人は、誰もが「多重人格」 誰も語らなかった「才能開花の技法」

発刊
2015年5月19日
ページ数
232ページ
読了目安
236分
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人格をコントロールする方法
仕事や生活の状況や場面に合わせて、人格を切り替える。仕事のできる人に共通する人格を切り替える技を身につけるための方法が紹介されている一冊。

人は、誰もが「多重人格」

人は誰もが、心の中に「幾つもの人格」を持った「多重人格」である。しかし、通常は、仕事や生活の状況や場面に合わせて、その「多重人格」の中から、ある人格を選び、働き、生活している。

しかし、自分の中に隠れている「幾つもの人格」に気がつき、それらに光を当て、意識的に育て、状況や場面に応じて適切な人格で処する事を覚えるならば、自然に「幾つもの才能」が開花していく。

それゆえ、自分の中に眠る「幾つもの才能」を開花させたいと思うならば、自分が意識していなかった「幾つもの人格」に気がつき、その「多重人格のマネジメント」を行う事が不可欠である。

 

複数の人格を切り替えるということ

分野を問わず、一流のプロフェッショナルは「多重人格」であり、「様々な人格」を切り替えながら仕事をしている。例えば、経営者は「多重人格」でなければ務まらない。会社の将来ビジョンを語る時は「ロマンと情熱」を持った人格、経営会議で収益計画の話をする時は「数字の鬼」とでも呼ばれるような厳しい人格、若手社員に対しては「優しい親父」といった人格、幹部やマネージャーに対しては「強いリーダー」の人格で処する必要がある。

我々普通の人間も、誰もが自分の中に「複数の人格」を持っている。ただ、問題はそれを自覚しているかどうかである。自分の中にある「複数の人格」を自覚し、置かれた状況や立場によって「異なった人格で対処する」という事を意識的に行うならば、自然に「様々な才能」が開花していく。

 

才能とは人格である

「才能」の本質は「人格」である。なぜなら、営業、企画、交渉など仕事において求められるのは「人の心」に処する力である。特にビジネスの世界で求められる「才能」のほとんどは「人格」や「性格」と密接に結びついている。「仕事のできる人」とは、「場面や状況に応じて、色々な人格を切り替えて対処できる人」である。

しかし、状況に応じて適切に「人格」を切り替えるという事は、かなりの「精神のスタミナ」が求められる。だから「精神的基礎体力」を身に付けなければならない。

 

新たな人格を育てよ

「人格」とは、そのかなりの部分が「生きてきた環境」」「出会った人間」「与えられた経験」等によって、後天的に形成される。従って、我々は自分の意志で「どのような人格」でも育てていける。但し、現在の人格を変えるのは難しいため、「変えよう」とせず、新たな人格を、自分の中に「育てる」のである。「ある人格を演じる」事を長期間行っていると、自然にそれが1つの「人格」として自分の中に育っていく。

 

隠れた人格と才能を開花させる技法

自分の中の隠れた人格を表に出せるようになるための方法は、隠れた人格のレベルに応じて異なる。

 

①表層人格(他の状況では既に表に出ている人格)
・自分が今の仕事に「どのような人格」で取り組んでいるか自己観察する
・自分が仕事以外の世界で「どのような人格」を表しているかを自己観察する
・仕事ができる人が、どのように「人格」を切り替えているかを観察する
・自分の仕事で、表に出して活用する「人格」を切り替える

②深層人格(環境や立場の変化に応じて意識する事で育つ人格)
・優れた師匠から「人格」を学ぶ
・苦手な仕事を選び、取り組む
・日常とは違う場を経験し、日常とは違う人格に気付く

③抑圧人格(何かの理由で心の奥深くに抑え込まれた人格)
・容易な方法はない

参考文献・紹介書籍