勉強に関する6つの真実
①勉強に裏技なんてない
勉強をするための方法には、いくつかのパターンしかない。そもそも、勉強の際に行う行動は「読む」「書く」「聞く」「話す」という4種類しかなく、勉強法はそれらの組み合わせに過ぎない。
王道の勉強法を徹底することこそ重要である。王道の勉強法とは、自分のレベルに合った教科書・参考書を選び、それをコツコツと最後まで解ききることである。
②勉強法が溢れている理由
勉強法を紹介する本や動画が溢れている理由は、勉強法自体がビジネスになってしまっているからである。成功者の数だけ勉強・ノウハウは存在する。しかし、置かれた環境が異なれば、誰かにとってベストだった勉強法が、自分にとってはベストでない事態は当然生じる。
合格への近道は自分に合った勉強法をいち早く見つけ、それを継続することに尽きる。
③勉強法は二礼二拍手一礼のようなもの
勉強法も神社の参拝方法と同じようなもの。ある程度、決まったやり方を知っていれば、やり方に迷うことなくさっと手をつけることができるし、勉強した気にもなる。ベストな方法でなくても、勉強のやり方についていくつか知っておくと、いざ勉強を始める際に役に立つこともある。
④勝負の分かれ目は「空き時間」
机に向かっていない時間も勉強に役立てることができる。この空き時間をどう過ごすかが重要である。勉強のモチベーション維持や、知識の再確認に活用できる「空き時間」の過ごし方こそ、優秀な方々から盗みとるべき技術である。
⑤勉強は楽しい
勉強して新たな知識を習得すること、自分の思考力を磨いて新しい問題を解けるようになることは、本来とても楽しいことである。勉強することが辛くなってしまっている原因は、使用する教材や先生、あるいは誰かから押し付けられた勉強法が合っていないことにある。
各自に最適な勉強法は、基本の勉強法を各自の性質に合わせてアレンジしながら見つけ出すしかない。一番大事なポイントは「とにかく勉強する」ということである。
⑥必要な勉強法の本は3冊だけ
勉強法のサンプルが欲しいのであれば必要なのは、多くても3冊である。
- ずば抜けてすごい成績をおさめた人の勉強法の本
- 尊敬する人・目標となる人の勉強法の本
- 科学的根拠を重視して書かれた勉強法の本
勉強法はあくまで勉強法である。勉強それ自体ではない。目標達成に必要なのは「勉強」である。
勉強をスタートするための5つのポイント
①具体的な目標を作る
人間は、目標がないと物事を継続できない。「◯年◯月◯日に◯◯大学に合格する」といった明確な目標を設定することが、継続の鍵である。
②まず過去問&模範解答を見る
目標を設定したら、最終的なゴールを確認する。過去問とその模範解答を見て自分が目指すべき最終到達点を確認することこそが、何より大事である。
③厳選した勉強法の本をざっと読む
厳選した3つの勉強法の本をざっと読んで、自分に使えそうなものをピックアップしてやってみる。
④負荷の高い勉強法と負荷の低い勉強法を両方取り入れる
まずは負荷の高い厳しい勉強法を取り入れることが大切である。時間を計って実践的な問題を解くような勉強は、特に負荷が高いが有益である。負荷の高い勉強法ばかりでは、ずっと継続すること難しい。負荷の低い勉強法をリフレッシュとして使う。
⑤周囲の人の言葉に惑わされない
信じるべきは、まず自分。次に厳選した3冊の勉強法の本である。雑音は受け流す。
勉強の際に誰もが活用すべき基本スキル
①キーワードを中心に学習する
本文はひとまず読まずに、それぞれのページにあるタイトルや章題にマーカーを引く。全体の構造がわかれば、その後の内容が一気にわかりやすくなる。1度目はざっと全体を見通して、構造を把握した上で細いところを理解していく。
暗記した事項については、一言一句覚えるのではなく、文章中の「キーワード」を意識して押さえる。キーワードは思い出すきっかけとして、補足で適宜説明を入れられるようにする。
②解き始めは模範答案分析を
最初からすべての問題に対して解答を自力で導き出せる人はいない。演習を始めたばかりで手がよく止まる場合は、答案作成に力を入れるのではなく、むしろ模範解答を分析することに力を入れるとよい。
③まとめノートの作り方と活用術
まとめノートを作るコツは、「丁寧に作り過ぎない」「短く」「字はきれいに」「余白は多めにとる」という4つである。
④過去問など実践的な問題を解く
大学入試や資格試験では、インプットした知識を前提に特殊な加工をしたアウトプットが求められる。このようなアウトプットは訓練を積まなければうまくできない。アウトプットの練習における最上の教材は過去問である。過去問は5〜7割の時間を目安に解くと、見直す時間をつくれる。