Googleで学んだ 圧倒的成果を出し続けるマネジャーの最優先事項

発刊
2026年1月23日
ページ数
456ページ
読了目安
620分
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Googleのマネジメント手法
Googleのマネジメントの考え方やマネジャーの役割と責任、仕事の進め方が紹介されている一冊。
Googleでマネジャー経験のある著者たちが、Googleではマネジャーは何を求められ、どのように動かなければならないのかを詳しく解説しています。

圧倒的な成果を出し続けるためには、チームの力を最大限に引き出すことが必要だとし、どのようにマネジメントすれば良いのかが書かれています。

マネジャーの役割

Googleが巨大な組織でありながら、驚異的なスピードと規模で成果を出し続けられる秘密は、Google独自の組織マネジメントとマネジャーの役割にある。マネジメントのあり方そのものが、一般的な日本企業とは異なっており、特にチームを成功に導いていく最も重要なカギになるのが、現場にいる「マネジャーの存在」である。

 

しかし、Googleではそもそも「マネジャーの正解」が明文化されている訳ではない。むしろ、各人が「自分らしさ」を起点に、仕事やチームとどう向き合うかを考えるように促される。マネジャーは何よりもまず「1人の人間」として、チームの前に立つ。完璧を装うのではなく、時には弱さや迷いも含めた本音をさらけ出し。等身大の「素の自分」を見せながら、メンバーと信頼関係を築いていく。マネジャーは、チームと共に汗をかく仲間であり、支援者であり、同時に自分の葛藤さえもさらけ出すような存在である必要がある。

 

Googleが組織の成功にとって重視している考え方の根底には「大きな成果を生み出すために、マネジャーはメンバーに指示を出す存在ではなく、メンバーが最大限の力を発揮できる環境をつくるべき存在である」というものがある。マネジャーの究極の目的は、変化を起こすことである。その数多くの変化の中に、誰も気づかなかった大きな成果の種が潜んでいる。

マネジャーはメンバーに対して、自分の考えや意志を持つように促す。そうするとメンバーは自分の考えや意志をもとに行動するようになり、自分ごととして考える姿勢を持ち始める。

 

Googleが実践しているような、チームが最大限の成果を生み出せるよう環境を整え、部下を支援し、共に学び成長を促すようなマネジャーのことを「エンパワメント型マネジャー」と呼ぶ。これは「指示する存在」ではなく、メンバーと共に議論を重ねながら一緒に進んでいく「伴奏者」のような存在である。

大きな成果を生み出す組織をつくるためには、マネジャー自身の力量や発想力を超えるような部下やチームを育てていく必要がある。エンパワメント型マネジャーは、明確で力強いビジョンを示し、チームと野心的な目標を共有する。そして、目標達成に向けて、自ら汗をかいてその達成にコミットし、徹底してサポートする。同時に、可能な限りメンバーに権限を委譲し、メンバーが自律的に動ける環境を整える。

 

マネジャーは部下に指示を出し、進捗を管理するのではなく、メンバー1人1人の可能性を最大限に引き出すために、自らも本音をさらけ出し、相手の本音を引き出していく。そうすることで、お互いの信頼関係をつくり、さらにメンバーの1人1人が真に目標を自分のものとし、モチベーションを高めていく。その結果として、チームが飛躍的な成長を遂げることができる。

 

マネジャーが担う3つの責任

研究によって、特定の条件を備えたマネジャーが率いるチームほど離職率が低く、仕事への満足度が高く、安定して高い成果を上げることが明らかになっている。この研究を踏まえ、Googleは「マネジャーが果たすべき3つの責任」を定義し、これをマネジャーへの期待値として評価にも反映している。

 

①圧倒的成果を出す

社内では「成長し続ける」ことが強く求められる。そのため、通常通りの活動で達成可能な「ほどほどの」目標を設定することはない。部下1人1人と目標設定のための1on1を実施し、一見達成が難しい水準の「ストレッチ・ゴール」に、本人と議論しながら合意していく。「WHAT」という数値だけでなく「HOW」のレベルまで掘り下げ、部下と徹底的に議論して、解像度の高い目標に落とし込む。

 

②全身全霊をかけて人材を育成する

Googleでは、人材育成こそがマネジャーの重要な責任と位置付けられている。実際、マネジャーの仕事全体の3割以上を占める。人材育成を進める際には、短期的な側面では、新たな挑戦や経験を通じてスキルを獲得させることを目的とし、中長期的な側面では、メンバーが自らのキャリアをどうデザインしていくかを支援する。

 

③人がつながる場(コミュニティ)を構築する

「場」とは、社員が安心して発言でき、互いを尊重しながら学び合える場、そしてそこから広がるつながりを指す。秩序を保ち、困りごとには相談に乗り、必要に応じて人と人をつなげていく。

多様なバックグラウンドを持つ人材が集まり、人の出入りも活発な環境では、固定的な制度や上下関係だけでは、活発なコミュニケーションや協力関係を担保できない。安心して自分の意見を述べ、互いの違いを受け入れながら協働できる「場」があってこそ、持続的な成果を得たりイノベーションを起こしたりする前提が整う。そのため、Googleは、メンバーが心理的に安心し、自分の潜在能力を伸び伸びと発揮できている実感できることを重視している。

参考文献・紹介書籍