メタトレンド投資 10倍株・100倍株の見つけ方

発刊
2025年2月28日
ページ数
312ページ
読了目安
336分
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推薦者

急成長株に投資するための手法
NVIDIAやTeslaなどの急成長株を早い段階から見つけ、投資することで大きなリターンを得るための投資手法を紹介している一冊。

10年、20年という長期的な視点で、社会が大きく変化するトレンドをもとに、その波に乗る可能性がある企業を見つけ、投資するための方法が紹介されています。AIやEVといった社会を変えるトレンドにいち早く着目し、その中で急成長企業を見つけるための情報収集の方法や投資の考え方が解説されています。

メタトレンド投資とは

メタトレンド投資とは、社会構造の激変や産業の再編、テクノロジーの飛躍的な進歩などが生み出すトレンドを早い段階で捉え、しかるべき企業に投資し、その長期的な成長を狙う手法である。例えば、NVIDIAやTeslaなどに多くの人が名前すら知らない時点で目をつけられる。AppleやAmazonなどがまだ株価が割安な段階で見つけられる。早い段階でそうした企業の株式を購入できれば、その後、株価が10倍、100倍に化ける可能性がある。

 

メタトレンド投資を始める上での出発点は、まず数日から数ヶ月といった「短期的な株価は誰にも読めない」という事実を受け入れることである。もう少し長い時間軸で世の中の変化や動きを俯瞰するマクロトレンドですら、その先行きを正確に読み切ることは難しい。「予測」による投資戦略は、短期的にも中期的にも限界がある。

メタトレンドは、マクロトレンドよりさらに長期的な潮流で、「社会全体がどの方向へ向かうのか」を大局的に捉えるための概念である。予測が困難な時代だからこそ、このメタトレンドが投資において強力な武器になる。

 

メタトレンド投資には「少し出遅れても全く問題がない」という強みがある。あるメタトレンドが広く認知され、多くの人々が「これは来る」と思い始めた段階で投資を始めても、決して遅すぎることはない。メタトレンドは長い時間をかけて顕在化する。早い段階で参入できれば良いが、ある程度はっきりとトレンドが見え、多くの人が「これは間違いない」と感じ始めてから参入しても、成長の余地は残されている。

メタトレンド投資の弱点は、個別銘柄を正確に見極めるのが難しい点にある。但し、この弱点は、メタトレンドが業界全体を押し上げるという点によって、ある程度カバーできる。仮に一番の本命銘柄を逃してしまったとしても、同じ業界内の別の銘柄に投資していれば、十分なリターンを得るチャンスが残されている。業界全体が伸びることで、個別銘柄選びで多少見込み違いがあっても、損失を回避しやすくなる。

 

メタトレンド投資の実践ステップ

①ウォッチリストをつくる

メタトレンド投資は10年、20年という長期的な視点で「将来、大きく跳ね上がる可能性のある企業」に投資をする。初期の段階で急成長を遂げる企業もあるが、将来性が不透明な場合が多い。そのため、最初は小さく投資して様子見する。

たとえ少額でも株を持てば「自分も会社に関わっている」という感覚が得られ、投資が一気に面白くなる。自分も株主になったという事実だけで、その企業のニュースや活動を自分ごととして捉えられるようになる。さらに投資する企業だけでなく、その業界全体や競合他社の動向までも気になるようになる。そうして情報のアンテナが広がっていく。

まずは実際に少額投資した企業や、「いいかも」と思った企業の名前、株価などをメモして自分だけの「ウォッチリスト」を作成する。

 

②薄く広く投資し、様子見する

メタトレンドに乗りそうな企業は複数押さえておく。10社、20社の企業に少額ずつ投資し、その内の1社でも5年後や10年後に10倍以上に成長すれば「結果として次のNVIDIAを引き当てた」ということになる。

そして、ウォッチリストに加えた企業を半年から1年程度、様子見する。そこで思ったほど業績が伸びない、あるいは確信が持てないと思えば潔く売る。逆に「この会社はもっと伸びる」と感じたら買い増す。これを繰り返すことで、最終的に確信を持てた本命だけが手元に残る。

 

③次のきっかけを待つ

メタトレンド投資では、ウォッチリストを作成した後、「次のきっかけ」を見極め、適切な行動を取ることが成功への鍵となる。「次のきっかけ」の代表例は、企業のCEOが将来の成長に向けた新たな方針を力強く打ち出すことが挙げられる。それ以外にも決算発表や長年赤字だった企業の黒字転換、売上の急増などがある。こうした出来事があった時に「このまま保有するか、買い増すか、売却するか」を判断する。

 

④確信が得られたら、一気に追加投資する

自分なりに「今後、間違いなく成長していく」という確信を得られた段階で、一気に投資額を追加する。確信を得た段階での追加投資はそこまで大きな金額でなくても、最終的には大きなリターンを得やすい。

 

メタトレンド投資で大切なこと

大切なのは「メタトレンド投資」の観点で伸びしろのある業界を探すこと。そして、自分が心から応援したいと思ったり、見ていてワクワクしたりする企業を見つけることである。「この会社を応援したい」という直感が、株式投資がより面白く、刺激的で、企業の成長を心から楽しめる行為へと高まっていく。