ルールを変える思考法

発刊
2013年10月10日
ページ数
236ページ
読了目安
251分
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ニコニコ動画はどのようにして生まれたのか
ドワンゴ創業者がビジネスで大事なこととは何か、その思考法を紹介。どのようにして「ニコニコ動画」が生まれたのか、人を惹き付けるコンテンツはどうすれば作れるのかといった内容が書かれています。


■ルールの確認と検証から始め、最適解を探す
コンピュータを使わないゲームでは「ルールそのものが変わるのが当たり前」という事がよく起こる。そして、ルールの一部が変わることでゲームそのものが変わり、勝者が変わるという体験をごく自然のものとして味わう事になる。ルールの変更によりゲームが変わるのは、現実のビジネスでも同じである。既存のルールにただ従っていたのでは、新規に参入した者は絶対に勝てないシステムになっている事がある。

しかし、そんな状況でも「ルールが変わるタイミング」「ルールを変えられる瞬間」をどこかで見つけられる事がある。ビジネスをする場合にしても、ゲームと同じように、勝つためにはまず「ルールの検証」から始めるのがいい。

時代が移り変わって環境が変化すれば、既存のルールや決まり事が最適解ではなくなっている事はよくある。そうであれば、そのルールに従っているのは合理的ではない。だからこそ、原理原則を見直した上で、ルールを再検討する姿勢が大切である。

自分の武器になるものをはっきり打ち出す

ビジネスにしても、やり方はゲームに似ている。「最終的にどうなるか」というイメージをはじめに持つようにして、そこから逆算するようにそこまでのプロセスを考えていく。最初に立てたイメージは、時間の経過・環境の変化とともに現実との誤差が生まれてきても、大枠ではそれほど変わらないからである。

ただ、ニコニコ動画に関してだけは、それとは少し違っていた。ニコニコ動画は最初の段階では「生放送のサービスをやりたい」と考えてスタートした企画だった。というのも、動画共有の分野では、すでに「YouTube」がサービスを確立させており、そこで勝負をしても仕方がないという感覚があったからである。そのため、当時は「生放送」「ライブ感」といった部分で、どんなコンテンツを打ち出していくのがいいのかと、試行錯誤を繰り返していた。

この時、将来的なビジネス展開という意味では「長期的な競争でYouTubeに勝てるか、差別化できるか」を考えていた。普通に考えると勝算は低いが、外資系の会社が日本でサービス展開していく上で「日本市場におけるゲリラ戦」には弱いだろうというのが攻略ポイントになると捉えていた。

ニコニコ動画は「2ちゃんねる」の開設者であるひろゆきにもずいぶん助けられた。ひろゆきは「ユーザーはネタを肴に盛り上がりたいだけで、コンテンツの中身の良し悪しが重要なのではない」といった話をしていた。そうした後押しがあったからこそ、「いけるはずだ」と踏み切る事ができた。ゲームもビジネスも同じで、何かの事業やアクションを起こすのであれば、「自分の武器になるものは何なのか」を考え、それをはっきりと打ち出していかなければならない。

触媒を考える

ビジネスではプロセスを考えるのが大切である。多くのビジネスでは、ビジネスのスタート段階から、そのビジネスが一定の認知を得た段階に持っていくために、その途中でかなりのコストやリソースが必要とされる反応障壁を越えなければならない。「かなりのお金を注ぎ込む」「世間の注目を集めるキラーコンテンツ」を投入するといった事を行い、化学変化を起こす。その化学変化を起こすには何が必要なのかを考える。つまり、ビジネスを始める前から反応障壁の段階でどうするかをイメージしておく。

事業展開の見通しを立てていく上で重要になるのが「触媒」という考え方である。触媒とは、化学変化を起こすために必要となるエネルギー値を下げるもの。技術や人脈など、自分たちが持っている中で、触媒にできるものはどれなのかを考える。ニコニコ動画には、政治家が生放送で答弁するコンテンツがあるが、最初に小沢一郎さんが登場してくれた事で、他の政治家にも続いて登場してもらえるようになった。

 

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