成功する人は、2時間しか働かない 結果を出すための脳と身体のピークのつくり方

発刊
1970年1月1日
ページ数
244ページ
読了目安
220分
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脳と身体に良い仕事の時間のつくり方
時間に追われて、ひたすら仕事をしても結果は出ない。脳と身体に合わせて、働く条件を整えることが、仕事の時間効率を高めるとして、その実践方法を紹介しています。

効率性を考えない

人は仕事が手に負えなくなったと感じたら、2通りの反応の仕方をする。

①1日をできる限り効率的に使おうと自分にむち打って休みなく働く
②1週間をできる限り効率的に使おうと労働時間を増やす

 

休みなく働き、勤務時間を延長するのは、コンピュータや機械なら理想的な解決策になる。しかし、私達は生身の人間であり、コンピュータや機械と同じような効率性など発揮できない。

脳を間違った条件で働かせれば、目的はまず達成できない。真に生産的になるのに必要なのは、効率性を捨て、かわりに毎日、結果を出せるとびきり最高の2時間をつくる条件を揃える事である。

 

最高の2時間をつくる5つの方法

素晴らしい結果を出す秘訣は、人間を生物学の上から捉えた行動をとる事である。毎日、少なくとも2時間、結果を出せる時間を作るための効果的な方法は次の通りである。

 

①決断の瞬間を見極める
私達はほとんどの時間、自動操縦モードで、無意識のルーチンに従って、考え、感じ、行動している。問題なのは、次に何をすべきかを考えもせずに、あるタスクから次のタスクにさっさと移る場合が多い事である。生産的な最高の2時間をつくるには、自分で時間をどう使うかを選択できる、1日の内の貴重な瞬間に気付く事である。決断の瞬間を最大限に活用する秘訣は3つ。

・1つ1つの決断の瞬間を大切にする
・決断の瞬間について事前に計画を立てておく
・適切なものかどうか意識して判断しない内に、新しい作業に取りかからない

 

②心のエネルギーを上手に使う
脳は自己コントロールを必要とするその後の作業をこなすのに苦労する。意思決定は精神的な疲労につながり、それにより最大の成果をあげる能力が低下する。精神的疲労を軽くするには、まず自分が疲労困憊しような仕事は何であるかに気付く事である。そして最大限の力を発揮したい時は、その直前には融通が利く限りその仕事を避ける事である。

 

③無理に集中しようとしない
仕事に集中し続けるのは、2つのスキルを習得する必要がある。

・気を散らすものを取り除く
・心がさまようままに任せる

人間の脳のシステムは、注意の対象をあちこち切り替えるようにできている。従って、無理に集中しようとすると、かえって気が散っていらいらしてくる。むしろ心がさまようままにさせておくのが、注意をまた引き戻すために必要である。

 

④心と身体のつながりを利用する
頭の働きを良くするために、運動や食事が直ちに与える影響を利用する。適度な運動が理想的。そして、しかるべき時に結果を出せるように食事をし、水分を補給し、カフェインをとる。食事を少ない量で回数を多くとり、水分を定期的にとり、カフェインをいつもの量を超えずに摂取すれば、最高の状態に近づける。

 

⑤仕事のできる環境をつくる
知識社会で行われる大半の作業において、雑音があるより静かな方がほぼ常に望ましい。オフィスのドアを閉める、消音ヘッドホンをつける、音楽やラジオを聞かないなどの工夫をする。
青い光とまぶしい白い光はどちらも、成果を発揮するのを助ける多くの精神機能を向上させる。照明を明るくする、自然光の入る場所に行く、職場の照明を青色スペクトルを多く含む白色光に取り替える、創造性を必要とする時には、照明を少し暗くする。