副業の実態
2009年に実施した「副業者の就労に関する調査」によると、「副業をしている人」の割合は8.1%となっている。この内、年代別で最も多いのは「30代」で38.3%、次いで「40代」が32.8%。これらの世代で副業が多いのは、子供の教育費や住宅ローンなど、家計の支出が多く、副業で稼ぐ必要があるからと考えられる。
どういった副業をしているかと言えば、業種で見るとサービス業が最も多く、卸売・小売業、教育・学習支援業、飲食店・宿泊業などがこれに続く。また仕事内容では専門・技術的職業が最も多く、サービス的職業、事務的職業、販売的職業なども高い割合を示している。
ネットショップやネットオークション、アフィリエイトなどのネット関係の副業、株式やFXなどの投資関係の副業、介護職や講師業、ライターなどの資格、特技をいかした副業、データ入力やテープ起こしなどの在宅ワークの副業と、選べる副業はたくさんある。
副業で成功するための心得
副業をする時に大切なのは、目的と条件をはっきりさせる事である。いくらくらいの収入を得たいのか。外で働くのか、自宅で作業するのか。副業に充てられる時間はどの程度あるのかなどをよく考え合わせて、無理なく仕事ができ、稼げる副業を選ぶこと。
最近では副業を認める会社も出てきているが、ほとんどの会社は就業規則で副業を禁止している。但し、憲法では職業選択の自由が定められており、労働関連の法律では副業に関する規定はない。
就業規則の拘束力については裁判でも判断が分かれている。司法の判断基準の1つは、副業の影響が本業に対してどの程度あったかである。副業の内容や仕事量、本業の勤務態度などから、副業のせいで本業に支障が出ていたとみなされた場合に、就業規則で定められた副業禁止の拘束力が認められる。反対に、本業にそれほど影響がないなら、解雇は不当とされる傾向がある。最低限のルールとして、本業の就業時間中には副業をしないこと。大切なのは、本業との両立である。
副業の探し方
お店や会社、工場などでアルバイト、パートで働く求人は、求人情報誌や地元のフリーペーパーなどに掲載されている。ハローワークに登録して、情報を探すのも手堅い。また、ご近所の人や友人など、ヨコのつながりのクチコミで得られる求人情報は、仕事の中身や職場の様子がわかるので安心である。
一方、ネット関係の仕事や在宅ワークは、インターネット上でキーワード検索をして探すのが手っ取り早い見つけ方である。手作業の内職などの自宅で行う家内労働は、行政のホームページでも求人情報を掲載している事がある。
ネットの副業
内容により時間や手間が違うので自分に合ったものを選ぶ必要がある。
①ネットショップ
販売する商品の仕入れルートを確保し、オープンに間に合うように商品を揃える事が大切。
②ネットオークション
手始めに自宅にある不要品を出品し、元手ゼロでオークションの流れを体験するといい。オークションでは、相手とのメールのやり取り、入出金の管理や、商品の発送といった細かい作業も行う必要がある。
③ドロップシッピング
アフィリエイトと同じく商品の在庫が必要ない。コンスタントに収入を得るには、売れ筋商品のリサーチや「買いたい」を思わせるコンテンツのサイトにする事が大切。
④アフィリエイト
自分がお客様に直接、モノを売るわけではないので、商品の発送や代金回収、クレーム対応、在庫管理などの面倒な作業が発生しないが、収入がなかなか伸びない。
⑤アンケート、モニター
副業にあまり時間をかけたくない人や、知識やスキルのいらない副業をしたい人向き。登録が簡単で、作業量が少ない点は魅力だが、単価が安く、数をこなさないと稼げない。