「最強の一言」 Webコピーライティング

発刊
2024年6月18日
ページ数
236ページ
読了目安
305分
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推薦者

ウェブサイトのコンバージョン率を高めるコピーライティング
ECサイトなどのコンバージョン率を高めるためには、ボタンやリンクなど、ユーザーに行動してもらいやすいようなコピーを設置する必要がある。

どのようなマイクロコピーが適切なのか、効果的なのかなど、ウェブサイトを効果的に改善させるためのテクニックが紹介されています。ECサイトやウェブサイトを運営する人にとって、参考になる内容になっています。

マイクロコピーとは

マイクロコピーとは、Web上で迷子になったり不安になっているユーザーを目的地までスムーズに案内してくれる、標識のようなものである。マイクロコピーには、以下のような役割がある。

  • ユーザーが次に何をすればいいか一瞬でわかる
  • ユーザーが不安に思っていることを読み取り、解決することで次の行動に移らせる
  • ユーザーにストレスを感じさせることなく行動させる
  • ユーザーが思わず利用したくなる

 

つまり、マイクロコピーは、ユーザーを申し込みや購入を完了するまで行動させる道標となる。例えば、ボタンならユーザーがクリックして次のステップに進むための具体的な指示や、何が手に入るのかといったことを明確に伝えるマイクロコピーを設置して、ユーザーが意図した動作を行って期待した結果が得られるようにする。

 

今やデジタル上のサービスは、テキストベースのコミュニケーションで埋め尽くされている。そのため、ユーザーとの効果的なコミュニケーションを実現するために、適切なフレーズや文体を工夫することが重要になる。

 

ユーザーの不安を取り除くマイクロコピー

どれだけお得感や限定感をプッシュしても、ユーザーが内心抱えている不安を解消しない限り、申し込みや購入はしてくれない。不安に寄り添い、先回りして解決してあげることが必要である。そのためのフレーズを「クリックトリガー」と呼ぶ。クリックトリガーは、申し込みボタンの下に付いているマイクロコピーで、クリックの引き金となる。その事例は以下の通り。

 

①「いつでも取り消せる」という安心感

メルマガなどの場合「いつでも簡単にクリックで解除できます」と書くと、それだけで成約率は上がる。

ex.「いつでも購読解除できます」

 

②100%保証できていることをアピールする

「無料」というマジックワードは売上が上がりやすいので、申し込みボタンのところに改めて「無料」と書く。

ex.「送料無料」「返品保証」

 

③「いつの間にか課金されることはありません」

面倒なことはいらない、「◯◯不要」や「◯◯はいりません」といった単語はクリック率を上げる。

ex.「クレジットカードは必要ありません」

 

④「バレないから大丈夫」

SNSのアカウントを利用してログインする機能などを利用する場合、自動で投稿されることの不安を払拭する。

ex.「Facebookには一切投稿されません」

 

⑤5つ星評価

ユーザーからの信頼性を上げて行動を後押しするために、5つ星評価を利用する。

 

⑥数字で見せる社会証明

星の数だけではなく、そのサービスをどのくらいのユーザー数が使っているのかという数字を見せる。

ex.「先月は2568人の人が利用しました」

 

⑦プライバシーを尊重します

「プライバシーを尊重します」と書くだけで、ユーザーの信頼を高め、獲得率を向上させる効果がある。

 

⑧取り返しがつく、イージーリターン

イージーリターンとは「すぐ戻れますよ」というメッセージのこと。取り返しがつくことを伝えるクリックトリガーは、顧客の心のハードルを下げる。

ex.「後からキャンセルできます」

 

⑨Amazonのボタン周りの情報量

Amazonの購入ボタン周りの情報量を参考にする。

ex.「在庫あり」「◯分以内に注文が終わると、◯日までにお届けできます」「残り◯個です」

 

⑩すぐに終わる、無料でできる、ローコスト

時間やお金、エネルギーがかかるなどの手間が省かれているかを明示する。

ex.「1分もかからずに始められます」

 

ユーザーの共感を呼ぶマイクロコピー

ユーザーの共感を呼ぶためには、ユーザーの立場になって信頼感を高める単語や表現を使用する必要がある。

 

①何か起きるかではなく、何を成し遂げられるか

大事なのは、顧客がしたいことを、より具体的な言葉にすることである。ユーザーが信頼する情報源や属性に関連する単語を使用することで、クリック率を向上させることができる。

 

②信頼を失う曖昧言葉を避ける

「見える化」「営業力」「傾聴力」のような「◯◯力」「◯◯化」という曖昧な言葉を使わないようにする。これらの言葉は、顧客にそれっぽく思わせるために使う、ユーザーを煙に巻く言葉である。

 

③信頼される、数字を並べる

60%ぐらいの時は「3人中2人」と言ってあげた方が、顧客は購入しやすくなる。数字を丸めない、ユーザーには計算させないことが、信頼される数字の使い方の原則である。

 

④ポジティブにしていく

できないことをコピーにするより、できることをコピーにする。ネガティブな要素の場合には、ポジティブな行動に置き換えていく。「できない」注意書きよりも「できること」に絞り込んであげた方が効果が高い。

 

マイクロコピーの配置

マイクロコピーの単語と配置は、以下のルールで設置する。

  • ボタンの上は、行動へのモチベーションを高める要素
  • ボタンの中は、認知コストを下げる要素
  • ボタンの下は、顧客が抱く懸念を先回りして取り除く要素