世界のエリートが実践する 心を磨く11のレッスン

発刊
2020年10月25日
ページ数
316ページ
読了目安
384分
推薦ポイント 4P
Amazonで購入する

Amazonで購入する

苦悩から抜け出し心穏やかに生きるための方法
苦悩の状態から抜け出し、心穏やかに生きるための方法が書かれた一冊。意識的に生きることの大切さを説き、瞑想や内観といった自分の内面と向き合うプロセスを解説しながら、日々の苦悩を乗り越えるレッスンが紹介されています。

コンシャスネスとは

コンシャスネスとは「意識」の学びである。心の在り方を学ぶものであり、体感を通して自分自身と世界の在り方の本質を知ることである。

私たちは、際限のないコンシャスネスである。しかし私たちは、この永遠なる存在に気がつかないまま生きている。私たちは普段、制限された身体の観点で物事を捉えている。例えば、自分の性別、学歴、キャリア、思考、感情、記憶。また、家の経歴や文化、社会、宗教、国境。このような自分を制限する観点はたくさんあり、私たちはこれらの枠に縛られたまま物事を捉えてしまっている。

しかし、私たちは、コンシャスネスの学びを進めることで、限られた存在を超えて、言葉では言い表せない壮大な存在を垣間見ることがある。際限のない幸福な性質のコンシャスネスを、ほんの少しだけ経験することができる。

 

コンシャスネスの学びでは、メディテーション(瞑想)が欠かせない。身体とマインドを整え、「今ここ」に意識を置く練習をする有効な手段となる。そういった意味で、マインドフルネス、座禅、祈り、読経、太極拳、武道、茶道、ヨガなどもメディテーションの1つと言っていい。
メディテーションをする時は、目標を持たない方がうまくいく。ただシンプルに「自分の心を整える時間」と考えるといい。メディテーションをする時は、メタ認知のスタンスで「今日はこんな感じだった」と観察することが大切である。

 

メディテーションと合わせて、内観も欠かせない。内観とは、一歩離れたメタ認知のスタンスで自分の思考や感情を見つめ、観察し、解析していくこと。内観は、能動的に物事の真理を見つけようとするプロセスであるのに対し、メディテーションは受動的であり、真理や気づきがおのずと得られる感覚があり、それを自然に受け入れられるプロセスである。

 

苦悩を解消する4つのステップ

次の4つのステップは、苦悩を解消する上では絶対不可欠な内観方法であり、これをせずしてコンシャスネスの学びを深めることはできない。

Step1:自分の心の状態が「苦悩の状態」であることに気づく

モヤモヤ、イライラ、怒り・悲しみ・嫉妬・不安・あきらめ・鬱などの感情が現れ、苦しい状態になってしまっている自分に気づく。

 

Step2:頭の中の思考を15個以上挙げる

座って背筋を伸ばし、目を閉じてまるでメディテーション(瞑想)をしているかのような格好で、自分の頭に浮かぶ思考を1つ1つ見ていく。

 

Step3:苦悩の本当の原因を知る

(A)自分を中心にした立ち位置から出てきた思考の割合を確認する

15個の思考が、どのくらいの割合で「自分中心の意識」からきたものなのかを知る。

 

(B)自分がしがみついている理想像を探す

人は理想像に固執し、しがみついた瞬間に、苦悩の状態に陥る。いつでもどこでも「この理想像のように見られたい」と頑張っているのが「しがみついている状態」。そこから抜け出すためには、それに気づくこと。

 

Step4:正しい行動を考える

苦悩の本当の原因である「理想像への執着」に気が付いた途端、人の心には平穏さが訪れ、感謝の気持ちが湧いてくる。そして、初めて相手の気持ちもわかるようになる。この瞬間に「美しい心の状態」になり、物事をありのままに見据えることができるようになり、相手のことを含めた考え方ができるようになる。また、頭がクリアになるので、自分の人生のビジョンがはっきりとする。この状態から自分にとって「正しい行動」を考える。自分と相手にとって最善の方法は何か。自分が達成したいと思っているビジョンに沿った行動とは何なのか、改めて考える。

 

幸せに生きているコンシャスリーダーは、「自分には選択肢がある」ということを知っている。周りのシチュエーションは変えられなくても、自分自身の心の状態は変えられると知っている。「苦悩の心の状態」を何年もそのままにして放っておくことはせずに、「苦悩の状態」である時間を極力短くすることを徹底する。

 

コンシャスリーダーは、マインドの中に存在する思考と感情を観察する時に、メタ認知をすることができる。メタ認知とは、一歩下がって物事を見つめるスタンスのこと。「感情=自分」「思考=自分」とならないように、一歩下がって、イライラした気持ちや、がっかりした気持ち、寂しさなどの感情、思考を1つ1つ見ていく。

参考文献・紹介書籍