様性があった
個人レベルではじめられて、自分の時間と健康をマネーと交換するのではなく、やればやるほど頭と体が鍛えられ、技が身に付く仕事を「ナリワイ」(生業)と呼ぶ。

仕事と言えば、会社で一つの仕事をするという考え方が常識になっている。さらに現在では「生活を犠牲にしてやるのが仕事」という定義も半ば常識になってしまっている。そのため、「うつ」や過労で会社を辞める人が少なくない。これはおかしい。

大正9年の国勢調査では、国民の職業は35000種あったが、現在では2167職種となり、我々は職の多様性は失ってしまった。戦後に多様性を切り捨て業種を絞り込むことで急成長したのが、高度経済成長だった。

かつて仕事は多様性のあるものだった。季節ごとに生業は変わるし、色々な仕事があり、それを各自が組み合わせて生活を組み立てていた。

ナリワイとは何か

ナリワイとは、生活の充実から仕事を生み出す手法である。作戦としては、守りを固めてから攻めるのが基本である。何よりもまず、支出をコントロールし、無駄な支出を減らす。もしもの時には月3万円程度の収入でも暮らしていけるような生活場所を見つけて、非常時にはそこに動ける態勢を用意しておく。

ナリワイで生きるという事は、大掛かりな仕掛けを使わずに、生活の中から仕事を生み出し、仕事の中から生活を充実させる。そんな仕事をいくつも作って組み合わせていく。年に一回で30万円のナリワイや、毎月3万円や5万円など同時に何個もナリワイを持って生活を組み立てて行こう、という地味なやり方だ。仕事の最小単位が小さいから、会社勤めのかたわら、ナリワイを少しずつ増やしていくというのも一手だ。

特別な才能を必要とせず、生活の糧を得ながら同時に自分の生活を充実させうる仕事=ナリワイは、ひそかに存在する。

ナリワイの考え方の真髄の一つは、稼がなきゃ稼がなきゃと外部の環境に振り回されるより、自分の生活をつくる能力を磨き、それをちょっと仕事にしてしまう方が確実ではないか、ということである。

著者のナリワイの事例

・年2回の「モンゴル武者修行ツアー」
・短期集中講座「熊野暮らし方デザインスクールー田舎でパン屋を開く」
・「木造校舎ウェディング」の企画運営
・シェアオフィス「スタジオ4」
・京都の一棟貸しの宿「古今燕」
・収穫期だけの梅農家の手伝い
・山村でおばあさんが編んでいた花飾り「ハナアミ」の販売

一個だけで生計は立てられないが、それぞれを組み合わせて暮らしている。

ナリワイをつくる

ナリワイを作るための基礎的な鍛錬は2つある。これを行えば、ナリワイの種を見つける感覚が冴えてくる。但し、これは試行錯誤がものを言うので、即効性のあるノウハウではないことを理解しておくこと。

①未来を見る
「無駄なもの」や「こういうものがあったらいい」というアイデアを書きまくる。

②日常生活の違和感を見つける
「なぜ」より「そもそも」を常に考えて違和感を見つけていくのが良い。

ナリワイの種を見つけたら、あとは以下の順番で、少しずつナリワイの形を作っていけば良い。

①未来の予想を実現するには、何をすれば良いか考える
②考えた仕事がどういう価値を持つか、という視点で考え、受け手の立場に立つ
③選んだナリワイの価値が実現するという証拠(他人の評価や感想)を揃える

ある程度ナリワイの形が見えると、まず一回実行してみるのがてっとり早い。身近な人に実験台になってもらい実績をつくり、その話を色んな人にしつつ確かな自信を深め、簡単なチラシやウェブサイトをつくって広めてみることが実行への道となる。

 

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