ロングテールとは
縦軸に商品の販売数、横軸に商品を人気の高さ順に並べると、右の人気のない商品になるにつれて曲線は急落するがゼロになることはない。曲線の裾(テール)がてっぺん(ヘッド)に比べて長い曲線となる。
ロングテール理論
①現実に全ての市場において、ニッチ商品はヒット商品よりもはるかに多い。生産手段が安くなり、一般に普及すれば、ニッチ商品の割合は急速にもっと高まる。
②ニッチ商品を入手するコストが劇的に下がってきた。デジタル流通、優れた検索技術、ブロードバンドの普及と言った要素の後押しで、インターネット市場は小売の経済形態を根本から変えつつある。
③多様な選択肢を提供しても、それだけで需要は増えない。消費者がそれぞれの必要性や興味に合わせてニッチ商品を見つけられるような方法を提供しなくてはならない。
④選択肢が幅広く多様で、なおかつそれを整理するフィルタがあれば、曲線は平坦な形になる。ヒットもニッチもどちらもまだ存在するが、ヒットは以前より人気度が低く、ニッチは高くなる。
⑤ニッチ商品を全部足せば、ヒット市場に肩を並べるほど大きな市場になる可能性がある。ニッチ商品には飛ぶように売れる商品はないが、数はたくさんある。それらを全て合わせればヒット市場と張り合える。
⑥以上の要素が揃えば、流通経路の狭さ、情報不足、商品スペースの限界に影響を受けない自然な曲線が現れる。それはこれまで当然と思わされてきたヒット指向の形をしていない。むしろ人のありさまと変わらぬほど多様である。
ロングテールは不足の経済の影響を受けない文化の真の姿である。
ロングテールの3つの追い風
①生産手段の民主化(生産者)パソコンやウェブサービスなどのインフラの整備によって、コンテンツ数は急激に膨張した。(テールが伸びた)
②流通手段の民主化(アグリゲータ)
インターネットは多くの人々に商品を届けられるため、テールの市場の流動性が高まる。したがって消費が増え、販売数もぐんと増える。(テールが太る)
③需要と供給の一致(フィルタ)
グーグルのレコメンド機能やブログなどの口コミなどにより、ニッチなコンテンツを見つける探索コストが下がった。(ヒットからニッチへ、ビジネスが移行する)
ロングテールビジネスのカギ
①すべての商品が手に入るようにする②欲しい商品を見つける手伝いをする
ロングテールのアグリゲータになるために
①在庫は外注かデジタルに②顧客に仕事をしてもらう
③流通経路を広げる
④消費形態を増やす
⑤価格を変動させる
⑥情報を公開する
⑦どんな商品も切り捨てない
⑧市場を観測する
⑨無料提供を行う