ミスはなぜ起こるのか
ミスには次の理由が潜んでいる。
①油断=気を緩めて、注意を怠ること
②慢心=驕り高ぶること。また、その心
③過信=価値・力量などを実際よりも高く考え、信頼しすぎること
人間は知らず知らずのうちに、これら様々な要素を絡み合わせ、それがミスという結果を引き起こしてしまう。この知らず知らずという状況に陥らず、自分を知ることができたらミスは自然と減っていく。
自分は人間だから、ミスを起こしやすい生き物なのだと自覚をすることが大切である。謙虚さを持てば、慢心、過信する気持ちも抑えられる。
ミスの芽を摘む仕事の進め方
①報連相ビジネスの基本である「報連相」を思い出し実行する。
・報告:その仕事に関わる人同士で情報共有することで、ミスの芽を発見しやすくなるだけでなく、お互いの情報によって、その仕事全体をより良い成果に結び付けることが目的である。
・連絡:大切な連絡はとにかく「即」が鉄則。「後で」という選択肢を持たない。
・相談:誰かに相談すれば、経験値が2倍以上の判断になる。
②足を運ぶ
デジタル一辺倒になりがちな昨今だが、足を運ぶことでしか得られないことがたくさんある。仕事とは人間と人間のつながりの上に成り立っている。ネットで済むと思うようなことも、実際には足を運んで目を見て会話をすることで、もたらされるものが多々ある。
③確認する
不安を感じた時点で、確認しておくことは必須である。目先の心情に捉われることなく、先の目的と結果をきちんと想像して仕事に取り組めば、「分かったふりをして確認しない」というようなリスクは負えなくなる。
④重要なことはダブルで確認する
効果のあるダブルチェックは、目を変えること。一人だけで複数回確認するよりも、目を変えて新しい意識で確認することは、それぞれの責任感、緊張感で、より正確な確認ができる。
⑤記憶に頼らない
やらねばならないことが入ったら、迷わず「すぐやる」ことを原則とする。すぐに実行してしまえば「忘れた」ということは起きないからである。もし後でやるしかない場合でも、忘れないように必ず書き残すこと。
⑥コミュニケーションを取る
報告、連絡、相談などどれも簡単なことで、ほんのちょっとの行動だが「まあ、大丈夫か」と自分の中で結論付けてしまう人がいる。それは潜在的に「人間関係の薄さ」が原因である。相手の反応が想像できずに億劫になる。お互いの信頼が生まれるには、顔を合わせたコミュニケーションを取ることが第一歩である。
⑦感情的にならない
感情的になると、物事の本質を見失いやすくなる。
⑧時間と心の余裕を持つ
リスクを顧みず仕事をすればするほど、リスクが高くなる一方だから、決して慌てることなく、少し落ち着く間を持つ。
⑨一手間の工夫で大きなミスを防ぐ
いつものやり方に捉われることなく、想像力を働かせ、もっと良いやり方はないのか、模索してみる。