0からわかる! 起業超入門

発刊
2023年3月30日
ページ数
192ページ
読了目安
132分
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推薦者

起業するために必要な知識
ビジネスプランの作り方から、法人設立の手続き、社会保険手続き、税務申告の方法まで、起業に必要な知識や手続きがわかりやすくまとめられています。
一読すれば、起業には何が必要なのかがわかる内容になっています。

副業が増え、個人でも起業することが身近になりつつある現在において、起業して独立するとはどういうことかを前もってシュミレーションするのに役立ちます。

起業のはじめ方

①副業としてはじめる

・メリット

安定した収入源を持ちながら、副収入を得られる。経営者としての視点を身につけ、それを本業で活かして活躍できる可能性も生まれる。

・注意点

本業やプライベートな時間とのバランスを考え、副業のための時間を計画的に確保する必要がある。

 

②独立して、事業に専念する

・メリット

雇用されている時と異なり、自分の都合に合わせて働くことができる。自分の事業に時間を割けるので注力しやすい。

・注意点

事業が軌道にのるまでは、収益はあまり見込めない。あらかじめ、生活資金はしっかり確保する必要がある。

 

③個人M&A(事業の買収)

・メリット

既存の事業を行なっている経営者から、事業を引き継ぐ。既存のブランドや顧客などを活用でき、ゼロから起業するよりもリスクが少ない。

・注意点

なぜ事業を譲りたいのか、相手の状況を把握する必要がある。立地が悪い、赤字体質などの問題が隠れていることもある。

 

事業に必要な資源

現時点で自分に足りないものを確認し、準備をすることが大切である。

①ヒト

社員や役員、顧客になってくれそうな人や外注先など、ビジネスにつながる人だけでなく、困っている時に助けてくれる人たちなど、人脈を広く築けているか。

→今の人間関係を大切にすること以外にも、業界セミナーや異業種交流会に参加するなど人脈を増やす

 

②モノ

オフィスや店舗のほか、自分が商品・サービスを提供するために必要な機材、技術、ノウハウなど事業を運営する上で必要になる物資やリソース。

→資金が足りないなら、中古品やレンタルなど、費用を抑えて準備できる手段を考える。

 

③カネ

事業のために使える資金。預貯金や退職金といった現金だけでなく、株などの金融資産も含まれる。

→まずはできるだけ自分で貯める計画を立てる。不足しているなら事業規模の縮小や起業の延期も検討する。

 

事業選びのポイント

次の3つが重なる部分で起業すると、成功の確率が上がる。さらに、現実的に考えて成功しそうかどうかも考えられるといい。

 

①社会が求めていること

ニーズがあるものを考える。自分がいいと思う商品・サービスでも、欲しいと思う人がいないとビジネスとして成り立たない。見つけるためには、周りの人に困りごとや関心があることを聞く、街を歩く、新聞やネットで情報収集する。

 

②自分ができること

商品・サービスを思いついても、実現できる力がないと提供できない。自分にどんな強みがあるのかを考える。見つけるためには、自分の性格や特技、持っている人脈や経験してきたことなど、自分について、なんでもいいから書き出してみる。

 

③自分がやりたいこと

起業で成功するためには、多くの労力を必要とする。「自分のしたいこと」のためだとモチベーションを保てるし、その熱意が人に伝わり、信用を得ることにもつながる。見つけるためには、自分が興味のあることを考える、自分のなりたい未来を想像する。

 

ビジネスアイデアの生み出し方

世の中には、既にたくさんのビジネスがある。その中で自分のアイデアに活かせるものを探してみる。既存のビジネスと自分のアイデアを掛け合わせるといい。そのためには「オズボーンのチェックリスト」が役に立つ。

  1. 転用できるか? 広く認知されていないものを導入したり、改良したりして新たな使い道をつくり出す。
  2. 応用できるか? 成功している商品・サービスの中に真似できる要素がないかどうかを考える。
  3. 変更できるか? 色、音、匂い、材質など、変更したり、追加したりすることで使える要素があるものを考える。
  4. 拡大できるか? 大きくしたり、強く、高く、長く、厚く、広くする。時間を延ばしたり、頻度を増やしてみる。
  5. 縮小できるか? 小さくしたり、弱く、低く、短く、薄く、狭くする。手順を減らすなど、削れる要素を考える。
  6. 転用できるか? 材料や素材、方法、動力など、代わりに使うことができるものがないかどうかを考える。
  7. 再利用できるか? 要素や型、レイアウト、順序などを変えてアレンジできないかどうかを考える。
  8. 逆転できるか? 前後左右などの順番や、役割や目的、長所や短所を逆転させて使えるものがないかを見つける。
  9. 結合できるか? 他の商品・サービスから、組み合わせることができそうな、異なる要素を考える。

 

提供価値とUSP

普段から、あらゆる商品・サービスに提供価値を考えるクセをつけること。提供価値とは、本質的な価値。「この商品・サービスによって、何が得られるのか」を突き詰めて考えることで見つけることができる。

 

そして、「それは優れているものなのか」「ライバルにないものなのか」どうかを考えていく。するとUSPも見えてくる。USPとは、他社と差別化でき、顧客を獲得するための武器となるような「独自の強み」のこと。USPが他社と差別化できるほど、ブルーオーシャンで戦えて有利と言える。