「いい会社に入って、いい会社に就職する」だけでは走り切れない
人生100年時代、20代に就職した企業で50年間働くというのは現実的ではない。不確実な時代、「自分の力で生きていく力」こそ本当の実力でもあり最強のセーフティーネットである。
そんな時代に考えなければならないのは「履歴書の外側」で人生を生きるということ。外側の世界のルールは、「そもそも明確な答えがない問題」に対して、手探りで仮説を立てながらたどり着くというもので、根本的にルールが違う。履歴書の見栄えを良くするのではなく「あなたと一緒にビジネスがしたい」と言われるためには何が必要であるか、常に市場の中での自分の独自のポジションを考えていくことが必要である。
お金がない状況はビジネスをするチャンスと捉える
会社で働いてサラリーマンとして稼ぐことと、自分で何かのビジネスで稼ぐことは、同じ「稼ぐ」という言葉でも意味合いは全く違う。自分の手で稼いだ経験が「ある」のと「ない」のとでは雲泥の差がある。見える景色が違う。
1円でも自分の手で稼ぐ経験はできるだけ早い方がいいし、最初は気軽に小さく始めた方がいい。1円を稼げたら、稼ぐ額を徐々に増やしていけばいい。そうすることで色々な段階のビジネスを経験できるし、物事の仕組み、経済のことも学べる。
では、チャンスはどこにあるのか。答えの1つとして「お金がない状態がチャンスである」と考える。お金がない状態だと人は目先の銭のことを考えて働こうとする。必要なのは「いくら稼げば生きていけるかを考えよう」というマインドである。
ドミニカに戻った時、最初にやったのは生活費を切り詰めることだった。明日の食べ物にも困るような生活だったため、固定費を細かく算出し、どうすれば圧縮できるかを考えた。すると、1ヶ月いくら必要で、そのためには1日いくら稼げばいいのかが見えてきた。実際に必要だったのは1日2〜3000円の稼ぎであり、それを稼ぐ方法を考えるようになった。
成功したい人は海外に行くべき理由
これからの時代に成功したいなら「海外ビジネス」を念頭に置くこと。その理由は次の3つ。
①子どもの時間軸で生きられる
人間は大人になるにつれて時間の流れを早いものだと認識する。この時間軸を逆転させる方法が「海外に行くこと」である。海外に行くと今まで出会えなかった人と出会ったり、全く違うルーティンで生きなければいけなかったりで、様々な新しいチャレンジが発生する。すると、時間は濃密なものになり、かつて子どもの頃に感じていたような時間軸で生きることができるようになる。
②ビジネスの障壁をかなり下げられる
ビジネスで成功するためには、「人の不便」を解消する何かを商品・サービスとして提供しなければならない。そこに付加価値がある。海外マーケットには、単純に日本の技術で不便を解決できる場面がたくさんある。そこには「情報の非対称性」があるからである。私たちが中南米のマイナーな国の情報を知らないように、向こうの現地人も日本の情報などは知らない。だから、スキルが高くなくても大きな不便を発見し、解決しやすくなる。
③日本人としての強みを活かせる
日本人が海外に行くと、それだけで日本人のライバルが少なく、かつ日本人独自の強みを活かすことができる。例えば、ホウ酸団子、紙おむつや冷却ジェルシートなど、日本人にとっては当たり前だが、海外の人には馴染みがない商品の情報を使って競争で優位に立てる。さらに、日本人という国民性は海外では信頼の証になる。
富を築くための6原則
①コンフォートゾーンの外側に出る
コンフォートゾーンの外側に行くためのヒントの1つは「価値観を変えるためにアウェーに行く」こと。自分が新しく始めたいこと、チャレンジしてみたいことの業界で成功している人から直接話を聞ける場を探す。
②港から出る船があればとりあえず乗る
常に私たちの前にはチャンスが転がっている。大切なのは、チャンスが見えた時に躊躇せずにつかみにいく行動力である。
③「寝食を忘れられる好きなこと」で勝負する
人間には寝食を忘れてでも没頭できる才能を持っている。その才能を見つけ、お金の視点よりも才能の視点でビジネスを始める方が、長く楽しくビジネスを続けていくことができる。
④失敗はできるだけ多く・早く重ねる
とにかく小さなビジネスを始めて失敗を重ね、失敗に慣れることである。ある時「意外と大したことがない」と気づく。そして、学んだことを次に活かす思考の癖をつくる。
⑤海外投資の知識を身につける
語学も含めて海外の情報を少しずつ身につける。
⑥「お金を生む資産」を手に入れる
「年収よりも不労所得を増やす」という考え方のシフトチェンジをする。