シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成

発刊
2020年2月20日
ページ数
444ページ
読了目安
652分
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我々は日本の未来に何をすべきか
データとAIがビジネスに大きな影響を与える時代、これからの人材や日本に何が必要なのかが、わかりやすく解説されている一冊。日本の未来を創造するために大切なことが書かれています。

データ×AIによって仕事の生産性が桁違いに向上する時代

計算機、情報科学の進化、ビッグデータ時代の到来によって起きている変化はとてつもなく大きい。具体的には「情報の識別」「予測」「目的が明確な活動の実行過程」はことごとく自動化していく。

データ×AIの世界ではすべての変化が指数関数的に起きる。5年、10年で数倍という変化ではなく、一桁二桁変わる。結果、現在の不可能なことの多くは5年後、10年後には可能になる。すべての変化は桁で考える必要がある。指数関数的というのは不連続という意味ではない。連続的であるにもかかわらず、ちょっと時間がたつと想像を絶する変化になってしまう、これが指数関数的な変化の本質だ。

現在、仕事と名のつくものは人間が何らかの判断を行う必要のあるモノがほぼすべてだが、これらの結果から仕事の多くは根本的に機械にアシストされる時代が来る。すなわち、現在の労働の中心を占める情報処理的な業務における生産性とスケーラビリティは共に桁違いに向上する。

データ×AIが、ビジネスとマネジメントに与える影響

①すべての産業がデータ×AI化する
人間や家畜しかできなかったことを機械がやれるようになる。一度、機械が置き換え始めると人や動物では全く太刀打ちできないようになるため、これらの変化には対応せざるを得なくなる。

②意思決定の質とスピードが上がる
日常オペレーションの判断においてその多くを機械に任せることができるようになり、人はより難しい問題に集中できるようになる。さらに情報が生々しく可視化されてくるため、意思決定の質が上がる。

③状況把握から打ち手まで1つのループになる
サービス価値が上がる→よりユーザーが集まる→データが増え、状況把握が進む→アルゴリズムの性能が上がる→打ち手の質が上がる

④集合知的なAIを作れるかのゲームになる
AIは、機械が学習する元データが豊かになればなるほど正確さが増す。

⑤マッシュアップエコノミーの時代になる
パーツの何もかもを自ら作り込む必要がなくなる。「ここだけは」という要素を徹底的に作り込み、一方で勝負どころではないものについては外部のデータ×AI的なモジュールをつなぎ込んでいくことが大切になる。

⑥事業および収益構造が二重になる
多くの商品やサービスは売り切るだけでなく、販売後もサービスからの収益が発生するようになる。

⑦ヒューマンタッチがより重要になる
当初は技術プラットフォームの良し悪しを競うゲームが続くが、その後これを前提とした上で機械にできない人間的な接点がこれまで以上にビジネスでの価値想像、価値提供の中心になっていく。

富を生む方程式の変化

これまでは「スケール」を取り、大きな売上、付加価値、利益を生めば企業価値につながるのが、富を生む基本方程式だった。しかし、この非連続的な変化に富む局面では、そもそも「未来を変えている感」が企業価値になり、これをテコに投資し、最終的に付加価値、そして利益につながるという真逆の流れになった。

「実数軸」での規模感よりも、データ、AI、ロボティクスなどの新しいテクノロジーをテコに世の中を刷新できているか、いわば「虚数軸」での強さが大きな価値を生む鍵になっている。

未来の方程式

未来は我々の課題意識、夢を何らかの技術で解き、それをデザインでパッケージングしたものと言える。
つまり「未来=夢×技術×デザイン」だ。データ×AIなどの技術だけでは未来の創造につながらない。

大切なのは、目に見えない特別な価値を生み出せるかどうかだ。素晴らしい世界を描き、領域を超えたものをつなぎデザインする力が、これまで以上に重要な時代を僕らは生きている。これからは、人がいいなと思うであろうことを先んじて感じ、それを自分なりに表現できる力が重要となる。