職場の理不尽に怒らず おだやかに働く技術

発刊
2016年9月21日
ページ数
206ページ
読了目安
162分
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理不尽な上司への対処法
怒鳴り散らす上司や、無能な上司、言うことがコロコロ変わる上司に対して、どのように対処すれば良いのか。職場において、イライラしないための方法を紹介している一冊。

腹が立ったら、最初にやる習慣

①「怒りの正体」を探してみる
他人は自分と同じ考えだと勘違いするところから「怒り」が発生する。人間は24時間、寝ている時以外は、ほとんど自分のことを考えている。そして、自分の考えだけが正解だと勘違いする。この「自分が正しい」という考え方から怒りが生まれる。事象が同じでも、人の「考え方」の違いで怒りが生まれたり、生まれなかったりする。

②相手に「期待しすぎない」ように気をつける
「このように行動してくれるだろう」という期待感も、相手が思い通りに応えてくれなければ怒りに直結する。怒りは、期待を裏切られた時に起こる。人は皆違うと理解すれば、期待が外れたことで、すぐに怒りを覚えることは少なくなる。

③「当たり前」を疑ってみる
「期待感」は「思い込み」からくる。当たり前だと思っている常識や正義も、こうあるべきという指針も、すべて自分が作り出した自分だけの思い込みである。カッとなった時でも「ちょっと待てよ」と事象を客観的に眺める癖をつけると良い。

職場でイライラしない技術

①上司が怒り出したら、冷静に心の中で「実況中継」してみる
ビジネスパーソンの「怒り」についての相談で一番多いのは、理不尽に怒鳴る上司の対処法である。理不尽な上司から怒鳴られた時の対処法は、慣れるのが一番。間違っていることは反省すべきだが、必要以上の叱責に付き合っていては心も体も持たない。かといって、怒鳴る上司を黙らせる方法はない。上司が声を張り上げた時に「嫌だ」「逃げよう」と思うと恐怖が追いかけてくるので、第三者になって相手を観察する。心の中で実況中継する方法は効き目がある。

②理不尽な命令でも「将来の夢のための修行」だと思って辛抱する
我慢の先には不満がある。辛抱の先には希望がある。不満はいずれ爆発するが、希望は将来実る。目標を達成するためには、少々の理不尽な要求にも「辛抱」するしかない。

③細かいことに口を出す上司に当たったら、活躍するチャンスを捉える
一生懸命仕事をしているのに、上司からあれこれ言われた時、ムキになって反論するのは得策ではない。正々堂々と「はい。予定通り進めています」の一言で大丈夫。上司は、サボっていないことを確認したいだけなので、多くを語る必要はない。干渉してくる上司に当たったら、仕事をどんどん任せてくれるので、実力がつく。干渉型の上司には、なるべく頻繁に報告すると安心される。

④責任逃れする上司には「事実」を報告するが「反論」はしない
上司の「だから言ったじゃない」の言葉の裏には「私は責任を取りたくない」という本心が隠れている。責任回避する上司には、下手に謝罪したら、上司の責任逃れを追認したことになる。まず最初に「結果」に対する謝罪をする。次に、なぜ自分がそのような行動を取ったのかを話す。上司の指示に従って行動したが、自分の力不足で良い結果が得られなかった旨を報告する。最善を尽くしたことだけは必ず伝え、あとは時期を待つ。

⑤言うことがコロコロ変わる上司には、とりあえず「YES」と答える
言うことがコロコロ変わる上司には「保身タイプ」と「閃きタイプ」の2種類がある。保身タイプの対処法は、まず「YES」と言っておいて、そのあと、相談する形で確認する方法が有効である。こまめに低姿勢で相談していけば、上司も内心、身に覚えがあるので、そこまで理不尽な対応はしてこない。
閃きタイプの上司に対しては、指示があっても一気に動かず、状況を確認しながら進めるのがベスト。但し、簡単に着手だけはしておくこと。何もしていないと、指示を無視したと思われる。