ストックビジネスとは
ストックとは、「継続的に利益をもたらすもの」の事である。ビジネスでは「ストック化」が完成しない限り、企業や個人の収入は安定せずに、自分が働き続けないと存続ができない、いわゆる自転車操業を余儀なくされる。
継続的な利益を上げる事ができる「ストックビジネス」では、雪だるま式に売上と利益が伸びていく。究極のストックビジネスは不動産である。無借金の不動産を所有する事である。土地のオーナーは、たとえ店子の売上が悪かったとしても、定期的に家賃が入る。もし建物がなくなっても、土地だけあれば、駐車場にもできるし、最終的に売る事もできる。このストックビジネスは、以下のとおり定義される。
①継続的にお金が入る
月単位など確実にお金が入ってくる。
②売る事ができる
その人に依存していない。
ストックビジネスの3ステップ
まずはフロービジネスをいくつか作り,その中で商品として耐え得るものを、段階を追ってストックビジネス化していくのも良い。
①「フロービジネス」を作る
↓
②「フロービジネス」のストック化
↓
③「ストックビジネス」を作る
商品をデザインする際には、2つのアプローチ方法がある。
①コンテンツの「質」重視型アプローチ
まずはコンテンツの質を高める事を最優先に考える。コンテンツの質さえ高めてしまっておけば、あとはどんなビジネスモデルを組もうとやりやすくなる。
②ビジネスモデル重視型アプローチ
サービスを重視する場合は、ビジネスモデル重視型のアプローチが良い。
17のビジネスモデルと8つの課金モデル
ストック性の高いビジネスモデルは、17個に分類される。そして、ストックビジネスでは、ビジネスモデルだけでなく、いかにそこからお金を生むのかという問題が常につきまとう。それぞれビジネスモデルは8つの課金モデルに分類される。
これらを1つあるいは複数組み合わせる事によって、無限のパターンを創出できるようになる。
①インフラ提供型:電話、ケーブルTV、プロバイダ
→固定課金
②賃貸契約型:賃貸住宅、レンタルオフィス
→固定レンタル料課金
③レンタル・リース型:レンタカー、リース複合機
→固定レンタル料課金
④ASP:情報共有サイト、有料アプリ
→固定課金
⑤スポーツクラブ型:スポーツクラブ、シェアオフィス
→固定課金
⑥定額メンテナンス型:掃除道具レンタル、定期清掃業
→固定レンタル料課金
⑦定期購入型:新聞、雑誌の定期購読
→固定レンタル料課金
⑧フランチャイズ型:フランチャイズ型飲食店
→ロイヤリティ課金
⑨協会認定型:◯◯協会
→認定料課金
⑩消耗品購入型:プリンターカートリッジ、カミソリの替え刃
→消耗品購入
⑪予約サービス型:歯科、マッサージ
→利用分課金
⑫教室型:英会話教室、塾
→利用分課金
⑬サービス型:WEB英会話
→利用分課金
⑭回数限定継続型:パートワーク型刊行物
→定期購読
⑮会員制型:会員制スーパー
→固定課金
⑯セキュリティー型:機会警備、保険
→固定課金
⑰友の会型:デパートの友の会
→積立課金
収益ユニットをつくる
継続的に安定した利益を得るための仕組みを「収益ユニット」と呼ぶ。この要因の値の変化によって、全体の収益が変わってくる。
「(基準の)収益」×「増加数」×「継続率」
・収益
ここでポイントとなるのは、値付けである。この値付け低く設定してしまうと、いくら月々の増加数が大きくても、また継続率が高くても、利幅が少ないので収益が上がらない。
・増加数
増加数は主にマーケティングによる。但し、「増加数」は増やすという事よりも、「保つ」事が重要である。なぜなら、毎月一定の増加数が計算できるようになると、収益ユニットが生む収益が安定するからである。
・継続率
12ヶ月後の更新する割合を示す。「継続率」という要素だけ、既存の顧客が対象になる。リピートの意思がある顧客のニーズを汲み取れずに機会損失する事を繰り返していると、いくら新規の顧客を増やしたところで、収益は安定しない。