なぜ一流の人はみな「眠り」にこだわるのか?

発刊
2015年9月9日
ページ数
184ページ
読了目安
152分
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睡眠の質を高める方法
一流の人は「睡眠の質」を大切にし、起きている時間のパフォーマンスを高める。睡眠の質を高めるための具体的な方法を紹介しながら、睡眠の大切さを説く一冊。

睡眠時間はロスタイムではない

現代においては「いかに質の良い眠りを賢くとるか」という事が、ハードなビジネスの第一線を生き抜く一流ビジネスパーソンの必須条件になっている。どんなにタフで優秀な人でも、眠らなければ必ずパフォーマンスが落ちて失速してしまう。1日の1/3が眠りに使われるとすれば、人生の約1/3は睡眠である。残り2/3の覚醒している時間を有意義に使うために、いかに睡眠の質を上げるかが、現代の一流ビジネスパーソンのキーワードである。

睡眠の時間そのものについても、今は「しっかりとる」のが主流になっている。睡眠時間は決してロスタイムではない。覚醒している時間に高いパフォーマンスを上げるために、絶対不可欠な充電時間である。また、必要な睡眠の長さは人によって違う。ほとんどの人は6〜8時間の睡眠を必要とする体になっている。

 

睡眠時間こそ翌日の始まりである

短い時間で集中して良い仕事をするために、常に頭と体のコンディションをベストな状態に保つ。そのために重要となるのが「睡眠の質」である。長時間ダラダラ眠るのではなく、密度の濃い充実した眠りにする。

1日の終わりの付け足しの時間として、日中の時間の「帳尻合わせ」に使われるのがこれまでの睡眠時間だった。しかし、これからは睡眠時間こそ1日の始まりであるという発想に変えること。夜ふとんに入った時、既に翌日は始まっている。

良質な睡眠にするためには、眠る前のリラックス時間が大切である。家に帰ってゆっくりくつろいでからでないと、熟睡できない。酔って寝るのも熟睡を妨げる。

 

自分の適正な睡眠時間を知ること

睡眠時間には遺伝子レベルの個人差がある。睡眠時間は年齢や季節によって異なるが、調査では睡眠に対する充足感が最も高かったのは7時間前後。自分にとって適性な睡眠時間は、朝スッキリ目覚めて、疲れも残っておらず、日中も眠くないと感じた日の長さが1つの目安になる。適性時間よりもマイナス2時間以上の睡眠不足が続くと、脳はほろ酔い状態に似た状態になる。適性時間より眠り過ぎても、頭は働かなくなる。長く眠る事があってもプラス2時間ぐらいが上限である。

 

規則正しいリズムが大切

通常、眠りはノンレム睡眠から始まり、大脳が徐々に深い休息モードに入っていき、就寝の約1時間後には最も深い休息状態になる。その後、眠りは一時浅くなってレム睡眠が訪れる。ノンレム睡眠とレム睡眠の周期は70〜120分で、この周期を一晩に3〜6回繰り返す。睡眠時間が短く、深いノンレム睡眠の時に起こされると、目覚めが悪く、強い眠気が残る。自分の周期を知るために、まずは自分の睡眠パターンを把握する事である。自然に覚醒するには「明日は◯時に起きよう」と寝床に入る時に起床時刻を明確に意識しておく事である。

一番大切なのは「毎日、寝る時間と起きる時間をほぼ同じにする事」である。つまり、規則正しく日々を過ごす事が健康管理の秘訣である。就寝と起床の時刻が不規則だと、体温と睡眠のリズムにズレが生じる。死守したいのは、起床時刻を大きくズラさないこと。リズムができれば、何時に寝るか、何時に起きるかはこだわる必要はない。

 

ベストな状態で床につくための方法

①眠りに入る数時間前に軽い運動をして体温を上げておく
②夕食は就寝2〜3時間前には終わらせる
③夕食以降にカフェインを摂取しない
④就寝前に入浴などリラックスタイムをもうける
⑤寝る前に軽いストレッチを行う
⑥眠くなるまでふとんに入らない
⑦寝室の温度を夏26〜28℃、冬16〜19℃に保つ
⑧カーテンは朝日が入るように少しあけておく