「原因」と「結果」の法則

発刊
2003年4月25日
ページ数
95ページ
読了目安
71分
推薦ポイント 16P
Amazonで購入する

Amazonで購入する

人生を成功させるための法則
英国の哲学者ジェームズ・アレンが1902年に書いた本。聖書に次いで一世紀以上ものあいだ多くの人々に読まれ続けている、驚異的な超ロング・ベストセラー。

デール・カーネギー、アール・ナイチンゲール等の自己啓発書作家たちが、もっとも影響を受けた本とされる。

原因と結果の法則とは

「人間は自分の人格の制作者であり、自分の環境と運命の設計者である。」

私たちは、自分自身の思いによって、自分を素晴らしい人間に創りあげることもできれば、破壊してしまうことができる。環境も運命も、すべては自分の「思い」が原因となった結果であるという法則。

「原因と結果の法則」のしくみ

外側の世界である環境は、心という内側の世界に合わせて形づくられる。人間は、心の奥底の支配的な思いにつきしたがい、誤った行いを続けながら、また正しい行いに努めながら、やがて、それらの果実である自分自身の外部環境に行き着く。

ex
人々が刑務所に入ったり貧困に苦しんだりするのは、過酷な運命や環境のせいではない。原因は、各自の不純な思いと利己的な願望のせいである。澄んだ心を持つ人間は、どんな誘惑を受けようとも、犯罪には走らない。

私たちは、自分の環境を直接コントロールできないかもしれないが、自分の思いは完璧にコントロールできる。よって、間接的には、自分の環境をコントロールできる。

まず「原因」を改善すること

人々の多くは、環境を改善することには、意欲的だが、自分自身を改善することには、消極的である。これが環境を改善できない理由である。

自分自身を改善するということは、心の中からあらゆる悪いものを取払い、良いものだけで満たそうとする自己犠牲という作業である。知的、精神的な目標を目指す時でも、富の獲得を目指す時でも、自己犠牲を払わなければならない。

目標の達成を義務とすること

思いと目標が結びつかない限り、価値ある物事の達成は不可能である。私たちは人生の目標を持たないとき、つまらないことで悩んで、余計な苦悩を背負ったり、少しの失敗で絶望してしまう傾向にある。

人間は理にかなった人生の目標を心に抱き、その達成を目指すべきである。自分の思いを目標に集中して向け、意欲的に達成を目指すべきである。それによって、集中力とコントロールする能力を磨くことになる。自分をコントロールする能力を磨くことこそが、自分を強化する最善の策である。

例え、その目標達成に繰り返し失敗したとしても、それを通じて身に付けることのできる心の強さは、真の成功の礎として機能することになる。

人生には偶然という要素は存在しない

人間は、「原因と結果の法則」に従って、常にいるべき場所にいる。私たちが自分の人格の中に組み込んできた思いの数々が、私たちをここに運んできている。よって人生には、偶然という要素は存在しない。

人間が達成するあらゆる成功は努力の結果である。努力の大きさによって、結果の大小も決定される。