「仕組み化」3つのルール
「仕組み」とは「誰がいつ、何度やっても同じ成果が出るシステム」のことである。つまり「あるコトを仕組みに放り込んだら、事前に取り決めたルールに従って仕組みがそれを処理し、毎回同じ期待通りの結果を出す」ということ。仕組み化することで成果が再現可能になる。仕組み化するには、次の考え方をする必要がある。
①才能に頼らない
人の才能に頼った時点で成果にムラが出る。
②意志に頼らない
モチベーションはコントロールが難しい。できるだけスタッフや自分の意志が入り込まないようにする。
③記憶力に頼らない
忘れないように覚えておくというプロセスが入らないようにする。
時間をつくりだす仕組み
時間をつくるためには日常業務を振り返って、「仕組み」のメスを入れる対象を見つけることが必要になる。問題になるのは、自分の中で「これが当たり前」だと思って取り組んでいる仕事である。会社の中で典型的な無駄な仕事は、その会社や部署でずっと続けられてきた「慣習」である。
対象が見つかったら、人やツールのような「自分以外の力」の活用をまず考えることが大切である。
①情報収集・管理
・スマホなどのプッシュ通知がこないように設定する
・新聞、書籍、雑誌など比較的質の高い情報に触れて、情報を選別する
・紙の情報はすべてPDF化し、クラウドで保存する
・名刺交換をしたら、その場でメールを送り、名刺を管理しない
・ファイル検索機能を使うことで、フォルダの分類に手をかけない
②メール処理
・即答できるメールはその場で行い、1回しか読まない
・本題のみ書く
・CCは基本的に読まない
・返信時の判断に5秒以上かけない
・一目でわかる件名をつける
・複数の受信トレイを使い分ける
③集中力を上げる
・早朝にルーチンワークをまとめてこなす
・集中したい時は、カレンダーでブロックする
・ルーチンワークは優先順位を考えない
・動きはじめの「初速」を使う
・5分の仮眠をとる
人に仕事を任せるための仕組み
自分一人で仕事を抱えすぎると、生産性を上げることは難しくなっていく。個人レベルであっても「人の力を借りる」という意識を持つことは重要である。
①マニュアルを作成する
業務を人に任せるためには、必ず「教える」という作業が発生する。この時、口頭で行うのではなく、マニュアルを作成するのが効率がいい。マニュアルを作成するには、次の3つのルールを守ることが大事である。
1.口頭で説明しなくても伝わるないようにする
2.スキルや経験のない人でもミスが起きない内容にする
3.ミスが起きなくなるまで、改善を繰り返す
再現性の高いマニュアルができ上がれば、自分以外のメンバーにその業務を任せることができるようになり、その空いた時間でさらに他の仕事をすることもできるようになる。
②チェックシートを作成する
チェックシートを使えば、新人でもすぐに仕事ができる。チェックシートを先頭から順番にこなしていけば、誰がやってもミスがなく、確実に終わるようになる。詳細なチェックシートがあれば、担当するスタッフの経験値や判断が入り込む隙がなくなる。チェックシートをつくる時のコツは次の2つ。
1.概要と詳細に分ける ※細かすぎるかもというレベルまで書き込む
2.数字を使って、判断基準を明確にする