人生はあなただけのものじゃない

発刊
2022年8月26日
ページ数
128ページ
読了目安
66分
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誰かに貢献することが自分を幸せにする
他人を幸せにすることでしか自分は幸せになれない。自分中心ではなく、他人に対して自分がどういった貢献ができるかを考えること、それをすぐに実行することの大切さを説いています。
著者自身、難病を抱えながら、いかに他人との関わりを大切にして、どういった貢献ができるかを考える中で至った人生を幸福に過ごすための学びを書いています。

他人を幸せにすることでしか自分は幸せになれない

人が幸せになるためには、自分の幸せだけを追い求めていてはいけない。幸せになりたいなら、自分の幸せではなく、まず他人を幸せにすることから始めないといけない。

 

「今日、誰かのために何をしてあげられるだろう?」という問いかけは、シンプルだけど効果的なものだ。その問いに答えることがエネルギーを高めてくれるし、自分がいなくなっても決して消えない「あと」を残してくれる。

誰の人生にも終わりが来る。しかし、終わりが来ても、自分が生きているうちに他の人のためにしたことは、消えることはない。大切な人やコミュニティに費やした時間や労力、お金は消えないで残っていくものだ。

 

人生は短いことに気づく

自分のことばかり考えるような自己中心的な発想から抜け出す一番の近道は、自分の時間は有限である、つまりいつかは死ぬと知ることだ。自分の時間が限られたものだと気づく時、今まで無為に過ごしてきた時間もかけがえのないものだと思えるようになる。

 

誰にとっても、人生はずっと続いていくという思い込みは良くない。それを限りあるものと正しく捉え直す時、人は誰でもありったけの生をそこに注ぎたいと心から願うようになる。

 

物事のとらえ方は自分で決められる

1つ1つの付き合いを大切にすること。世界に何を残そうかと大きく考えても、まずはそこから始めるしかない。でもその1つの小さな積み重ねが、新たな人たちとの良い出会いや、既に築いている人間関係をより強固なものとすることにつながっていく。

 

研究したところでは、人々との良好な触れ合いを持っている人はそうでない人に比べて5倍、幸福感を持てる。そうはいっても、相手からどんな反応が返ってくるかはわからない。それでも、返ってきた反応のとらえ方は自分で決められる。

ひどい言葉を他人から投げつけられることもある。それでも、その嫌な気分を手放せずに沈んでしまうか、「こんなこともあるか」と気を取り直すかの選択は自分にゆだねられている。そんな1日1日の選択が積み重なって、1日1日を良い日にも、ひどい日にもしてしまうのだ。

 

他人の動機を良いものと取ること、つまり他人もこちらに良かれと思って動いていると考える人は、たとえ同じことが起きても、上機嫌のまま過ごすことができる。

 

自分が何に貢献できるかを考える

ただ自分のことだけでなく、いかに他の人の幸せに貢献するかが結局、最高の人生成功の秘訣だ。自分たち1人1人は、毎日周りの人に何かできることがある。自分が何をしていても、どんな場所にいても、貢献するやり方はきっとある。その貢献は自分という存在を超えて大きくなって周りに伝わっていく。

 

持って生まれた才能は、それをしっかり伸ばす努力が加われば人生を支えてくれるものになる。でも、それを揺るぎないものにしようと思えば、その努力は常に内ではなく、外に向かっていなければならない。強みやそれを伸ばす努力は、その人だけのためではなく、他の人に影響を与えてこそ意義がある。

まだ時間があると思っていても日々はあっという間に過ぎ去っていく。そして自分なりの貢献をするという大切なチャンスは失われていく。

 

自分がやりたいことよりも先に、自分が何によって貢献できるかを考える。そこに人間の成長がある。いつも自分に「自分は何をもって世界に貢献できるか?」を問うことで、人はより良い方向に向かえる。
最近の研究で明らかになったのは、他の人に役立つことは何かを考えることは、「達成」と「幸せ」両方の原動力になるという事実だ。他の人の人生に役立っているという確信は、仕事の生産性の向上以上に、心身の健康にもプラスに働く効能があるとわかっている。

 

自分に影響を与えた人について考える

自分だけの人生を超えて貢献をするためには、自分の人生で影響を与えてくれた人について改めて考えてみることだ。

 

  • その人たちはなぜ、あなたの心に忘れ得ない思いを残したのか?
  • あなたはそんな彼らから何を学ぶことができるのか?
  • 彼らのように自分も他の人の人生に良い影響を残すことはできないだろうか?

 

短い時間でもいいから、それについて考えてみること。次に自分はどんな形でこの世界に貢献できるのかを考える。それができたら、始めるのは今日だ。