お金原論

発刊
2016年7月22日
ページ数
277ページ
読了目安
319分
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お金とは何か?
お金とは何か。お金に対しての知識がなければ、経済的にも心理的にも自由を得ることはできないとし、お金の教養を学ぶ必要性を説く一冊。

お金は信用を見える化したもの

お金とは「信用を見える化したもの」であり、信用は「お金」によって可視化される。この事は「お金」の本質を知る上で最も重要なポイントと言える。その1つの象徴がクレジットカードである。

信用があればその人が扱えるお金の量は多くなり、信用が少なければ扱えるお金の量は少なくなる。扱えるお金の量が多いということは、人生の自由度が高まるということだ。信用社会においては、信用の多寡が人生の自由度と直結する。

収入は信用を数値化したものである。収入を上げるには結果を出す必要がある。そして、その結果を呼び込むには「信用」という軸がなければならない。収入が上がるという十分条件を満たすためには、「頑張っている」ということで生まれる信用が必要条件なのである。

お金はあなたを映す鏡

信用は、過去の積み上げからしか築くことができない。私たちが今日発言したこと、今日行動したことが、未来から見た過去となり、その過去の積み上げによって人生における万能のパスポートである「信用」が築かれていく。その客観的指標として存在するのが、数値としての「お金」である。

今、目の前にあるお金は、私たちの過去の思考と行動が、結果として表れたものだ。思考と行動はまず、収入や支出として表れる。さらにその積み重ねが貯蓄額、もしくは借金などの負債額となり、バランスシートを形成する。今すでに多くの貯蓄ができている人は、過去に資金の管理を正しく行うことができてきたという証拠だ。今、収入の高い人は、自分のスキルアップや経験に対して過去にお金を投資したことがわかる。一方、今、仕事もなく生活に苦労している人は、その努力を行ってこなかったということもわかる。

7つの「お金の教養」を身につけよ

お金によって得られる選択肢が無限大に広がっている現代において、必要なお金がなかったり、目の前の選択肢に対して正しい判断ができる力が不足していると、それはダイレクトに「不自由」へと結びつく。これから必要なのはお金を扱う力「お金の教養」である。お金の教養は7つの要素から成り立っている。

①考え方
「考え方」の部分が伴わないと、他の6つのスキルを磨いても、長期的な信用が積み上がっていきにくい。まず思考や習慣を変えなければ、お金の問題は根本的に解決しない。

②貯め方
貯められる人と貯められない人の命運を分けているのは「貯蓄が習慣化されているかいないか」だ。

③使い方
お金を上手に使うためには、普段使うお金を「投資」「消費」「浪費」の3種類に分けて考える。浪費を減らして投資を増やす。お金を賢く使えるようになるためには、本当の価値を見極める力を磨かねばならない。

④稼ぎ方
稼ぐ力を上げるために必要な視点は「価値と価格を見極める力を磨く」ことと「自分が好きで得意なところを伸ばす」ことだ。

⑤増やし方
早いうちから戦略的に、将来に向かって安定的なストック収入を築いていく道程を描くこと。これが資産運用を本当の意味で人生の味方につけるための極意である。

⑥維持管理
特に退職金や相続などで一気に大きなお金を手にした時に、この維持管理する能力があるのとないのとでは、結果が大きく異なってくる。

⑦社会還元
お金は自分1人で貯め込んでいても、自分のためだけに消費していても、その満足感は限定的だ。与えれば与えるほど、自分自身の人としての器が大きくなり、類友が集まってきて人生の充足感が増す。