トリガー 人を動かす行動経済学26の切り口

発刊
2020年11月7日
ページ数
204ページ
読了目安
223分
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人の行動メカニズムをマーケティングに活かす方法
人の行動パターンを分析する「行動経済学」をマーケティングに活用できるように、理論の要点や具体的な事例を整理している一冊。

学問としての「行動経済学」をどのようにして、実際のマーケティングに使えば良いかを「効率よく好感認知をつくる」「新たなニーズを創る」「魅力的なものに見せる」「購入ストレスを軽減する」「自然に継続させる」という5つのカテゴリーに分け、26の切り口でわかりやすく解説しています。

マーケティング施策の根拠の手引きとして使えます。

効率良く「好感認知」をつくる

①それとわかるデザイン

商品やそれに付随するものに、明らかにそれとわかる「シンボリックな特徴」を持たせることで、商品自体に広告塔の役割を果たさせる。

・ウェブレン効果

それを購入した自分をアピールしたいという欲求が働き、高額な商品を購入したいと考える。

 

②強力なパートナーに乗る

既に好感認知を獲得し、かつ露出機会が多いパートナーに、商品/サービスをバンドル(付属)してもらうことで、便乗的に好感認知を獲得する。

・ザイアンス効果

何度も繰り返し接触させられることによって、それに対する警戒心が薄れ、次第に親近感を持ち始める。

 

③社会的トピックスに紐付け

生活者やメディアが興味を持ちやすい「社会的トピック」に絡めたコミュニケーションを行うことで、取り上げられる可能性を高める。

・ハロー効果

ある「目立つ特徴」に引きずられ、それだけで評価がポジティブに振れてしまう。

 

④ファンから情報発信

ロイヤリティの高いファンから、客観的な視点で、商品/サービスに関連する情報や感想を発信してもらい、それを使って好感認知を獲得する。

・一貫性の法則

自分で決めたことについて、最後まで一貫性を持った態度を取ろうとして、それに反する行動を避けようとする。

 

新たなニーズを創る

①リスクを強制想起

生活者に対して、今まで気付いていなかった「今そこにあるリスク」を連想させ、危機感を持って「今やらないとマズイ」と思わせる。

・損失回避性

得をすることよりも、損をすること、リスクにさらされることについて、過大に反応してしまう。

 

②新習慣の創出

ターゲットが、日常の中で頻繁に行う行動や、頻繁に直面する状況に新たな「習慣」を紐付ける。

・プライミング効果

先に与えられた情報や印象が、無意識に後の行動や判断に対して影響をもたらしてしまう。

 

③いい言い訳の提供

本音として、何らかの「罪悪感」を持ちやすい商品/サービスの利用に際して、気持ち的に救われる理由を提供する。

・確証バイアス

自分の考えを正当化するために、それを裏付ける情報ばかりを探してしまい、ネガティブな情報に注目しない。

 

④節目需要の創出

ライフステージや日常生活の中でのある「節目」において、その商品/サービスを購入するものである、というイメージを形成する。

・アンカリング効果

事前に与えられた情報や数値が「基準」となって、後の判断に影響をもたらしてしまう。

 

⑤ひとまず保有させる

いったん無料で商品/サービスを保有させたり、一時的に利用権利を提供したりすることで、手放したくなる気持ちを喚起する。

・保有効果

自分が保有しているものの価値を、通常以上に高く評価し、手放したくないと考えてしまう。

 

魅力的なものに見せる

①とにかくNo.1

多くの顧客から人気を集めている状態を、わかりやすく可視化することで、それを選ぶことへの安心感を抱かせる。

・バンドワゴン効果

人気を集めていることがわかると、元々関心がなかったにも関わらず、興味を示してしまう。

 

②レア感の醸成

その商品/サービスを入手しにくい状況をつくり出すことで、「レアなもの=価値のあるもの」と認識させ、より欲しい気持ちにさせる。

・希少性の法則

いつでもどこでも手に入るものよりも、入手しにくいものこそ価値が高い、と考えてしまう。

 

③優良なる未知のもの

今まであまり耳にしたことのないような表現で機能や成分などを訴求し、「何となく優良そうな雰囲気」を感じさせる。

・ジンクピリチオン効果

聞いたことのない、凄そうな言葉の響きだけで、「何となく良さそう」と短絡的に判断してしまう。

 

④第三者レコメンド

自らではなく、信用力のある第三者から情報を伝えることによって、商品/サービスの信用力や魅力を高める。

・ウィンザー効果

商品/サービスの提供者から直接アピールされるよりも、第三者から間接的にそれを聞くと、より強く信じてしまう。

 

購入ストレスを軽減する

①選択肢の絞り込み

選択肢をあえて限定することで、意思決定にかかるストレスを軽減し、「選ぶ」ことよりも「購入する」ことに集中させる。

・決定回避の法則

選択肢が多くなりすぎると、選択に伴うストレスを感じ始め、結果として決定を回避してしまう。

 

②面倒ごとの先送り

購入に伴う労力や経済的負担を、ひとまず発生させずに先送りし、入り口のハードルを下げて購入を促進する。

・現在志向バイアス

「目の前の欲望」を充足することの価値を過大に評価し、逆に将来の利益や損失の可能性を過小評価してしまう。

 

③相対的に選ばせる

単一ではなく、あえて比較対象となる3つ前後の選択肢を提示し、相対的な関係をつくることで、合理的に選んでいる感覚を持たせる。

・おとり効果

明らかに選ばれる可能性が低い選択肢が加わることで、それに影響を受け、ある特定の選択肢を選んでしまう。