勝ち組は自分で勝てる枠組みを築く
世の中には、勝ち組と負け組という2種類の人間がいる。勝ち組と負け組を分ける、決定的な違いは「要領の良さ」にある。負け組は既存の枠組みに疑問を抱かず従おうとするが、勝ち組は自らが勝てる枠組みを築こうとする。自分が得意なことで評価して貰えば、誰でも勝ち組になれる。
例えば、お金を稼ぎたいのであれば、他の人と同じ場所で戦ってはいけない。自分が希少価値を発揮できるブルーオーシャンを見つけるべきだ。同じ能力を持っていても、業界や職種、企業によって得られる報酬は大きく異なる。
与えられたレールの上を不満を抱きながら、なんとなく歩き続けるのはやめること。弱みが強みに変わる日は、永遠に来ない。弱みではなく強みだけに集中して、人とは違う道を要領良く歩むこと。
好きな仕事よりも勝てる仕事を見つけよ
大好きな仕事でも、負け続けて苦しむと、仕事が嫌いになる。逆に嫌いな仕事でも勝ち続けて周りから自分の価値が認められて、高い報酬を得ながらできることの幅も広がれば、仕事を面白く感じるし、好きにもなる。自分では「これがやりたい」と思っていても、期待される以上の価値が提供できないなら、それは単なる趣味に過ぎない。
「やりたいことが見つからない」と思い悩む人は多いが、前提が間違っている。むしろ、自分の現状を受け入れた上で、「やりたいこと」ではなく、勝ち筋のある「やるべきこと」を見つけて全力投球すべきだ。
ありふれた選択肢の中から「好きな仕事」を選ぶのではなく、自分で「勝てる仕事」を見つけること。人と同じことをやっても価値はないから、できないことは全部諦めて、何か1つだけ飛び抜けた「唯一無二」を目指すことだ。
明確なゴールを設定し、逆算する
闇雲に努力しても、何者にもなれない。大胆な目標を実現するには、全体像を踏まえつつゴールを先に決めて、そこからできることを逆算して集中する「逆算思考」という冷静な戦略が欠かせない。逆算思考は、3つのステップからなる。
- 目標設定:想像力を駆使し、明確な成功のイメージを創り上げる
- 現状把握:能力・進捗・条件・資金・時間といった現状を把握する
- 逆算:目標と現状から「やれることはこれくらいで、特にこれは絶対すべき」という優先順位を逆算し、厳密に守る
状況は常に変わってくるので、何かを実現する上で軌道修正は避けられない。そのため道に迷わず目標に近づくには、優先順位が必要である。優先順位がわかっていない人は「〜やらなきゃ」という足し算で物事を考える。しかし、現状から足し算で目標に向かっていくと、やるべきことが無限に増えてくるから、100%破綻する。
勉強や仕事ができる人は皆、足し算ではなく引き算(逆算)で物事を考える。常日頃、毎日何十回も無意識レベルで逆算を実践している。できる受験生は、まず自分の志望大学を設定し、勉強する前の段階で過去問を何度も見てから、合格ラインの総合点を得るために必要な勉強だけをする。
成功はハッタリから始まる
成功とは「能力」と「自信」の掛け算である。現時点ではできないこともできると断言し、自分や他の関係者を動かせば、そのハッタリは本当に実現できてしまうからだ。逆にできることをできるとすら言えなかったら、孤独な戦いが続くので、能力が高くても失敗ばかり重ねる。つまり自己肯定感が低い時点で、もう負けている。
成功は、背伸びした「やりたいこと」を実現すべく、ハッタリで既成事実を作るところから始まる。成功している人は総じて、多動力に基づく確信に満ちた話し方をするので、話し手からは成功の匂いが強く漂う。成功者は誰もが、この成功の匂いで「確信の輪」を人げることの重要性を理解しているので、日々、自己肯定感を高めている。
挑戦し続けて、一度でも成功すれば、誰でも勝ち組になれる。しかし、多くの日本人は失敗を過度に恐れている。世の中には「成功」か「失敗」があるのではなく、「成功」か「試行」があるだけだ。うまくいかなくても、そこから学びを得つつ、失敗ではなく「Nice Try」と捉えればいいだけだ。そうやって挑戦を重ねていけば、気づけば成功者になっている。
誰にでも天才になれる
成功とは、意図的に作るものである。大勢が選ぶ良さそうなアイデアは、競争が激しく、勝てる枠組みではない。だから自分のアイデアを否定する人が現れたら、それはむしろ良い機会と捉えて貫くべきだ。
自分の手で選んだ道で、自分のために生きて、労働ではなく本質を追求した時にこそ、私たちは天才になれる。変えられないことを変わらない言い訳にしてはならない。むしろそれを燃料に野心を燃やすことで、嫌な現実から脱出すべきだ。
人生を変えたければ、勝ち筋のある勝負に出て、徹底的にやるべきことをやり続けることだ。比類なき才能がなくとも、比類なき切実さがあれば、誰でも天才になれる。