〈パワーポーズ〉が最高の自分を創る

発刊
2016年7月22日
ページ数
384ページ
読了目安
594分
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ハーバード流 パフォーマンスを簡単に高める必殺技
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プレゼンスとは

プレゼンスとは「自分の真の気持ちや考え、価値観、可能性に耳を傾け、自然にそれを表現できている状態」を指す。

プレゼンスを実現できるのは自分が個人的にパワーを感じている時である。偽りのない真の自分らしくいられているのを実感できている状態である。この心理状態でいられれば、落ち着きや自信をなくしがちな大きなストレスのかかる状況でもプレゼンスを維持できる。本来の自分でいられていると感じる時、私たちの話し方、表情、姿勢、動きは連携する。こうした内面的に一致した、調和した状態は感じ取れるし、共鳴する。本物だからである。こうして説得力や人を惹きつける力が生まれる。

プレゼンスを追求するとは、カリスマ性や外向性を身につけようとすることでも、他人にいい印象を与えようと計算してふるまうことでもない。偽りのない、力強い自分自身との結びつきを内面に確立することである。

自分のストーリーを信じることから始めよ

プレゼンスは自分のストーリーを信じること、自分の思い、信条、価値観、能力を信じることから生まれる。プレゼンスとは能力があるように見せかけることではない。自分が持っている力を信じ、発揮することである。

自分のストーリーを信頼できていない時、私たちは本物ではない。ある意味、自分も他人も騙している状態である。自分を騙しているのは他の人から見てもわかる。自信がなくなり、言葉と言葉以外の非言語行動が一致しなくなるためである。

パワーがあれば自由になれる

パワーは私たちの思考や感情、行動、生理機能までを根本から左右し、私たちの存在やパフォーマンス、ひいては人生の針路についても直接、可能性を開いたり閉ざしたりする。パワーを失っていれば、本来の自分は発揮できない。ある意味、プレゼンスとはパワーである。

パワーがあると、心理面及び行動面での「接近システム」がはたらく。自分にパワーがあると感じていると、私たちは自由でいられる。状況を自分でコントロールできて、脅かすものはなく、安全な状態である。この状態では、脅威よりも機会に反応して行動する。前向きになれ、社会からのプレッシャーが足かせになることなく行動できる。

身体を広げるポーズをとるだけで、思考や行動にパワーが満ちる

非言語行動は実に様々な形で表れる。表情、目の動きや視線、身体の向き、姿勢、手振り、歩き方、声の調子や大きさなどはその例である。思考や感情が私たちのボディランゲージを形作る。そして、ボディランゲージは自分自身の内面にも何かを伝え、働きかける。

どんな姿勢をとるか、どんな身のこなしをするかは個人的なパワーの源である。このパワーが、プレゼンスを発揮する鍵になる。手足を広げ、自分が占める空間を大きくとって、直立した姿勢をとる。ワンダーウーマンやスーパーマンを思い浮かべる。顎を上げ、肩を後ろへ引き、胸を張る。足を開き、腕を上へ伸ばす。

身体を広げると心も広がる。パワーを表す姿勢や動きをすることで、感情、思考、行動、身体にパワーが満ち、普通の日常でも困難な局面でも、本来の自分で臨むことができる。

身体を広げると、目の前の今に落ち着いて向き合え、パフォーマンスも上がる。姿勢や動作などのボディランゲージを通して、人はあなたに対する見方を決める。でも、同時に、どんな姿勢をとり、どんな動作をするかは、自分が自分自身をどう見るかを決め、さらにその見方は自分の行動、人とのやりとり、生理状態を通して強化される。

身体が心を作る。心が行動を作る。そして行動が未来を作る。私にはパワーがある、私はできるはずだと自分に伝えるのである。