オーナーのように行動する
仕事や人生に行き詰まりを感じていても、基本的な解決策は存在する。大切なのは、自分には状況を変える力があるということだ。しかし、その力を発揮するにはコツがある。それは「オーナーのように行動する」ことだ。
すぐにできることではなく、ある程度の訓練が必要になるかもしれない。だが、このスキルを学ぶのに遅すぎることはない。教えは大きく3つ。
①過去の自分が持っていなかったものは、すべて「なるべき自分」になるための助けになる
②すべての仕事に誇りを持つ。どんなに小さな仕事でも、どんなに取るに足らない仕事でも、いつもその仕事に自分の名前を刻む気持ちで取り組む
③「イニシアチブ」のロックスターになる
他人に自分の運命を決めさせている人は多い。オーナーは仕事に自分の名前を刻む。自分の製品とサービスに責任を持つ。自分のブランドを守る。オーナーのように行動することが人生を変える。
エグゼクティブのように考える
今の地位や立場に関係なく、もっと成功した自分として振る舞うのは、悪いことでも何でもない。未来の自分を実践するのに誰の許可もいらない。今この瞬間から、未来の自分として行動する方法は次の通り。
①歴史を勉強する
組織の歴史と、その歴史をつくってきた人々の貢献を知れば、エグゼクティブの間で一目置かれるようになる。歴史を知れば、エグゼクティブのように考えられるようになる。
②「エクセレンス(卓越)」と「コンピテンス(能力)」の違いを知り、その両方が必要である理由を理解する
「エクセレンス」は自分の能力を最大限に発揮して最高の自分になることであり、「コンピテンス」は何か特定のものに卓越したスキルを発揮することだ。この2つは、エグゼクティブのリーダーシップに欠かせない。
採用されたい、昇進したいと思うなら、会社が自分にしてくれることではなく、自分が会社の業務全体のためにできることを考える。エグゼクティブは、自分のエクセレンスとコンピテンスを発揮するだけでなく、他者の中にそれらの資質を見つけなければならないことも理解している。
③ロールモデルとメンターを見つける
本人は教えているつもりがなくても、何かを学べるような人たちを見つける。優秀なエグゼクティブは、優れた教師と同じで、自らも学ぶことを決してやめない。
最高のアイデアは熱いうちにテーブルに出す
アイデアは行動に移すか、移さないかのどちらかしかない。アイデアを行動に移すとは、自分の時間を投資してそのアイデアについて調べ、そのアイデアを磨き、実現することを意味する。アイデアを価値のある何かに変え、自分の名前を刻むとはそういうことだ。大切なのは、アイデアがあるなら早く行動しなければならないということだ。グズグズしていると、折角のアイデアが陳腐化してしまう。
ホットなアイデアは、どうすれば思いつくことができるのか。最も影響力のあるアイデアは、大抵差し迫った問題の解決策を考える時に生まれてくる。リーダーやビジョナリーに最もホットなアイデアの秘密を尋ねれば、彼らのほとんどが、今ある問題を解決する、あるいは市場にある大きな穴を埋めるもっといい方法を考えていたら思いついたと答えるだろう。
問題の本質をきちんと伝え、自分の解決策が必要であることを説明できれば、それが自分にとってのホットなアイデアだ。
マインドセットを変えよ
新しいアイデアを思いつくには、マインドセットを変えることだ。エグゼクティブのように考え、オーナーのように行動すれば、アイデアが浮かび、チャンスの扉が開かれる。そのための戦略は次の通り。
①問題を解決する人になる
自分の会社で改善できるところが見つかったら、次はどうやって改善するかを考える。その改善策が実現したら、状況はどのように向上するだろうか。自分はただの歯車だと最初から諦めるのではなく、ここで考え方を変えてみると、自分の貢献の価値が見えるようになる。
②昔のアイデアを箇条書きにする
子供時代に戻り、大胆な野望や楽しいアイデアを思い出す。チャンスに敏感になるのは悪いことではない。
③ただのレモンをレモンメレンゲパイに変える
最も勝てるアイデアは、アイデアに飢えている時に思いつく独創的なアイデア、あるいは一風変わったアイデアであることが多い。失敗は何かを学べるチャンスだと考える姿勢があれば、アイデアが豊富な人として周りに知られるチャンスを自分でつくることができる。
④自分の目的を大切にする
自分が今ここにいる目的を知ろうと努力すれば、自分が学んでいるすべてのことによって、至るところにチャンスの種がまかれているのが見えるようになる。
これら戦略を採用しても足りない時に必要なのは、自分が愚かに見えることを恐れない勇気だ。新しいことを始める起業家は、最初はバカにされて笑われるものだ。偉大なアイデアは愚かさの仮面をかぶっている。