ネットからリアルへ O2O(オー・トゥー・オー)の衝撃 決済、マーケティング、消費行動……すべてが変わる!

発刊
2013年7月11日
ページ数
245ページ
読了目安
314分
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ヤフー、楽天、アマゾンの次なる戦略とは
スマートフォンの普及により、人々のリアル店舗での購買行動にも変化が始まっている。ネットとリアルが融合する新時代に、ヤフーや楽天、アマゾン、CCCはどのような戦略を持っているのか。O2O戦略の最前線を紹介する1冊。


■O2Oとは
インターネットからリアル(実店舗)へ顧客を送客するO2O(online to offline)という新しいモデルが注目されている。

ネットショッピングの隆盛で大きく収益をあげたグーグル、アップル、アマゾン、ヤフーなどの米国大手ウェブ事業者たちは、リアル市場になだれこもうとしているのだ。

2011年の国内EC市場規模は約8.5兆円。それに比べて2012年国内の年間小売販売額は138兆円と言われる。ネット市場はほぼ掘り尽くしたと豪語している彼らにとって、リアル市場は十分に魅力的だ。

今、ウェブ事業者たちが自信を持ち始めたのは、これまで手の届かなかったリアル市場に、スマートフォンなら確実にリーチできると気付いたからだ。スマートフォンの登場により、ネットとリアルを「シームレス」に結ぶ事ができるようになったため、これまで難しかった決済関連のサービスがいろいろと実現している。

O2Oの本質

インターネットを通じてリアル店舗に送客するマーケティングのモデルは「クリック&モルタル」と呼ばれて2000年頃から存在していた。ただ、これはあくまでリアル側が主体だった。つまり、リアル店舗のブランド力を活かして、オンラインでも商品を売るという事だ。

それに対して、O2Oはネットからリアルへと攻め込むもので、主体はネット側であり、流れが逆なのである。オンライン上の様々な仕掛けやクチコミなどの評価が、リアル店舗の売上に貢献するというモデルである。

PCがインターネットへ接続する主流のツールだった時代は、ネットとリアルの間のギャップが大きく、オンラインとオフラインをスムーズに行き来できなかった。その結果、「クリック&モルタル」は流行らなかった。ところが、今回スマートフォンが登場した事で、この悩みが一挙に解決した。

スマートフォンの登場で起こったこと

スマートフォンの出現で人々の消費行動が大きく様変わりした結果、以下の事が起こっている。

①スマートフォンに対して決済前、決済後に集中的に情報を送り、顧客を囲い込む
②SNSと連携し、クチコミという新しい市場を取り込む事ができるようになった
③ポイントによる顧客の囲い込み競争が熾烈になり、共通ポイントに勢いが出ている
④スマートフォンによるクレジット決済が数多く登場している

ヤフーのO2O戦略

日本でもウェブ事業者がO2Oの取り組みを始めている。最も活発な動きをみせるのがヤフー・ジャパンだ。O2Oの事業を展開するには、リアル店舗に利用者を送客して販売促進費を得なければならない。それにはサイトの「総合力」が重要になる。国内では、ヤフーがPVやネットサービスの豊富さで、スマートフォンを使った仕掛けづくりで先行している。

スマートフォンで今いる場所やこれから行きたい場所を検索すると、その地域のおトク情報やグルメ、ファッションの店舗情報が地図と一緒に表示できる「ヤフー・ロコ」。クレジットカード、ポイントカード、クーポンなどを入れて、買い物のたびに好みの決済手段を選んで使う「ヤフー・ウォレット」。

ヤフーはJCB、クレディセゾン、CCCなど実績のある有力カード会社と提携する事で、リアルでの決済サービス提供のスピードを速めている。ヤフー・ポイントとネット会員のIDを紐付けしてポイント交換ができるようにした。カード会社に加盟しているリアル店舗へは、ヤフー・ロコへの登録推進などを展開し、割引や優待情報を掲載して来店につなげる活動を始めている。

今はまだ、実店舗でスマートフォンを使ってヤフー・ウォレットで決済する事はできないが、近い将来、スマートフォンをかざすだけでいろいろな店でクレジットカード決済できるようになる。その時が、O2O完成の時と言える。

 

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