FinTech入門

発刊
2016年4月14日
ページ数
208ページ
読了目安
246分
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最近の金融サービスのトレンド
金融とITを融合した新しいサービス「FinTech」について、わかりやすく概要を紹介している本。最新の金融サービスなどが紹介されています。

Fintechとは

Fintechとは、金融とテクノロジーを組み合わせた造語で、金融と技術の融合の事を言う。金融とテクノロジーの融合が進む事で、金融業界の構造変化を引き起こしながら、新たな金融サービスが次々に生まれ、ユーザーはこれまでにないメリットを享受できるようになる。

現在、多岐にわたるFintechサービスが生まれつつある。大まかに分類すると、金融情報をワンストップで見える化するサービスとして、個人向けには「個人資産管理(PFM)」サービス、企業向けにはクラウド型の「会計・経営・業務支援」サービスがある。こういった見える化サービスで明らかになった金融情報を基に、ビッグデータ解析や人工知能、金融工学といった技術を組み合わせる事で、さらに進化した金融サービスが開発されている。

 

Fintechが注目され始めた3つの理由

①技術の開発コストが下がった
開発コストを押し下げた理由には「オープンソースソフトウェアの進化」「クラウド化」「API化」の3つがある。

②開発したサービスを普及させるコストが下がった
スマートフォンが普及し、アプリを簡単に安価に、サービスによっては無料で公開する事が可能になった。ストア内でのユーザー評価が高ければ、SNSなどで爆発的に広がっていく事が日常的になっている。

③ユーザーの目が肥えてきて、サービスに対する期待が高くなった

 

テクノロジーを活用した新しい情報サービスの登場

Fintechが進む事で、金融サービスの「アンバンドル化」が起こってくると考えられている。元々金融というビジネスは、「情報サービス」「インフラサービス」という2つのサービスの階層から構成されている。

金融機関では、情報サービスにおいて顧客のニーズを正しく評価し、役立つアドバイスを含めたサービスを提供する事が、その付加価値とされてきた。しかし現在、各金融機関が提供する情報サービスは差異を見出せなくなっている。そして、インターネットの普及に伴い、金融業界でも情報サービス部分では様々なプレーヤーが誕生し、情報サービスとインフラ提供の機能が分離する「アンバンドル化」が見られるようになった。Fintechに取り組むスタートアップの多くは、情報サービスの部分でテクノロジーを活用し、ユーザーに新しい価値を提供しようとしている。

 

Fintechで変わる金融サービス

①個人資産管理(PFM)
個人が毎月の収入や支出を把握したり、銀行や証券、保険など分散している資産をワンストップで管理したりする事により、自分のお金の状態を把握すると共に、将来必要なお金について準備をする事ができる。
ex.Money Forward、Zaim

②企業会計、経営・業務支援
クラウド型の会計サービス。給与計算や経費精算の機能も、電子的なデータの取り込みや自動化による処理により、会計と組み合わせた付加サービスとして提供されている。
ex.MFクラウド会計、freee

③資産運用
注目されているのが「ロボアドバイザー」。これまで一部の機関投資家や富裕層しか利用できなかった、グローバル分散投資による資産運用サービスを、一般の方々にも低コストで提供できるサービス。ユーザーから与えられた情報を基に、あらかじめ用意したアルゴリズムを用いて最適化されたポートフォリオを自動的に作成し、それに応じた運用を低い手数料で提供する。
ex.お金のデザイン、ウェルスナビ

④融資、ソーシャルレンディング
ビッグデータ解析による融資の判断サービス、借り手と貸し手が直接マッチングされるサービスなど。
ex.Maneo

⑤クラウドファンディング
投資を受けたい人が、事業計画などをウェブサイトで公表し、出資を募る事ができるサービス。
ex.READYFOR?

⑥決済
特に注目を浴びているのが「スマートフォン決済」。スマートフォンやタブレットに専用の端末を接続する事でカード決済が可能となる。
ex.Coiney

⑦ブロックチェーン、分散型台帳、仮想通貨
取引の記録を、特定の金融機関内で管理するのではなく、通信し合う複数のサーバーで管理する。データを正確に、かつ効率的に安価に保存できるインフラ部分の技術。