結局、いいかげんな人ほどうまくいく

発刊
2025年2月28日
ページ数
232ページ
読了目安
165分
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推薦者

いいかげんのススメ
雑誌記者やカウンセラーとして、多くの人たちと話をしてきた著者が、活躍する人たちに共通する「いいかげん」なエピソードをもとに、肩の力を抜いて生きることのコツを紹介している一冊。

人間関係、働き方、生活スタイルまで、完璧主義の対極にある「いいかげん」であることのコツとメリットが書かれています。特にストレスを溜め込みやすい人にとって、普段の考え方を転換させるヒントになります。

「いいかげん」な人がうまくいく

「いいかげん」という言葉は、一般的にネガティブな意味合いで使うことが多い一方、「ちょうどよい」「ほどよい」という意味もある。いいかげんな人とは、単なる嫌な人ではない。自信に満ちていて、寛容性が高くておおらかで、人と衝突することがなく、ストレスを溜め込まず、肩の力が抜けていて、いつも機嫌がいい。欠点もたくさんあるが、それがチャーミングに見えてしまう。大成功を収めたり、職場に新たな風を吹き込んだり、人に大きな影響を与える人に、そういう人が多い。

 

自分を責め、絶えず人の目を気にして、完璧を目指そうとし続ければ、疲れて当然。体だけでなく、心も調子を崩してしまう。だからこそ、ちょっといいかげんになってみるといい。少しいいかげんになることで、次の5つを手に入れることができる。

  1. ストレスに強くなる
    自分を責めても、事実は変わらない。気楽に捉えた方が、ストレスの影響も受けにくくなる。
  2. 心も体も健康になる
    100%じゃなくてOKと柔軟に考えたり、ちょっと怠けたりできるようになると、ストレスを溜め込まなくなる
  3. 自分を好きになる
    たとえ失敗しても自分を必要以上に責めなくなり、弱さや欠点を受け入れて自分を好きになる
  4. 人にやさしくなれる
    完全ではない自分を受け入れることで、他人の不完全さも受け入れられるようになる
  5. 人生がうまくいく
    リラックスして力が抜けると、いい結果を出せる

 

これら5つの要素が手に入ると、人間関係がうまくいくようになる。いいかげんな人は、人間関係で遠慮しない。人に頼るし、手伝ってもらうことをためらわない。そして、迷惑をかけたり頼ったりすることで、人から好かれるようになる。

 

いいかげんな人のコミュニケーション術

①出会って2秒であだ名をつける

名前を呼んでもらえると「存在を認められた」「好意を持たれている」と感じ、相手に親近感や信頼感を抱くようになる。さらにあだ名で呼ぶことで、親近感が増す。

 

②未来を勝手に予言する

うまくいくかどうかもわからないのに「あなたならできる」と言いまくる。誰かに期待されると、プレッシャーを感じる一方で、なんだか嬉しい。勇気が湧き、相手の期待に応えようと頑張ることができる。他者の期待は、学習や作業の成果を上げる効果がある。

 

③タメ口の時だけ目を合わせる

一生懸命目を見るのではなく、ふっと一瞬目を合わせる。アイコンタクトは、相手と積極的に関わりたいという思いを表す行為。1秒程度のアイコンタクトを繰り返すと、いい関係性が保てる。

 

④相手によって自分を変える

相手の懐に入るために役になりきる。誰かと交流する時の振る舞いを「ペルソナ」という。「これは自分だけに見せてくれる顔だ」と感じさせるペルソナを戦略的に使い分けることで、相手に好感を抱かせる。

 

⑤自虐で油断させる

ちょっとした失敗談や苦手なことなどの自虐ジョークを会話に盛り込むことで、好感度は上がる。相手を持ち上げるより、自分が一段下がる方が簡単である。

 

⑥あえて図々しく振る舞う

相手に好きになって欲しいなら、どんどんお願いやおねだりをするといい。人に何かをしてあげると、その相手に好意を持つ効果がある。

 

⑦自己アピールゼロ

相手を理解しようと積極的に耳を傾けること。聴くことによって、相手は「自分を理解してくれる」と安心する。安心感が生まれると心を開きたくなり、信頼関係が築きやすくなる。自己アピールしなくても、聴くことで相手にインパクトを残すことができる。

 

⑧人にどう思われても気にしない

一貫したイメージを見せるのが大事。それができると、一部の人に何を言われても、どう思われても、気にすることはなくなる。

 

⑨人をあてにしない

私たちは、無意識に他人に勝手に何かしらの役割を期待する。そして、その期待通りに相手が行動しないと、イラッとしてしまう。何かしてもらえたら「ラッキー」と思うくらいがちょうどいい。期待をしないと相手を純粋に評価できる。

 

⑩ダメ出しの前ほど褒め殺す

褒めることは、相手を承認する行為。承認してくれる人に、人は心を開く。褒め殺しが上手になると、相手を動かすことができる。ダメ出ししなくてはいけない時、口先だけでもいいので、はじめに褒めること。

 

⑪嫌いな人とは極力接しない

気の合う人とは仲良くするが、嫌いな人とは極力接しないことは、ストレスを溜めない秘訣である。嫌いな人はいて当然で、必要以上に付き合わないという考え方は、人間らしく、かえって好感度を高める。