TRICK

発刊
2021年4月7日
ページ数
416ページ
読了目安
560分
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子育てにおいて本当に大切なこと
シリコンバレーで最も有名な教師である著者が、自分に責任を持てる子供を育てるために大切なことを紹介している一冊。
自身の教育法で育てた3人の娘は、YouTube CEO、カリフォルニア大学医学部教授、バイオベンチャー創業CEOに。子供の才能を育み、自立した子供を育てるための方法がわかります。

実りある人生を送るための5つの価値観

子育ては本当に単純なものだ。子供たちが家でも学校でも人生でも伸び伸びと成長していけるような、基本的な原則に立ち返るだけでいい。人が能力を活かして実りある人生を送るには、5つの基本的な価値観があればいい。この5つの価値観を日々の生活の中で思い出せる原則を「TRICK」と名付けた。

 

①信頼(Trust)

まず大人が自分を信頼することから始めなければならない。大人が親としての選択に自信を持てれば、子供を信頼でき、子供に自信を与えて自立につながる大切な経験をさせることができる。

 

②尊重(Respect)

親が子供の個性と自主性を大切にすることが、敬意の証になる。どんな子供にも生まれながらの才能がある。その才能を育むのが親の役目だ。子供に、どんな人間になるべきか、どんな仕事に就くべきか、どんな人生を送るべきかを押し付けるのは、親本来の役目とは正反対のことだ。子供が自身の目標を見つけることを助け、それを追いかける助けになるのが、親の責任だ。

 

③自立(Independence)

自立は、信頼と敬意というしっかりした土台の上に成り立つ。幼いうちに自制心と責任感を身につけた子供は、大人になって困難を乗り越える備えができているし、イノベーションを起こしたり創意工夫するスキルも身についている。

真に自立した子供は人生につきものの挫折や失敗や退屈に負けない力がある。

 

④協力(Collaboration)

協力とは、家庭や教室や職場で力を合わせるということだ。親が子供にできる「協力」とは、子供を励まして、議論や判断やしつけに子供自らが貢献できるようにしてあげることだ。何をすべきかを子供に指図するより、子供の考えを聞いて一緒に解決策を探した方がいい。

 

⑤優しさ(Kindness)

親は子供を愛しているけれど、お互いに慣れ過ぎて基本的な優しさを当たり前だと思ってしまう。逆に、優しい振る舞いが世の中のためになると考えない人もいる。

本物の優しさの土台になるのは、感謝と許し、他者への奉仕、そして外の世界への気づきた。誰かの人生をより良いものにすることが、人生における最高の喜びだと子供に教えること。

 

トリックの究極の目標は、世の中に責任を持ち、自分に責任を持てる人間を育てることだ。親として、教師として、また経営者としての私たちの役目は、子供を育てたり、授業や事業を運営するだけでなく、人々の未来の土台を作ることだ。

 

完璧な親も、完璧な配偶者も、完璧な子供も存在しない。誰しもただ最善を尽くすしかない。どんな時にもトリックの原則を使い続け、諦めないことだ。

 

Trust

子供たちに一番良くないのは、人を信用するなと教えたり、過保護になり過ぎて自立を奪い、自分で自分を伸ばせない人間にしてしまうことだ。親としっかり結ばれている幼児は、その後心の面でのトラブルをあまり抱えずに済む。子供にとって頼れる親がいるということが、子供の安心感の土台になる。

子供の信頼する力を育てるには、生まれた瞬間から親が子供を信頼し始めることが必要だ。赤ちゃんは生まれた瞬間から親を見ている。成長するにつれて、子供に与える責任を増やせば、自分が信頼に値する人間だという意識が育つ。

 

Respect

落ち着いて子供を見守ること。親は自分の興味と経験だけで、子供の目標を勝手に決めてしまう。子供が本当に幸せになるには、子供自身の声に耳を傾ける必要がある。

但し、ただ甘やかすことは、子供の能力を尊重していることにならない。高い水準を設けることも尊重の一部だ。この時、子供自身が情熱を持てることにしか、高い水準を求めてもうまくいかない。親は子供を導くことはできるが、押し付けてはいけない。

 

Independence

自立は出だしが肝心だ。それは、生まれた瞬間からだ。大半の子供は早いうちに夜中ずっと眠ることを身につけた方がいい。何よりも、そのことが自立につながる。いい睡眠の習慣をつけるには、親が手を出さないことが肝心だ。だが、子供の癇癪に対しては、決まり事を作って守らせた方がいい。子供が幼児期を過ぎたら、親はどこまで子供に任せるか、どこでルールを守らせるかを子供と話し合いながら、子供が興味を持ったことをやらせるといい。

 

Collaboration

協力は、信頼と尊重と自立という強固な土台があってはじめて可能になる。親は子供に協力することの大切さを教えなければならない。

 

Kindness

多くの親は勝つことだけに目がいっている。親は子供が完璧でなければ人生がダメになると思い込んでいるが、それが子供の害になるばかりか、親の不安と自信のなさをいっそう悪化させている。子供の失敗は親の失敗であり、それは避けなければならないことだと信じ込んでいる。

しかし、個人の成功と完璧さだけに目を向ければ、代償を支払うことになる。そのつもりはなくても、優しさと共感力のない自己中心的な子供に育ててしまう。優しさは自分を幸せにしてくれるし、周囲の人も幸せにする。