ゼロから学べる! ファシリテーション超技術

発刊
2020年10月7日
ページ数
208ページ
読了目安
198分
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すぐに使えるファシリテーションの解説書
活発な意見を引き出し、参加者の納得度が高いアウトプットを導き出す会議のつくり方。ファシリテーションのプロが、良い会議を運営するための基本的な手順とポイントを解説しています。

良い会議の条件

良い会議は、次の3つのすべてをクリアしなければならない。

  1. 時間厳守
  2. 決まる・まとまる(アウトプットの質)
  3. 参加者の納得感が高い

 

特に重要なのは、「参加者の納得度」である。人は納得しないと行動しない。会議終了後、現場に戻って決まったことを実行するかどうかは、この「納得度」にかかっている。

 

ファシリテーターに求められる3つのこと

ファシリテーターは「会議が円滑に行われるよう、そのプロセスをリードし、活発な意見が出る場づくりを演出する役割を担う人」で、ファシリテーターに求められることは、主に次の3つである。

 

①会議をデザイン(設計)できるか

会議の必要性や目的を明確にし、その達成のために「議論の順番を組み立てる」ことが必要である。会議前に、テーマについてアジェンダ(会議の進行表)を作る。この時、どのような順番で進め、どのように議論すれば結論に至り、参加者全員が納得できるのかについてもおおよそ設計しておく。

この会議設計で会議の成否が決まると言っても過言ではなく、ファシリテーターの役割の中でも特に重要である。

 

②会議をリードできるか

会議当日は、事前に作っておいたアジェンダに沿って進行していく。どのような順番で誰に発言してもらうか、どのように意見を整理するか、どのように時間管理をするかを考えながら、アジェンダの内容を確実に進める。

 

③「場づくり」ができるか

心理的安全な場を演出することで、全員が意見を言えるように配慮する。

 

アジェンダの構成

アジェンダとは「会議の進行表」である。会議の目的が明確に記入されており、そのゴールを達成するためにどんな議論をするのかが綿密に組み立てられている。構成は次の通り。

  1. 会議名称
  2. 会議基本情報
  3. 会議の目的・ゴール
  4. 進行内容
  5. タイムスケジュール

 

会議中の進行

会議の進行には、以下の流れがある。

  1. オープニング
    ・本日の進め方:会議の流れとゴールの確認
    ・アイスブレイク:本題に入る前にリラックスした雰囲気を作る
    ・前回の振り返り
  2. 情報格差を埋める
    ・議題の背景や現状など参加者間で必要な情報を共有しておく
  3. 議題内容
    ・会議のゴール達成のため、どのように議論したらいいか設計する
  4. クローズ(締め)
    ・決定事項と今後のアクションの確認

 

メンバーの意見を最大限に引き出す7つのポイント

①「答えやすい」質問をする

②「一言ずつ」というフレーズを入れる

③「パスあり」もOKにする

④2〜3周する

⑤笑顔で問いかける

⑥参加者の回答は絶対否定しない。100%受け入れる

⑦出してくれた意見にポジティブにリアクションする

 

合意形成の仕方

合意形成は、次の3つをきちんと揃えられるかどうかが重要である。

①決め方(種類):1つに決めていく(全会一致、多数決、リーダーによる決定)

②粒度:大雑把すぎたり、細かすぎる部分がないか確認する

③基準:人は誰でも自分なりの「基準」を持っている

 

人は物事を決める時に必ず何かの基準に基づいて決めている。そして人によって決める時の基準が違う。これが他者と意見が分かれる原因である。この基準を可視化した上で、お互いの共通ポイントを探すことができれば合意形成に一気に近づく。

 

ファシリテーターの心構え

ファシリテーターの心構えで大事なことは「中立的である」ということ。参加メンバーを100%信じ、受け入れ、尊重することが基本となる。多種多様な経験・価値観を持った人たちが知恵を出し合い、相乗効果によって、より良い解決策などが導き出される場となる。

 

最も大事にしたいのは「メンバーの納得感」である。リーダーが持ち帰って決めてもいいが、会議の中で、メンバーと一緒に決める方が、全員の納得感を得られる。

自分で決めたことに対しては、責任感が強まる。だからこそ、リーダーは会議の中で、参加者それぞれの役割分担を自ら選ぶよう配慮する方が良い。