ウォートン流 人生のすべてにおいてもっとトクをする新しい交渉術

発刊
2012年8月24日
ページ数
510ページ
読了目安
872分
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Googleが社員教育に採用している交渉モデル
ウォートン・ビジネススクールで教鞭をとる交渉術の専門家が、その人気講義をまとめた本。買い物での値下げ交渉、就職面接、子供のしつけなど、生活のあらゆる場面で使える実用的な内容になっている。書籍代以上の利益が返ってきそうな1冊。


■交渉の半分は「人」で決まる
交渉で何より大切なことは、向かいに座っている人たちの個性や感情が、交渉のすべてを支配するということである。

人が合意に至る理由の内、内容と関係のあるものは10%に満たないことが、研究からわかっている。50%以上が、人と関係のある理由である。お互いを気に入っているか、信頼し合っているか。そして、1/3強が交渉で用いられるプロセスと関係がある。お互いのニーズを知ろうとしているか、お互い真摯な姿勢で取り組んでいるか。

交渉では実質的な問題がすべてだと思っている人は、正論をふりかざすだけで、相手を説得することはまずできない。

敵対的な態度で交渉する人が取引をまとめる確率は、協力的に問題解決を図ろうとする人の半分だという。そしてまとめた取引での取り分も、協力的な人たちの取り分の約半分でしかない。つまり、対立的な態度で交渉しても得られる利益は1/4にしかならない。

交渉で何より大切にすべきは、相手の心理である。相手の心理について考え抜かなければ、機会を発見したり、対立を解消したりすることはおぼつかない。

相手に関心を向ける

取引に関する交渉であっても、人は一人の人間として扱われると、そうでない場合に比べて、相手を助ける確率が6倍も高くなる。たとえ知らない相手でも、心を通わせれば、目標を達成するのに手を貸してくれることが多い。

やってはいけないことは、相手の怒りっぽい態度や不愉快な態度を責めること。責めたところで、自分の目標からは遠ざかるだけ。目の前にいる人に関心を向け、相手と一緒に今できることに集中する。

信頼をつくる

相手に対して率直であること。交渉で嘘をついたりするのは、リスクが高い。もちろん、相手に何もかも打ち明けろということではない。「今の時点では」まだ明かす気になれないと言っておき、その後に関係が発展すれば、より多くの情報を与えればいい。信頼できない相手との交渉では、約束を破らないことに報酬を与える仕組みを作ることが役に立つ。

相手の頭の中をのぞく

交渉が失敗する原因で最も多いのは、コミュニケーションの失敗である。その中でも誤解が最大の原因である。使われている言葉に注意を払い、お互いの認識が正しいかを確かめること。

相手の認識を知る有効な方法は、質問をすることである。交渉では疑問文が平叙文よりはるかに強力。例えば「それはフェアじゃない」と言う代わりに「それがフェアだと思いますか?」と言う。質問をすれば、相手を会話に引き入れる可能性も高まり、情報が得られるかもしれない。

相手の規範を盾にする

規範とは、相手が公平だと考える基準のこと。矛盾した言動をとりたくないという欲求は、人間心理の基本原理である。だから、自分の規範(過去の言動や約束)に従うか、矛盾を認めるかの選択を迫られると、大抵の人は自分の規範に従う方を選ぶ。

段階的に進める

大きなステップを要求すると、リスクが大きく思われ、相手はノーと言いやすくなる。交渉では相手をなじみのある場所へと、一歩一歩導かなくてはならない。一つのステップは小さくし、数を増やし、相手の頭の中がノーと言えず、かつ自分にとって受け入れられるものにする。

フレーミングを使う

交渉では言葉遣いがものを言う。「これが一番重要な問題だ」というビジョンを相手のためにはっきり描き出すことが重要。

例えば、レストランに行って、予約した時間に席が用意されていなかった時は、「このレストランは約束を守らないんですか?」と聞く。また「顧客を不満にするのが、御社の目標ですか?」という言い方は、どんなサービス提供者にも使える。

相手が物事をどのような言葉で表現するかに注目し、それを別な解釈で、相手に示すことで、うまく行けば目標を達成することができる。

 

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