「社員がやる気を失っていく上司」に共通する10の問題
①目を見て話さない。目を見て話せない(メンバーとまともに向き合わない上司)
- 「早く要件を言って」と目を合わせない:「忙しい」が口癖タイプ
- 「う〜ん、言いにくいな」と視線を外す:厳しい現実を伝えるのが苦手なタイプ
改善策:コミュニケーションの基本、傾聴のスキルで信頼を築く
②理由や背景を説明しない(「意味のない、ムダな仕事」と思わせる上司)
- 「いつも、こうしているから」:惰性型
- 「それは禁止。ルールだから」:問答無用型
- 「理屈はいいから、早くやって」:思考停止型
改善策:「ゼロベースシンキング(本質追求)」で仕事の本質を共有する
③一方通行の指示(双方向のコミュニケーションがとれない上司)
- 「部長がそう言うから、やっておいて」:伝書鳩上司
- 「任せたから、適当にやっておいて」:丸投げ上司
改善策:対話を重ね、信頼感や一体感を醸成する
④コントロールできる部分を与えない(1から10まで指示する上司)
- 「失敗させないように」が仇となる:過干渉・過保護上司
改善策:「内発的動機付け」を意識して、関わり方を変える
⑤話を聞かずに結論を出す(頭ごなしに決めつける思い込み上司)
- 「いつものこと」「そうに違いない」:勝手に決めつけタイプ
- 「やっぱりあいつは、そういうやつなんだ」:噂を鵜呑みタイプ
改善策:相手と自分、両方を尊重するコミュニケーションをとる
⑥意見も提案も受け入れない(「自分が絶対」のお山の大将上司)
- 「とにかく言う通りにやって」:自分の経験過信型
- 「とりあえず預かっておくよ」:独断パイプ詰まり型
改善策:1人の力の限界を知り、自分より優秀なメンバーを育てる
⑦言うことに一貫性がない(行き当たりばったり上司)
- 「今度はこれに挑戦だ!」:思いつきで行動タイプ
改善策:「シナリオ力」を身につけ、ブレない指示を出す
⑧感覚だけで評価する(結果を出しても評価されないと思わせる上司)
- 「部下の評価って、苦手なんだよね」:評価の仕組みを回せていない上司
- 「たまたま今回だけ結果が出せてもね」:先入観などで評価がブレる上司
改善策:評価軸を明確にして、不合理な判断を極力排除する
⑨失敗を部下のせいにする(責任転嫁し、自己保身に走る上司)
- 部下の前で上司に「自分は指示したんですけど」:その場の言い逃れで残念なタイプ
- 「なんでいつもそうなんだ」と怒鳴り散らす:うまくいかないのは他人のせいタイプ
改善策:プロセスを重視した「目標管理制度(MBO)」で、メンバーをしっかり育成する
⑩部下の仕事を横取りする:いつまでたっても「自分が主役」上司
- 「俺がやるから大丈夫だよ」:部下を育てないマネジメント
改善策:部下の成熟度に応じたリーダーシップが必要
「組織が疲弊していく会社」に共通する15の問題
①個人が仕事を抱え過ぎている(不平等で不満ばかりの組織)
改善策:情報・仕事の共有ができる「仕組み」をつくる
②仕事を押し付け合う(全社的視点、協働の意識がない組織)
改善策:当事者意識を高めるため、「関係の質」に注目する
③物事を決められない(コミュニケーション機能が不全の組織)
改善策:「当事者意識」を阻害するものを取り除く
④前例と成功体験から抜けられない(新しいものを生み出せない組織)
改善策:残すべきもの、変えるべきものを、徹底的に議論する
⑤「理念」が言葉だけ(細部に魂が入っていない組織)
改善策:「企業理念」を実現する「人事の仕組み」を導入する
⑥「挑戦」「改革」空手形の言葉ばかり(言葉と中身が一致していない組織)
改善策:ダブルバインドをなくし、言行一致を徹底する
⑦社長がめちゃくちゃ忙しい(社員を導くリーダーが不在の組織)
改善策:社長の「視野」「視座」を共有する「フォロワー」を育てる
⑧管理職が逆ロールモデル(めざすべき人物が不在で不幸な組織)
改善策:ロールモデルとしての役職者を育成する仕組みをつくる
⑨いつもピリピリしている(不機嫌、不安、不快がはびこる組織)
改善策:脱・上位下達。「心理的安全性」を高める仕組みをつくる
⑩マイナス要因の犯人探しに執心(「性悪説」による不信感と不寛容な組織)
改善策:プラスに目を向ける文化の醸成で、健全な組織を取り戻す
⑪よくわからない人事異動がある(「え、なんで?」不透明・不可解・不当な組織)
改善策:社員が主体的にキャリアを考える仕組みをつくる
⑫いまだに長時間労働が美徳(時代の変化についていけていない組織)
改善策:仕事の「付加価値」を評価して、「同調圧力」を排除する
⑬女性が出世しない(価値観が偏った不条理な組織)
改善策:多様性を受け入れ、変化しなければ、時代に取り残されると心得る
⑭子育て、介護で働きにくい(働きやすい制度の不足・不備がある組織)
改善策:「事(タスク)」と「人(マインド)」の両輪のマネジメントを行う
⑮長期的な展望を描けない(キャリア設計が不安・不明な組織)
改善策:「個人のキャリア」を支援する視点を持つ