行動に関する質問をする
応募者の仕事上の過去の行動について明らかにしていくのは重要なことだ。過去の行動を知ることで、応募者が将来どのような業績を上げるかを判断することができる。なぜなら、応募者は同じ行動を繰り返す可能性があるからだ。これはプラスの行動にもマイナスの行動にも当てはまる。
このタイプの質問は、過去の具体例を詳しく引き出すように工夫しなければならない。基本的には、応募者の成功体験を話してもらうのがいい。例えば「問題を解決した時のことを話して下さい」という質問だ。つまり、特定の出来事の特定の例を答えるように求めるのだ。
何かをうまくやり遂げたと主張することは簡単だ。しかし面接担当者はその出来事の詳細を尋ね、過去の行動の証明、つまり応募者が実際にその行動をとった時の具体例を挙げてもらう必要がある。
面接担当者が犯しやすい7つのミス
①第一印象に惑わされる偏見のない気持ちで面接に臨まないと、最初の5分の印象で判断が鈍ってしまう。
②ぶっつけ本番で面接に臨む
十分な準備をせず、履歴書に目も通さないまま面接に臨むようなことをしてはいけない。
③面接担当者が話しすぎる
一般的には、応募者が8割、面接担当者が2割程度話すのが望ましい。
④「好ましい返答」を相手に察知させる
面接担当者が求めている返答を、応募者に押し付けないようにしなければならない。誘導的な質問をすると、応募者は真実を語らずに、面接担当者が求めている答えを話して面接担当者の機嫌をとろうとする。
⑤「はい」か「いいえ」で答えられる質問をする
一言で答えられる質問では、判断に必要な情報を十分に得られない。
⑥応募者を不安にさせる
「前の仕事を辞めた本当の理由は何ですか」というタイプの質問は、応募者を不安にさせる。応募者をとがめ、応募者が好ましくない行動をとったと暗に示すと、応募者は身構えてしまう。
⑦面接の方向性をコントロールしない
応募者を萎縮させたり、面接担当者や会社に悪印象を持たせたりするような面接は好ましくない。
本音を引き出す質問
①応募者の経歴や経験を知る「自己紹介をして下さい」
②他の応募者にはない強みを知る
「あなたのセールスポインとは何ですか」
③募集職種に生かせる応募者の能力があるかどうかを知る
「この仕事で求められる最も重要な資質は何だと思いますか」
④周囲とのコミュニケーション力を知る
「今の会社で同僚とどのような関係を築いているか、説明してください」
⑤募集職種に意欲的に取り組めるかどうかを知る
「仕事で一番充実感を得た時のことを話して下さい」
⑥職務に影響する可能性のあるネガティブな問題を知る
「前の仕事で、大きなストレスを感じたことはありますか」
⑦応募者の積極的なコミュニケーション能力を知る
「職場で他の人と意見が対立した時のことを話して下さい」
⑧失敗した時の対応力を知る
「これまでの職歴で最大の挫折は何ですか」
⑨ミスから学ぶ能力を知る
「あなたがこれまで経験したミスから学んだ最も大切なことは何ですか」
⑩応募者が辞職するリスクを知る
「この仕事のどこに魅力を感じましたか」
⑪応募者がどのような成果に満足するかを知る
「これまでのキャリアで、一番満足したのはどのような仕事ですか」
⑫応募者の長所を知る
「あなたの同僚に、あなたの長所を尋ねたら、どんな答えが返ってくるでしょうか」
⑬リーダーシップの有無を知る
「他の人にやる気を起こさせた経験はありますか」