エンゲージド・リーダー デジタル変革期の「戦略的につながる」技術

発刊
2016年2月23日
ページ数
173ページ
読了目安
233分
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デジタル社会におけるリーダーのあり方
リーダーは、デジタルツールを使いこなし、フォロワーの共感と信頼を築き、目標を達成することが大切であると説く一冊。戦略的にフォロワーとつながることの重要性について書かれています。

エンゲージド・リーダーとは

リーダーシップというと、戦略的に目的を達するために権力や影響力を行使する事だとずっと考えられてきた。しかし、私達を「リーダーのために働きたい」という気持ちにさせるものは、それとは微妙に違うものである。私達は確かな知識・能力のある人、やる気を出させてくれる人、人として信頼できる人についていく。

リーダーと部下とのエンゲージメントが壊れやすく複雑である事は、デジタル時代になっても変わらないが、近年、テクノロジーが、こうしたエンゲージメントを生み、育てる方法やリーダーシップを発揮する方法を大きく変えた。

「エンゲージド・リーダー」とは、「デジタル、モバイル、ソーシャルのツールを戦略的に活用して、効果的なリーダーシップや組織マネジメントを実現する人」と定義される。

 

エンゲージド・リーダーのフレームワーク

今日、真に効果的なリーダーであるためには、やり方を変えなければならない。リーダーたる者、ソーシャルメディアチームと数人のミレニアル世代にすべてを任せ、自分から働きかけ、つながる責任を放棄してはならない。リーダーが、デジタル変革を首尾よく迅速に行うためには3つのステップが必要である。

①情報収集:より広く意見を聴く
個人と個人との関係を強化し、つながりを深めるために、彼らがリーダーに対して何を求めているかをしっかりと知る。話を聴く事でリーダーは部下について外面的・内面的に理解を深める事ができる。彼らの好き嫌いを知り、知識を補強する事でよい結果を生み出す事ができる。そして、今日のデジタル社会において重要なのは、多くの人の意見を、いつでもどこでも、「あなた自身の目で」一気に知る事ができるという点である。

②情報共有:ストーリーを伝えて共感を生む
リーダーは多くの声を聴く事で、どのようなアイデア、情報、行動がフォロワーのリーダーを支えようとする力を刺激するのかを判断できる。そうした声を共有する事で、フォロワーを引き付けるだけでなく、彼らをより大きく目標に照らして効果的で生産的な人材であり続けるようにする。

情報共有する事で、人々はリーダーであるあなたが何を求めているのかを知ろうと躍起になるのをやめる。共有される事で、人々はあなたが何を望み、期待しているかがおのずとわかり、それを実行する事に集中できるようになる。今日のリーダーは、情報を広く拡散させる方が、はるかに大きな影響力を持つ事ができる。

③エンゲージメント:フォロワーとの信頼関係を築く
双方向の対話を通してフォロワーを動機づけし、共通の目標に向って協動するように促す。エンゲージメントとは結局、戦略を伴った対話である。その対象は社員だけでなく顧客やパートナーや株主などあらゆる人々に及ぶ。

オンラインメディアの性質上、フォロワーは広範なものになっている。それは従業員だけでなく、顧客や同僚、または個人の持つ、より広いネットワーク内の人々をも含む。という事は、効果的にデジタルチャネルを強化すれば、リーダーのパワーと影響力は加速度的に増大する。