生きる力 活かす力

発刊
2014年5月9日
ページ数
205ページ
読了目安
79分
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シャープ元副社長が語る生きるということ
電卓の生みの親であり、シャープを日本有数の家電メーカーに育てあげた著者が、生きていくこと、新しい発想を生み出すために大切なことを語っています。100歳を超えて、なお現役で活動し続けるには何が必要なのか。


■役割・ミッション
人間の細胞1つ1つは60兆分の1なのに同じものがなく、細胞同士が役割を連携しあって、時々刻々、生体活動を続けている。人間もみんな、それぞれ役割・ミッションがある。これが生きていくという事だ。

人とのつながりは、家族、学校、会社、地域、社会とだんだん拡大していくけど、その中で自分にできる役割を見つけ出す事も大切だ。その時、自分1人だけでやろうとしないと楽になる。これを解決するのが、他人と一緒に創り出す「共創」だ。

■互いを尊敬し信頼し合うこと
少し前までは独創力が尊ばれたが、最近は1人の俊英の「独創力」には、限りがある事がわかり始めた。一方、複数の英知が集う「共創力」は無限だ。複数の異質の人間が同じ「場」に集って、互いの個性を最大限に発揮しながら議論していくと、1人では思いもよらなかった素晴らしい創造物を生み出す可能性が高い。そのためには、互いを尊敬し信頼し合うという大前提が必要になる。

焦らず、たゆまず

時代の流れ、様々な人との巡り合い、運不運など、予測のできない他力的な様々なファクターに翻弄されてしまう。それが人生というものだ。人生には、波瀾万丈の時期もあれば、穏やかな時期もある。しかし、いい時期は短く、悪い時は長く感じられる。そういうものだ。

どんな場合でも、人を羨んではいけない。他人からは見えていないだけで、誰にだって、程度の違いはあっても、人には言えない苦難や不幸というものが必ずあるのだから。結果だけにこだわって一喜一憂せず、焦らず、たゆまずが一番。

人生、不遇な時代をどう生きるかだ

一度や二度つまずいたって、落胆しなくていい。不遇時代をどう過ごすか、不運な時期をどう乗り越えるかで、浮上後の成否が決まる。自分が創ったアップルを追放されたスティーブ・ジョブズ、彼は自分の心と直感を信じていたら11年後、同社に復帰した。彼が残した素晴らしい言葉の中に「自分の心と直感を、信じる勇気を持て」というのがある。自分自身を信じる。この事をじっくり考えてみるといい。

個性を大事にせよ

日本では「お前もやっと、角が取れて丸くなったな」と褒められる。角を削り取って、周りと摩擦を起こさなくなると、そう言われる。正三角形の角を削り取っていくと、元の三角形の内接円になる。これが日本的な「円満な人格」だ。

一方、アメリカでは、個性を大事にして角をどんどん出させ、ぶつからせながら人を育てる。最初は同じ三角形でも、やがて四角形、五角形と、その角が無限に増えると、元の三角形の外接円ができあがる。「角が取れて丸くなる」のがいいのか「角を増やして丸くなる」のがいいのか、円の大きさを考えると一目瞭然だ。個人でも組織でも同じである。

個性を活かせ

「和」と「共創」は、似て非なるもの。チームワークを重んじすぎる「和」は、個性を殺すのに対し「共創」は個性を活かす。「金太郎飴」のような人間を選りすぐっていくら集めたところで、複雑多様化した今の時代には、役に立たない。「共創」を行うための人材集めの基本はこれだ。「共創」は化学反応を起こし続ける職場からしか、生まれない。

語り合う「場」をつくれ

「共創」を始めるには、まず、語り合える「場」が必要だ。その「場」はどんなところでも構わない。大切なのは、性別も年齢もキャリアも一切関係なしが条件。重要なのは、「場」にどういう人材が集められるかだ。

議論をする際に各人がわきまえなければならない事は、どういう状況でも相手の「お供」をするという謙虚な心が大事。相手のアラを探さず、美点・長所を見つけようとする事だ。

 

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