発想法の使い方

発刊
2015年4月16日
ページ数
200ページ
読了目安
232分
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アイデアを発想するための方法
アイデアを発想するための10種類の方法を紹介している本。優れたアイデアを出すためには数が必要であり、そのための代表的な方法を知れば、アイデアを出すことができると紹介しています。

アイデアはたくさん出す

アイデアは、そのほとんどがくだらないボツ案である。だからたくさん出す。素晴らしいアイデアに巡り会うためには、たくさん考える必要がある。

アイデアは不完全。最終的な企画のパーツでしかない。その中に素敵なアイデアがある。アイデアは姿を変えていくものである。

 

アイデアを出しやすくする3つの前提

①アイデアとは、「組み合わせ」でしかない
組み合わせは四則演算で十分。

・足し算:月見そば=かけそば+卵
・引き算:10〜15分で終わる床屋さん=床屋さんのフルサービスー洗髪ー髭剃り
・掛け算:サインペン8色セット=サインペン×黒、青、緑・・・
・割り算:住宅ローン=3500万円の一括払い÷30年(360回)

新しいアイデアも、分解すると要素自体は既に自分も知っていたり、経験した事があるモノやコトだったりする。後はどれを捕まえてきて、どうやって組み合わせるか。その一連の流れこそがアイデアを考える事である。

 

②アイデアとは、単なる「選択肢」でしかない
アイデアはダメ案を含めてたくさん出さないと、当たりもこない。とにかく数が必要である。アイデアをたくさん出す。そして一旦出したままにしておく。好い悪いの判断は後でする。アイデアとはまだ選択肢でしかない。この認識を持つのがよい。

 

③アイデアとは、「わがまま」から生まれる
面白いのもツマラナイのも含めて、数をたくさん出すための秘訣がある。アイデアを出す人が「わがまま」になる事である。通り一遍の優等生的態度だと、アイデアはすぐに尽きてしまう。数が出てこない。

 

アイデアを発想するための4つの技(構造)

①課題を細かく分割する
アイデアを考える時に確認すべきは「解決すべき課題は何か?」である。よくある失敗のパターンが「課題が大きすぎる」場合。そんな時は課題を細分化すると考えやすい。課題を細かくしたら、まずはその細かい課題へのアイデアだけを考えてみる。

・属性列挙法
アイデアを考える対象そのものを、その対象が持つ属性(名詞的属性、形容詞的属性、動詞的属性など)に沿って分割し、アイデアのヒントにする。

・マンダラート
正方形のセル9マスの「マンダラ」を作る。真ん中が質問、周囲8つのセルが答え。さらに周囲8つのセルに書いた答えを、2枚目の真ん中の質問にする。こうして階層を重ねて深堀りする事で、アイデアの数が出てくる。

 

②課題をいったんズラす
お題のズラし方には2方向あり「馴質異化」と「異質馴化」がある。馴質異化は、お題を一旦、離れた別の何かにズラす事を指す。離れていく距離が長いほどオリジナリティがある。元々は離れている何かを、自分の方に引き寄せて親しいものにするのが「異質馴化」。

・パーソナル・アナロジー法
対象(課題)と自分自身とを「一体化」する。そして、対象物と一体化したまま、いろいろ考えて、想像する。他人はもとより他生物、無生物にまで感情移入する。

 

③論理的に問いかける
言葉を使って、具体的な問いを課題にぶつけて答えを導き出す。

・SCAMPER
対象に対して、以下の質問をぶつける。

S:代用品はないか?
C:結び付ける事はできないか?
A:応用する事はできるか?
M:修正、あるいは拡大できないか?
P:他の使い道はないか?
E:削除か削減できないか?
R:逆にするか、再編成できないか?

 

④直観的に問いかける
「絵」や「写真」などをアイデア発想に活用する。

・死者の書
死者の書(象形文字がある一定数集まったもの」を用意し、直観的に気になった象形文字1つを選ぶ。象形文字の解釈とお題とを関係づけて、アイデアに結び付ける。