本は10冊同時に読め! 本を読まない人はサルである!

発刊
2013年3月27日
ページ数
181ページ
読了目安
185分
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その他大勢から抜け出すための読書術
書評サイト「HONZ」を運営し、書評家としても著名な成毛眞氏の読書術。他人と差別化して、自分を生きるための読書のあり方を紹介しています。人生を豊かにするためには読書が大切であると説く。

どう生きるべきかを考えろ

何も考えず、目の前にある仕事をこなして、アフター5には会社の同僚と飲みに行き、カラオケでストレス発散、朝は二日酔いで満員電車に揺られる毎日、そんな生活を10年、20年、30年と送っても、後には何も残らない。

 

本を読まないと、今現在の事しかわからない。だから皆と同じ生活を送る道しか見えないのだ。歴史や文化を知れば、現在がすべてではないとわかるはずだ。時代・場所の生き方を追体験できる読書は、様々な生き方の可能性を示してくれる。

 

まずは「成功本」を捨てよ

「成功」という言葉がついているタイトルの本が書店に溢れているが、何をもって「成功」というのだろうか。仕事とは、金儲けをするためだけにするものではないし、人生の目的も金儲けではない。すでに誰かがやっているのと同じビジネスで多額の金を稼いだところで、それほど意味がない。

 

成功とはイノベーション、つまり革新性のある事を実現できた時にはじめて成り立つものだ。他の人が思いつかないようなビジネスをして、他の人がマネできない生き方をしてこそ、自分の人生を生きているのではないか。お金とは、その副産物としてついてくるものである。

まずは、家にある成功うんぬんといった本を捨てるべきである。人の成功はマネするものではない。自分がマネされる側に回らないと、本当の成功からは程遠い。

 

本を読まない人間はサルである

本を読む・読まないという行為は、その人の品格に関わってくるのではないか。本を読んでいる人間が車の中に幼児を置いたままパチンコに興じるとは思えないし、電車の中で平気で化粧をするとも考えづらい。なぜなら、本を読むには想像力が必要だからだ。想像力が欠如している人間には、到底味わう事ができない媒体なのである。

 

本を読んでいない人間の話題は、スポーツの話、テレビの話、飲み屋の話、女性の話、金儲けの話が中心である。対して、本をよく読む人というのは、地位や収入にかかわらずどこか品性があり、含蓄のある話をするので、一緒にいても面白い。どんなに偉い人でも、本と読まない人間は尊敬する必要はない。サルに近いんじゃないかと思えばいいだろう。

 

読書に目的を持つな

「目的意識を持って本を読め」というセリフをよく聞く。しかし、受験勉強や資格をとるために本を読むのならともかく、仕事に役立てるためとか、教養を身に付けるためというような浅ましい考えで本を読む限り、仕事もできるようにならないし教養も身に付かない。

 

それは、自分で設定した目的に縛られてしまうからだ。読書は仕事に役立てるためにするもの、と決め込んでしまえば、仕事に関係する本しか読めなくなってしまう。仕事の幅を広げるのは、一見仕事に役立たなそうな関係のない本だ。何も自分の可能性を限定してしまう事はないだろう。

 

読書の仕方を変えろ

高所得階級の人間になるか、低所得階級の人間になるか、その境目となるのは本を読んでいるか、読んでいないかの違いである。但し、ただ本を読んでいるだけではダメだ。

例えば、ビジネスハウツー書ばかり読む人は、信じられない人種である。『金持ち父さん 貧乏父さん』系の本を読んでいる人、こうすれば儲かるという投資本や年収2000万円を稼げるといった本を読んでいる人は、まず間違いなく「庶民」のまま終わるだろう。なぜならば、他人のノウハウをマネしている限り、その他大勢から抜け出す事などできないからだ。

 

「今すぐ役に立つ」という事は、「すぐに役に立たなくなる」という事だ。人から与えられたノウハウに頼っている限り、変化に対応して自ら新しい発想や価値を生み出していく力は身に付かないのである。他人と差別化できるところは、衣食住のみならず生活のあらゆる場面にあるが、最も生き方に差がつくのが読書の仕方である。読書の仕方を変えるだけで、高所得階級になれる可能性が出てくるのだ。

 

「超並列」読書術

「超並列」読書術とは、1冊ずつ本を読み通す方法ではない。場所ごとに読む本を変え、1日の中で何冊もの本に目を通す読書法である。リビングや寝室、トイレの中など、ありとあらゆる場所に本を置いて、それぞれの場所でそれぞれの本を同時並行的に読んでいく。この方法なら、朝出かける前にリビングで1冊、通勤電車の中で1冊、昼休み、休憩時間、夕食後、夜眠る前、お風呂、トイレと、1日に10冊ぐらいの本に目を通せる。

 

同時に読むのは、なるべくバラバラのジャンルの本がいい。江戸時代の文化の本、物理学の最先端の本、屋久島のコケの本と三谷幸喜のエッセイというように、ぶっ飛んでいる方がいい。なぜなら、本のジャンルやテーマによって、刺激される脳の部位が異なるからだ。新しいアイデアは、そこから出てくる。他の人も探すだろうところから情報を集めてきたのでは、他の人が思いつくようなアイデアしか生み出せない。「超並列」読書術は「アイデアの力」を飛躍させる一番いい方法なのだ。

 

本は最後まで読む必要はない

1冊1冊すべての本を丁寧に読んでいたら、一生の内に読める本は何冊になるのだろう?人生は短い。自分にとって最後まで読む価値のある本はそれほど多くない。資料性の高い本は目次と気になった項目を2、3ページ読んでおしまい。文章が下手な本は、すぐに読むのをやめてしまう。

人の上に立つ人間になりたければ、まずはとにかくたくさんの本を読む事だ。そのためには、1冊1冊を丁寧に読み込んでいくのではなく、自分にとって必要な情報以外は読み捨てていくつもりで臨まなくてはならない。

 

情報への判断力を磨け

情報とは、ただ集めればいいものではない。情報を選り分けて自分にとって有利な情報を集めてこそ、情報収集といえるのである。より精度の高い情報を集めたいのなら、ちまたに溢れている情報を疑う頭を持っていなければならない。

情報を見極める力をつけるには、様々な本を読み、いろいろな場所に行き、多くの人の話を聞いて、とにかく多くの情報を集めるしかない。ネットに出回っている情報は玉石混交なので、要注意である。そこで有効になってくるのが「超並列」読書術である。

 

複数の本を並行して読む事で飽きない

並行してたくさん本を読むからこそ、集中力が高まり、内容がしっかりと頭に残る。短い間にその本の趣旨や世界観をつかもうとするので、必然的に集中力が高まる。同時に1冊しか読んでいなければ、構成上必要だが退屈な箇所に差し掛かった途端に飽きてしまう。だが、複数の本を並行して読んでいれば、1冊に飽きても、もう1冊は面白くなってきていたりする。常にいずれかの本がクライマックスを迎えているようにすれば、読書習慣が途絶える事もないだろう。

参考文献・紹介書籍