世界No.1コンサルティング・ファームが教える成長のルール

発刊
2014年11月27日
ページ数
216ページ
読了目安
248分
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アクセンチュアの人材育成方針
様々な企業の人材育成プログラムに携わるアクセンチュアの人材戦略の専門家が、パフォーマンスが高い人材になるためのルールを紹介。いかに成長を早めるかというコツについて書いています。

なぜ、アクセンチュアの社員は成長が早いのか

アクセンチュアの社員の成長が早い理由の1つに、最初の1年でビジネスパーソンとしての土台(心構えや行動特性)を築き上げる事がある。何事もやり始め初期の癖づけ、規準づくりが大切である。そこでビジネスパーソンとしての基本的な土台となる心肺能力をしっかりと固めておく事が、その後のキャリアにおける成長力を高める事になる。

 

高い成果を残すハイパフォーマーと、そうでない人では大きく3つの因子で差がある。

 

①未来を描く「構想力」
変化の激しい環境においても、より良い将来像を描き出し、社会や産業、所属する組織にこれまでと違う新しい景色を見せられる力のこと。こうした将来像を描く際には、自分の思いつきだけでは説得力がない。根拠となるデータや情報を集めつつ、最後には「これをやる」と決断できる意思決定の力が必要である。

 

②多様な人財を活かせる「人間関係構築力」
より大きな成果を出すには、自分の後輩や同僚だけでなく、上司や顧客も含めて協力を結集する力が不可欠になる。社内の人を巻き込むだけでなく、自社とは異質な価値観を持つ、社外の人、海外の人ともつながる事のできる力が必要である。

 

③成果を出すまでやりきる「実行貫徹力」
これからの実行貫徹力とは、構想をいつまでも熟考しているのではなく、すぐに最初の一歩を踏み出せる力、トライ&エラーを意図的に繰り返しながら、早く成果に辿り着ける力が大事になる。

 

ハイパフォーマーには誰でもなれる

ビジネスの世界で高い成果を出している人は、シンプルな発想をしている。シンプルな発想やルールに従っているから、決断も早く、従って誰よりも早く成果を出せる。そして、シンプルなルールに基づいて行動しているからこそ、成果の再現性が高い。

 

こうした成長の土台づくりは、正しい行動習慣の実践、積み重ねが必要になる。成長の土台をしっかり固めるには、基本の型を早く知り、早く試し、早く自分に合った型を見つけ、体得する事である。

 

ハイパフォーマーをつくり上げる基本姿勢

・他人からの評価や比較ではなく、自分で何が「勝ち」かを決めて、自分のモノサシを持つ
・「できる、できない」ではなく「やる価値があるかどうか?」の1点で判断する
・自分の希少性を高める、オンリーワンとなれる市場を小さく分解して定める
・常に「今ここに自分がいる価値は何か?」を自らに問う
・仕事を頼まれた時に、損得を計算して手を抜かない
・専門性を徹底的に高める
・好奇心を持って職場を眺め、自社にとって重要になりそうなテーマに進んで加わる

 

学ぶ力を磨く成長のルール

成長スピードが速い人は、そうでない人に比べて、同じ仕事をしていても学び取る量が多い。その違いは、頭の良さといった能力的なものよりも、仕事に対する姿勢や視点の持ち方といった心がけにある。

・自分の力量の影響範囲が「昨日の自分」より広がったかで成長を測る
・短期目線でなく、中長期に将来の土台づくりになる学びを心がける
・1%でもいいから常に成長し続ける
・自分の看板を即答できるようにする
・可能性を絞り込む事が専門性を深める事と知る
・学ぶ時にはこれまでの常識や思い込みを一度捨て、新しい刺激を受け入れる

 

構想力を磨く成長のルール

・何かを考え始める前に、そもそも「この問いでいいのか?」を確認する
・本質的な課題を見つけるために「もし◯◯だったら、どうするか?」という視点で現状の束縛から離れて考えてみる
・論理だけでは新しい発想は出てこないと知り、違った発想を求める
・与えられた選択肢の中から消去法で物事を考えるのではなく、問題を見る枠組みを変える「真横の発想」に挑戦する
・常識の枠内で物事を考えるのではなく、常識の逆を狙う「真逆の発想」に挑戦する
・物事の本質や原理原則はシンプルであると心得る
・意思決定はできるだけ数値化・定量化したデータに基づく
・やった事だけでなく、やらなかった事により生じるリスクも考える

 

人間関係構築力を磨く成長のルール

・自分の価値証明ではなく、相手への価値証明を心がける
・相手から本音を引き出すために、自分も本音で話す
・正しいと思った事は摩擦を恐れずにしっかりと言い切る
・「相手の立場を尊重」し、今後良くなるという「未来志向」で、「当事者意識」を持って発言する
・会議における発言量と影響力は比例する事を認識する
・言いたい事を絞り込んで、徹底的にシンプルな言葉で語る
・意見の対立が起きたら、お互いが共感できる新しいモノサシを見つける事が突破口であると知る
・相手を巻き込むだけでなく、いかに巻き込まれるかという発想も大事にする