仕事は1枚の表にまとめなさい。

発刊
2024年4月4日
ページ数
264ページ
読了目安
295分
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推薦者

物事を整理し、考えをまとめるための思考ツール
ソフトバンクで様々な企画を立案し、実行してきた著者が、企画やアイデアを考え、まとめるための思考ツールを紹介している一冊。

シンプルな表を活用するだけで、物事を抜け漏れなく、かつ多角的に考えられるようになるとして、誰でも使える表の使い方が解説されています。プロジェクトにおける様々な要素を整理し、実行に移す際に実用的に使えます。

表で考える

様々なことを表にまとめ、考える際にも表を用いるようになったきっかけは、次のような孫正義社長の言葉だった。

「お前は凡人なんだから、三次元、四次元でものを考えられないだろう? だから二次元のものをたくさん作れ。二次元の分析が重なって立体となり、より深い理解ができる」

 

様々なデータを2つの軸で掛け合わせることで、3つ以上のデータを掛け合わせるよりも鮮明に、そして単独のデータからは見えてこなかった価値が浮かび上がる。作った二次元の表を掛け合わせることで、それが立体になる。

表というのは「抜け漏れなく、多角的に物事を考える」ツールであり、「思考を整理する」ツールである。複雑な物事も、表に適切に落とし込めば、すっきりクリアに見えてくる。

 

表で情報を整理する 〜「5W1H表」(概要書)〜

概要書の核となるのは「5W1H」、つまり「When」「Where」「Who」「What」「Why」「How」である。5W1Hが「過不足なく情報を伝えるために網羅すべきもの」である。5W1Hを網羅して考えることで、抜け漏れなく情報を整理し、検討することができる。

特にビジネスの文脈では「何のために、何をやるのか」があって初めて、「いつ、どこで、誰が、どんなふうに」が決まっていくことが多い。各項目の意味のとり方は、使いやすいように変更しておく。

  • Why(目的):そもそも何のためにやるのか?
  • What(概要):何をするか?
  • Who(関係者):誰が・誰と・誰に?
  • Where(場所):どこで?
  • When(時期):いつ? いつからいつまで?
  • How(詳細):どのように? どうやって?

 

Step1:与えられた情報を5W1H表に落とし込む。気になることはすべて表の中に書き込んでおく。
Step2:表の内、曖昧なものに色をつける。5W1Hを表にして、不明点や懸念点を洗い出すことが必要である。
Step3:大項目を5W1Hに置き、その下の階層に小項目を作り、細分化したり分岐させたりして過不足なく洗い出す。

 

抜け漏れなく情報を整理し、共有するためには「当たり前」であっても、5W1Hを勝手に削らないことが大切である。

情報の整理だけで、5W1H表が埋まらない場合には、大きく2つの理由がある。

  1. 情報収集が不足している
  2. アイデアや考えを添加することが求められている

 

ここで企画提案をする際には、5W1H表を何枚でも作り、アイデアの優劣を比較する。

 

表でアイデアの優劣を比較する 〜効果分析表〜

効果分析表は、客観的な視点で、「よりよいもの」を明確にするツールとして有効である。5W1H表で作成した複数のアイデアを比較する。

 

Step1:縦軸に選択肢(案)を入れる。
Step2:横軸に「判断する際に重要となるポイント」を入れる。
Step3:枠組みができたら、「総合評価」以外の列の空きマスに、評価点を書き込んでいく。
Step4:評価点をつけた理由を添えておく。
Step5:数字を横に足し合わせて、総合評価を算出する。

 

2枚の表を交互に、繰り返して使う

2種類の表は、交互に、あるいは繰り返して使うことで、より企画の精度を高めたり、聞き手に届くプレゼンの準備につなげたりすることができる。

 

  1. 「5W1H表」で情報を整理する
  2. 足りない情報を収集して、「5W1H表」に追記する
  3. それでも埋まらない箇所については、それぞれ「効果分析表」を作り、アイデアを比較検討する
  4. 3で検討したよりよいアイデアを「5W1H表」に追記する
  5. 2〜4を繰り返して、案を完成させる
  6. 新しい「5W1H表」を用意して、1〜5の要領で別案を作る
  7. 考えたすべての企画を「効果分析表」で比較検討する
  8. 7を踏まえ、「5W1H表」で「よりよいアイデア」をブラッシュアップする
  9. 6〜8を繰り返し、よりよい企画に仕上げていく

 

なお、特に企画立案などのケースでは、5W1H表を埋めていく過程で、ダメそうな案など今後は使えなさそうな表ができあがるが、これらの表もなるべく残しておく方がいい。企画をブラッシュアップさせていく過程で「こっちの可能性も検討してみてくれ」などと言われた際に役立つ可能性があるからである。